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変質する脱北者支援[AML 0258]----地獄の沙汰もブローカーへのカネ次第、これにテレビが輪をかける
http://www.asyura2.com/0502/war66/msg/566.html
投稿者 竹中半兵衛 日時 2005 年 1 月 24 日 22:48:42:0iYhrg5rK5QpI

[AML 0258] 変質する脱北者支援
half-moon half-moon at muj.biglobe.ne.jp
2005年 1月 23日 (日) 15:41:46 JST

http://list.jca.apc.org/public/aml/2005-January/000252.html

半月城です。

  最近、北朝鮮を脱出する人、いわゆる脱北者が増えるにしたがい、脱北者への支
援も変質しつつあるようです。脱北者支援は今ではほとんどビジネス化していると同
時に、国際政治に翻弄されているようで気がかりです。

  日本では安倍晋三・自民党幹事長代理が「脱北者を支援することで、現政権の変
化を助長する。レジーム・チェンジ(体制転覆)も念頭に法律をつくらなければなら
ない」と語り、アメリカをまねて日本版の「北朝鮮人権法案」をもくろんでいるよう
です(3)。

  一方、韓国では逆に脱北者への支援を縮小する方向にあり、脱北者定着支援金を
2800万ウォン(約280万円)から1000万ウォンと大幅に引き下げようとしています。
支援金が重荷になっているようです。昨年は、脱北入国者が約2000名なので、支援金
の支払いは50億円を超えたものとみられます。
  支援金の引き下げには市民団体が反発しており、北韓民主化運動本部は「政府は
海外滞留脱北者の支援と保護に関して一言半句もないまま、ブローカーの商行為と企
画脱北を防ぐためというのは、脱北支援団体の人道的支援活動まで封鎖しようとする
意図」との声明を発表しました(4)。
  同運動本部によれば「海外脱北者はブローカーの助けを借りてこそ入国できる」
そうですが、今や脱北者支援はほとんどブローカー中心のビジネスになった感があり
ます。

  一時はNGOによる「企画脱北」も盛んだったのですが、それは効果をねらいす
ぎたのがあだになったのか、企画脱北は韓国政府からすら忌避されるような存在にな
りさがってしまいました。
  そこまで落ちてしまったのは「ボートピープル」事件が大きな転機になったので
はないかと思われます。2003年1月、韓国のNGO「トリハナ宣教会」とドイツのN
GOは協力して中国に潜む脱北者80名を中国山東省の煙台(エンタイ)港から密出国
させる「ボートピープル」計画を実行しようとしました。
  その計画は中国の法律に大々的に挑戦する大胆なものだっただけに、あっけなく
中国の公安によって一網打尽になりました。もちろん、これを計画した崔氏や報道写
真家などは中国での監獄暮らしを強いられました(5)。

  この事件について日本のNGO「北朝鮮難民救援基金」の加藤博氏は「煙台の事
件は非常にバカげた事ですね。何のためにやったのかわからない」と酷評しました
(1)。こうした派手な事件のたび毎に中国当局がNGOに警戒を強め、取り締まりを
強化するようになったのはいうまでもありません。
  うえのように語る加藤氏も一時は中国の公安に拘束され、2002年11月に国外追放
の身になりました。拘束されたのは加藤氏だけではありません。記憶に新しいところ
では、同基金の野口孝行氏も脱北者らとともに2003年12月に逮捕されました。その結
果、NGOの中国での活動はますます困難になりました。

  こうした内外のNGOは脱北問題を広くアピールし、北朝鮮の体制変革をもくろ
む政治運動が主目的なのか、報道機関を積極的に活用しているようです。そうした努
力の成果なのか、日本でも脱北者たちが外国公館へかけこむ映像がしばしばテレビで
流されました。とくに印象的な映像としては下記の事件がありました。

 2002.5.8. 瀋陽の日本領事館へハンミちゃん家族のかけこみ事件
 2004.9.1 北京日本語学校への進入事件

  これらの事件は報道機関と用意周到に打ち合わせて実行されたことはいうまでも
ありません。ブローカーはNGOの協力を得てか、韓国や日本の報道機関からお金を
集めたようでした。
  日本のテレビ局はかれらと覚書をかわし、脱北者の進入先が日本以外の外国公館
の場合は70-100万円を、日本の公館の場合は120-150万円を支払うとの約束をしたよ
うでした(1)。まるで、日本の公館へ進入することをそそのかしているかのようで
す。
  テレビ局は視聴率をあげるためにはお金に糸目をつけず、よりセンセーショナル
な映像を買いあさった結果なのでしょうが、テレビ局はブローカーの商行為を金銭援
助したことになることはいうまでもありません。
  これは「ヤラセ」まがいの行為ですが、テレビ局は真実を報道するという使命感
どころか、商業主義に徹しているようです。それを陰で支えているのはもちろん視聴
者ということになりますが。

  ブローカーは商売なので、テレビ局以外にもちろん出国希望者からお金を集める
のですが、その額は一人当り55-65万円(日本円)が相場とされるようです。
  昨年9月のカナダ大使館進入事件では、ブローカーは出国希望者を4組に分けまし
た。斡旋料が後払いの人は、先陣の第1組で塀をよじ登り鉄条網を切って進入路を切
りひらく役目をになうか、あるいは時間切れでつかまる危険があるシンガリの第4組
に入れられました。
  一方、斡旋料を一部先払いした人は、より安全な第2組あるいは第3組に入れられ
ました。何事もお金次第できまるようです(1)。

  なお、亡命希望者がブローカーに払う費用ですが、多くの人は韓国へ到着してか
ら支払うという「覚書」を書かされているようです。これは、最初に紹介した韓国の
脱北者定着支援金が担保とされます。
  斡旋費用ですが、中には「相場」を大きく上回って125万円を取られた人もいる
ようです。お金を出さないと北へ残してきた家族の安全を保障しないといわれれば、
脱北者たちはブローカーの意のままになるしかないようです(1)。

  このように、定着支援金がブローカーを太らせてきたともいえますが、中には悪
質なブローカーもいるようです。
  昨年4月、24名の脱北者が一人当り40万円くらいを払い、ブローカーの斡旋でモ
ンゴルへの越境を試みました。ところが、悪質なブローカーはかれらを国境のはるか
手前で降ろし、そのまま置き去りにしました(1)。詐欺まがいの行為です。
  一行は雪の草原で方向もわからず、寒中を長時間さまよった末、やっと6名は越
境に成功しましたが、17名は逮捕されました。残る一人は逮捕の際に抵抗したのか、
悲惨にも中国の公安当局によって射殺されました。

  亡命希望者ですが、以前は食うに食えず、生活苦から脱北した人が多かったので
すが、最近はお金を稼ぐため脱北し、ふたたび北朝鮮へ帰る人も多いとのことでした
(1)。脱北の目的も徐々に変わってきているようです。
  そしてついには、そのように北朝鮮と韓国を行き来する人の中からスパイが現
れ、衝撃を与えました。昨年、ある男性は北朝鮮にもどった時に当局から韓国でスパ
イ活動をせよとの指令を受けたと韓国当局へ自首しました。
  この事件は、脱北者の中には最初からスパイ目的で韓国へやってきた人がいるか
もしれないという疑惑を韓国社会にうえつける結果になりました。脱北者には寒風に
なるようです。

  以上のような事実を考慮する時、ここで脱北者を支援することの意味をあらため
て慎重に吟味する必要がありそうです。人道的な支援以外に副次的効果や副作用があ
まりにも大きくなっているためです。
  とくに昨年はアメリカの北朝鮮人権法が成立しただけにその影響は重大です。ア
メリカが脱北者を支援する組織へ2000万ドルを拠出するというニュースが韓国に伝わ
るや、その拠出金目当てと思われる団体が増えたりしました(1)。

  韓国政府は一応この人権法を歓迎はするものの、この法律は北朝鮮との対立を煽
り、核問題の解決に影響するとの懸念も政府内に出ているようです(2)。
  一方、中国はアメリカの人権法に真っ向から対抗するようで、持田直武氏はこう
観測しました。
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 中国外務省の章啓月 報道副局長は10月28日の記者会見で、脱北者の外国公館
や外国人学校への集団駆け込みを斡旋する組織やグループを「蛇頭」と呼び、今後取
り締まりを強化すると述べた。
 蛇頭は密入国を斡旋する犯罪組織の名称であり、章啓月副局長の発言は中国政府が
脱北者の支援組織も犯罪組織と同じに扱うという強い姿勢をあらたに打ち出したこと
を示している。
 米国が北朝鮮人権法で脱北者の支援組織や個人に対して資金援助をするとの姿勢を
打ち出したのとは真っ向から対立することになる。

 この章啓月副局長の発言に先立って、中国警察は26日北京市内のアパートを急襲
し、隠れていた脱北者62人と支援組織の韓国人2人を逮捕した。また、その後も別
の場所に隠れていた脱北者10人と支援組織の韓国人1人を逮捕したという。
 章啓月副局長は28日の記者会見で、この脱北者たちの扱いについて「人道主義的
精神と国際法、国内法に基づいて適切に処理する」と述べ、脱北者については人道主
義的な措置を取る可能性を示唆した。
 しかし、支援組織の韓国人に対しては、「密出入国を支援した疑いが明らかになれ
ば処罰する」との強い立場を示した(2)。
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  中国政府は、昨年9月、韓国大使館へかけこみを狙っていたいた脱北者に銃を発
砲したようですが、ここにも中国政府の覚悟のほどが現れているようです。そのうら
には北朝鮮の強い働きかけがあったことでしょう。同国はアメリカの人権法に猛反発
していることはもちろんです。
  ここで日本がアメリカをまねて北朝鮮人権法を作るとなると、国際的な確執はさ
らにはげしくなることはまちがいないようです。関係各国の脱北者に対する取り組み
姿勢はまさに国際政治の縮図ともいえます。

  脱北問題の根本的解決は、もちろん北朝鮮住民が貧困苦から抜けだすことにあり
ます。北朝鮮政府にその解決が無理な現状において、国際社会はアメリカのように北
朝鮮の体制転覆をはかるのか、あるいは韓国や中国のように経済支援を模索するの
か、二極分化しつつあるようです。

(1)韓国MBC-TV番組、PD手帳「脱北させてあげます」2004.12.7
 この番組は、下記に登録すれば視聴可能です。
http://www.imbc.com/broad/tv/culture/pd/vod/index.html
(2)<米制定の北朝鮮人権法をめぐる確執>
http://www.mochida.net/report04/11ankj.html
(3)http://www.asahi.com/special/abductees/TKY200501110340.html
(4)http://www.hani.co.kr/section-003000000/2004/12/003000000200412241834125.
html
(5)http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/08/27/20040827000077.h
tml

(半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/


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