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鬼門の都議選 官邸ピリピリ 「郵政」に影響警戒 退陣ジンクスも 【産経新聞】
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投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 15 日 05:18:06: ogcGl0q1DMbpk

鬼門の都議選 官邸ピリピリ 「郵政」に影響警戒 退陣ジンクスも

 今月二十四日に告示される東京都議選を前に首相官邸サイドが神経をとがらせている。地方選ではあるが、時期が時期だけに郵政民営化関連法案の成否に影響を与えかねないためだ。さらに、都議選で自民が惨敗したり低調だった場合、次の国政選挙で自民が大敗するケースが少なくなく、首相退陣という大政局になるというジンクスがあるのも一因だ。与野党とも選挙対策に余念がないが、都議選が「政権の鬼門」となるかどうか。

 「都議選とはいえ地方選挙だ。郵政など国政の話をするものではない」 今月十三日夕、国会内の自民党総裁室で開いた党役員会。小泉純一郎首相が苦り切った表情で武部勤幹事長を戒めた。

 武部氏が「都議選の応援に行って、郵政の話をすると八割の人が拍手する」と、郵政民営化に対する世論の追い風を紹介したことに首相が不快感を示したものだ。

 「地方選挙」を強調して、政権運営への影響をことさら軽視する素ぶりを見せる首相だが、自民党内には「勝敗に自信がないから、選挙結果が郵政問題に与える影響を警戒しているのだろう」と解説する向きもある。

 確かに都議選は地方選挙の一つだが、政界では都議選は、国政の行方に大きな影響を与える「準国政選挙」との見方がもっぱらだ。

 例えば、“小泉ブーム”の中で行われた平成十三年の都議選は、公認候補の九割以上が当選するという自民党の圧勝に終わった。翌月の参院選でも自民が大勝した。時期が近いだけに影響を受けたとはいえるが、相関関係がまったくないともいえない。

 逆に平成元年から過去三回の都議選では自民が惨敗したり低調だったりして、その後の衆参両院の選挙は大敗するなどして、自民党総裁三人が、いずれも無念の退陣に追い込まれている。

 昨夏の参院選では民主党が自民党を上回る得票で東京都選挙区で二議席を獲得した。それだけに、首相サイドは今回の都議選を「自民党にとって守りの選挙」になるとみて、成り行きを注視している。

                  ◇

≪各党は…≫

 【自民党】

 ■“追い風”頼めず

 自民党は平成十三年の前回選挙で、小泉純一郎首相の人気に支えられて候補者五十五人中、五十三人が当選したが、もはや「小泉ブーム」の再来は期待できない。

 自民党は五十七人を公認、現有議席(五十一人)程度を確保できるかが焦点。ただ、公明党との競合区も多く、国政選挙のような支援は見込めない。郵政民営化関連法案をめぐり政局が混乱すれば、「民主党に風が吹きかねない」(幹部)との懸念もある。

 このため党本部は、安倍晋三幹事長代理を責任者に据えた対策チームを発足、団体・企業への働きかけを強める方針だ。

 都議選は、都市部で民主党の攻勢にさらされる自民党にとって、次期衆院選を占う試金石ともなる。八代英太・都連会長は「(次期衆院選で)都市部の議席を奪還するための大事なステップになる」と国会議員にも結束を訴えている。

 【公明党】

 ■世代交代の選挙

 前回同様二十三人を擁立する公明党は、藤井富雄最高顧問や橋本辰二郎議員団長らベテラン勢が引退、新人九人が出馬する世代交代選挙だ。公明党にとって都議会は「発祥の地」だけに「本陣の東京では落とせない」(幹部)との思いも強い。

 党幹部は、次期国政選挙が、連立政権の枠組みに影響を与える可能性が高いとみて、「党勢を少しでも伸ばさなくてはならない」と判断。最終盤で自民党と議席を争う選挙区が出ても、党勢拡大の足がかりとなる議席確保を最優先にする。

 【民主党】

 ■現体制の雪辱戦

 民主党は四人区以上の選挙区に複数候補を立てる方針で五十一人の候補を内定。現有十九議席の大幅増により都議会での二大政党体制確立を目指す。四月の衆院統一補選で全敗するなどジリ貧傾向の岡田克也代表ら執行部にとって、首都決戦は現体制の命運を左右する戦いだ。

 執行部は「国政選挙の流れを先どりする」(川端達夫幹事長)とみており、十月の衆院補選や次期衆院選に向けて弾みをつけたい考えだが、目標議席については口を閉ざし、選挙後の「責任問題」への予防線を張っている。

 しかし、岡田氏と距離を置く小沢一郎副代表の周辺は「三十議席以下なら岡田おろしに動く」と明言する。

 【共産党、社民党】

 共産党は国政選挙の惨敗で低迷する党勢の巻き返しへの出口と位置づけ、志位和夫委員長が選挙戦の陣頭指揮を執るなど「国政選挙並みの態勢」(広報部)を敷く。結果は来年一月の党大会で予想される指導部人事の行方に影響しかねず、去就が注目される志位氏にとって「背水の陣の戦い」(同党関係者)との見方もある。自民、民主の「二大政党」と公明党への批判を強めて「唯一の野党」を訴え、無党派層の取り込みを狙う。

 都議会に議席がない社民党は議席回復を目指す。

http://www.sankei.co.jp/news/morning/15pol001.htm



TOP 産経新聞 http://www.sankei.co.jp/main.htm

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