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ホロコースト問題の周縁
http://www.asyura2.com/0502/war66/msg/940.html
投稿者 如往 日時 2005 年 2 月 01 日 09:26:54: yYpAQC0AqSUqI

(回答先: 再度ホロコーストの真偽を考える。 投稿者 凡人 日時 2005 年 1 月 30 日 04:34:42)


 凡人さん、はじめまして、こんにちは。
 たけ(tk)さん、外野さんには、割り込みレスになりましたことを、お詫び申し上げます。


 阿修羅においても、例の『マルコポーロ」』誌の廃刊事件を契機として、過去に何度かホロコーストの真偽が話題に上りました。私自身はサイト:“ヘブライの館”を足掛かりに阿修羅に辿り着いた経緯もあり、この問題は強く印象に残っています。2,3度、たけ(tk)さんとこの件についてやり取りをしたことがありました。
 そこで、ホロコーストの真偽について考察するとき、少なくともシオニズム運動が何たるかをおさえる必要があることは言うまでもないのですが、特に19世紀における西欧でのユダヤ人の立場がどんなものであったかを見る必要もあると強く意識したものです。さらに、政治的シオニズム(シオニズムは宗教運動というよりはまさしく政治運動です。)が起動した原因や背景についても分析し、運動の推進にあたってはどんな力が働いたかを見ていく必要性を痛感しました。
 以上の考察に際して“ヘブライの館”は、ほぼニュートラルな視座を与えてくれていると感じていますし、それを基にユダヤ教の教典「タルムード」や「トーラー」等、他にも東欧系ユダヤ人の歴史や反セム運動に関する10冊程度の書物にあたる手立てにもなりました。ただし、私自身はすべてを熟読している訳ではないので、大層なことは言えませんが、ユダヤ人とユダヤ教に関するものやユダヤ教とキリスト教原理主義に関する文献が意外に少ないと感じました。

 私にとっては『夜と霧』(ビクトル・フランクル著)で懐いたユダヤ人にたいするシンパシーの古い記憶が、【Re: 何がシオニズムを生み出したのか?http://www.asyura.com/0306/idletalk2/msg/792.html
投稿者 無花果 日時 2003 年 8 月 09 日 07:35:39:9kmGLOziS7XNY】に触発され、蘇ったことがホロコーストの問題を再考する切っ掛けになりました。
 そこで、この問題に関する私の現時点での見解は、諸説から類推すると概観的には全戦争期間を通じて強制収容所におけるユダヤ人の死者(犠牲者)は200~300万人の規模ではなかったかとの推察に落着いています。しかし、その中で所謂ホロコーストによる犠牲者は、実質的には戦争末期の一年間において100万人を大きく下回る規模に止まるのではないかと想っています。ただし、ホロコーストが政治的シオニストやその一派による全くの捏造であったという結論にまでは達してはいません。
 ガス室建設の証拠としてはマイダネック強制収容所のガス室設計図(『夜と霧』みすず書房所蔵)が一般的で、他にも数カ所にガス室らしき施設があったと見受けられますが、それらが実際にどのように稼動していたのか、さらに初めからユダヤ人殲滅計画がありその通りに計画が遂行されたのか、たけ(tk)が提示されているように疑義を挟む余地は大きいと思っています。この検証は上記の犠牲者の算定に係わる最も重要な手続きなのですが、記録が散逸していることや肯定論者・否定論者双方共にそれぞれが牽強付会な論証を展開し、その信憑性にたいする疑念を払拭できずにいます。
 ナチスのユダヤ人にたいする犯罪を戦争時の特殊事情として埋伏してしまうことは到底出来得ぬものですが、殊更ホロコーストをフレーム・アップすることによって政治的シオニストがイスラエル建国の理由付けのために利用したこと、さらにその背後にはユダヤ教とは無縁の無神論者達(エドモンド・ロスチャイルドを中心人物とする資金提供者)による策謀があったことを、件の木村愛二氏は特に強調したいのだと勝手に想像しています。無論、こうした観点を断じて無視することはできないと考えていますが、木村氏がセンセーショナルに応じたり、加えてホロコーストの真偽に不必要に拘られているがために、却って話しが捩じれてしまっているように見え、残念に思っています。

 ところで、キリスト教にたいしてももちろんのことですが、私はユダヤ教にたいしても大いに疑問を持っています。だからといって私は反ユダヤ主義者でも、ユダヤ教徒にたいする偏狂な排斥主義者でもありません。
 けれども、ユダヤ教徒の中には歴史的なルサンチマンを懐いたまま、自らを神から唯一選ばれた「選民」と位置づけ、非ユダヤ教徒を「ゴイム」として峻別する陰湿な一面を保持していることを否定できないと考えています。「タルムード」にはそうした伝統的怨念に因んだ秘儀が収蔵されているとの指摘もあります。そして、産業革命の到来を巧く捉え、それを錬金の契機にして勃興して来た一部のユダヤ金融資本にたいする脅威が、キリスト教を中心にした西欧社会による迫害となって現出したという見方もできると思います。

 ユダヤ人問題は歴史的題材も含めて多くのテーマを提供していますが、取り分け今日のイスラエル建国やホロコーストの真偽について考察する場合、それが頗る政治的問題である以上は駆動力(動因)にまで言及しなければ問題の本質を見誤ることになり兼ねないでしょう。また、ユダヤ人やユダヤ教徒を十把一からげに括って見てしまうと、文化的シオニズムを政治的シオニズムと同一視するような重大な錯誤を犯すことにもなると想われます。
 もちろん、出来得る限り先入見を排して取り掛るべきであるのは言うまでもありません。さらに、政治的な影響力を考察していくためには、どんな勢力が駆動力となっているか、どのようにオペレイトされ、どんなプロセスにあるかを特定する作業が肝要だと思います。その点では、たけ(tk)さんが提出される資料は臆見を排された上で抽出された比較的ニュートラルなものとして信頼できると見ています。

 これからも、「何がシオニズムを生み出したか?」と同様に、「シオニズムの方行」や「キリスト教原理主義の方行」、さらにそれ等と緊密な関係にある政治的・経済的勢力とその策動を注視し続けて行きたいと考えていますので、凡人さん、外野さん、たけ(tk)さん、阿修羅の皆様方には、ご教示のほど宜しくお願い申し上げます。
 
 また、会いましょう。

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