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イラク国民議会選挙の行方は? (東京新聞)
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投稿者 彗星 日時 2005 年 1 月 26 日 10:36:22:HZN1pv7x5vK0M

特報
2005.01.26

イラク国民議会選挙の行方は?
選管崩壊 用紙買い占め

 三十日にイラクで移行国民議会選挙が実施される。だが、国民の約二割を占めるイスラム教スンニ派の大半がボイコット。治安は複数の州で崩壊、自由投票や透明性確保は難しく、正統性が疑問視されている。選挙後は憲法の「法源」や「連邦制」をめぐり、シーア派と親米勢力の対立は避け難い。一方、泥沼が底なし沼に変わりつつある中、自衛隊撤退のシナリオはまだ語られない。 (田原拓治)

 イラクからの報道によると、人口三十万人を数えた中部ファルージャは現在、ゴーストタウンと化している。大半の住民は昨年十一月の米軍による「テロリスト掃討作戦」で待避した。

 この作戦は「民主化」の試金石とされる移行国民議会選挙の安全な実施を目的に遂行された。その結果は逆効果の一語に尽きる。

 ファルージャを含むスンニ三角地域のアンバル州警察長官が辞任。同時期に同国第三の都市モスルでは警察官の75%が離職した。十二月にはモスルの米軍基地が自爆テロに襲われ、米兵二十二人が死亡した。

 犯人は基地内に侵入。米軍を守るイラク治安部隊にも反米勢力が内通網を敷いていることが事実上判明、米軍に衝撃を与えた。

 市民千人以上が犠牲になったと伝えられるファルージャ作戦に抗議し、穏健なスンニ派聖職者団体「イスラム聖職者協会」は選挙ボイコットを声明。暫定政権内のスンニ派宗教政党「イラク・イスラム党」もこれにならい、スンニ派主流の不参加が鮮明となった。

 先月末には、ニナワ州では反米勢力の“脅迫”で選挙管理委員会のメンバー全員が辞任。サラハディン州の都市サマラ、バイジなどでも選管が崩壊した。

 「(比例代表制)名簿に登録されたメンバーは攻撃を恐れて未公表。どこに投票所ができるかも投票当日まで分からない。さらに投票に行く自家用車の運転も(自動車爆弾を恐れ)禁じられるから、政党の仕立てたトラックが支持者だけを運ぶことになるだろう。その政党はすでに配られた投票用紙を買い集めている。これが“民主化”の実態だ」(バグダッド在住の現地記者からの電子メール)

 今月九日のパレスチナ自治政府議長選で監視要員を派遣した欧州議会や米国の非政府組織(NGO)「カーター・センター」も今回は治安不安定を理由に派遣を断念した。

■避けられない集計操作疑惑

 投票の集計方法も明確ではない。ヘリコプターでバグダッドの米軍管理地域・通称「グリーンゾーン」に空輸する、隣国ヨルダンのアンマンに運ぶなど、諸説が流れているが、投票後の「集計操作」の疑惑非難は避けられそうにない。

 米国のネグロポンテ駐イラク大使は今月二十一日の英国放送協会(BBC)のインタビューに「治安努力は続いており、積極的な投票参加が期待できる」と強気に語った。が、たび重なる質問に「投票のみが大切なのではなく、選挙実施の事実が政治的発展の画期なのだ」と開き直った。

 「延期しても治安回復の保証はない」。シーア派会派「統一イラク同盟」に加わるイラク国民会議(INC)のチャラビ代表は、地元紙に選挙強行の理由をこう語った。先月、隣国ヨルダンを訪れたアジア経済研究所の酒井啓子参事も、ほぼ同じせりふを国連職員から聞いたと話す。
 
 「イラク担当の国連開発計画(UNDP)の職員らも『治安は底なし沼になっていく。結局、ほかに選択肢はない』と語っていた」
 
 スンニ派不在の問題も、米国や選挙に参加する勢力は、パチャチ元外相やヤワル大統領の率いる世俗勢力の中にスンニ派が存在する点から正当化しそうだ。
 
 加えて、選挙を延期できない理由としてシーア派の圧力もある。人口比では六割を占めるシーア派は内部対立に目をつぶり、派として主導権を握るため、今回も統一会派を形成した。
 
■シーア派勝利なら難題噴出

 ただ、シーア派が人口比から勝利した場合、今回の選挙以上の難題が待っている。それは移行国民議会が制定する憲法の内容だ。
 
 焦点はイスラム教の扱いとクルド勢力が主張する連邦制の扱いだ。シーア派はイスラム教を憲法の唯一の法源とするよう主張し、さらに連邦制にも反対だ。
 
 だが、昨年三月に制定した「イラク基本法」(暫定憲法)では、米国の強い反発でイスラム教はあくまで「法源の一つ」とされた。
 
 さらに連邦制は表向き否定されたとはいえ、イラク十八州のうちクルド地区に当たる三州で、有権者の三分の二が一州ででも反対したら新たな法律は制定できないという「クルドの拒否権」により、将来の連邦制が担保された経緯がある。
 
 積み残しの宿題ともいえる二点だが今回、シーア派は米軍撤退要求とともに譲歩しない構えだ。スンニ派反米勢力による親米派クルド、シーア両派への攻撃とともに「内戦の初期段階」(スコウクロフト・米国家安全保障問題担当元補佐官)が生まれかねない。
 
 一方、選挙妨害も兼ねた反米攻撃は勢いを増している。米ナイトリッダー系紙によると、攻撃回数は二〇〇三年十一月の月七百三十五回に対し、現在は二千三百回。死者も〇三年五月の十七人から先月は八十二人に激増した。イラク治安筋は反米武装勢力を、米軍を上回る二十万人とみている。
 
 ただ、「泥沼化が世界では語られているが、ブッシュ大統領自身は楽天的に考えているだろう。フセイン政権が打倒でき、選挙も実施され、民主化は前進していると」(英国の外交筋)という指摘もある。
 
 ブッシュ政権と歩む小泉首相は今月二十日のストロー英外相との会談後、「(三月のオランダ軍撤退後は)英国が全面協力する」と述べ、自衛隊撤退の意向をかけらもみせていない。
 
■サマワに残る「反英」の気質

 しかし、外務省によると会談で「全面協力」の文言はなく、千四百人のオランダ軍から六百人の英軍への転換に不安はぬぐえない。
 
 さらに前出の酒井氏は「サマワは(一九二〇年代の)反英暴動の拠点で、いまなおそれを誇りにしている土地柄。英軍が来たら、再び反英機運が盛り上がりかねない」と懸念する。
 
 サマワもシーア派地域で今回の選挙後、内戦含みの憲法制定をめぐる混乱の波は避けられない。酒井氏は次のように警鐘を鳴らす。
 
 「もはや時間的な猶予はない。底なし沼にはまってからでは遅い。段階的な撤退にすぐ着手すべきだ」

(メモ)移行国民議会選挙 新憲法を起草する国民議会(定数275)を直接選挙で選ぶ。全国区の拘束名簿式比例代表制で、有権者は111の政党や統一会派、個人から一つを選び、議席は得票率に応じて分配される。名簿では女性候補の数を4分の1以上にする義務があるが、「テロの対象になる」と名簿自体が未公開。有権者は約1400万人で、120万人の亡命者ら国外在住者にも投票権がある。2月中旬までに選挙結果が確定し、国民議会を招集。選出された大統領が首相を指名、組閣する。同時に18の州評議会、クルド自治政府議会の投票も実施される。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050126/mng_____tokuho__000.shtml

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