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天木直人・メディアを創る (4/3) ODAを増やして何をする/もう一つのロボット/もろい「未来志向」
http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/1013.html
投稿者 天木ファン 日時 2005 年 4 月 03 日 10:46:58: 2nLReFHhGZ7P6

4月3日―メデアを創る

◇ODAを増やして何をする

 なんとなく見逃しそうな記事であるが重要な意味が含まれている。4月3日の産経新聞一面に「ODA予算を増額」という記事が出ていた。平成18年から数年間かけて、GNP比で0.2%にとどまっているODAを0.3%まで増額する方針を政府が固めたというのだ。
財政難のおりからODA予算は6年連続で削減されてきた。財政難はますます酷くなっているのに、何故ここに来てODAを増やすのか。それは先に発表された国連改革に関するアナン事務総長の改革案が、安保理常任理事国となる先進国の尺度としてODA予算がGNPの0.7%であるべきとしたからだ。小泉首相はこうした日本の方針を4月22日からインドネシアで開かれるアジア・アフリカ会議(バンドン会議)で表明し票集めを狙うつもりだ。
これだけでも浅薄なODA増額であるが、もっと由々しいのはODA増額の真の狙いが米国の要求に答えることにあることだ。ライス国務長官が訪日した時、牛肉問題の輸入再開圧力ばかりが報じられた。しかしあの時ライス国務長官は、テロ対策の一環として「戦略的な開発同盟」を提唱し、日本が米国の重視する開発途上国に戦略援助を行うよう迫った事を忘れてはならない。
おりから訪日していたカンボジアのサム・レンシー野党党首は、日本のODAについて、「汚職や環境破壊を招いている日本のODAを、貧困解消など国民全体の福祉向上に役立てて欲しい」と訴えている(3月31日毎日新聞)。
ただでさえ問題のある日本のODAが、国連の票稼ぎに使われたり、「世界の民主化」という名の米国の一国主義に供される。そんなODAの増額を小泉外交の道具に使われてはならない。

◇もう一つのロボット

 愛知万博の目玉の一つは最新技術であるという。そしてその目玉の一つとして各社がロボット技術の開発を競っているという。4月3日の読売新聞には4カ国会話ロボット、掃除ロボット、などが紹介されている。4月1日の朝日新聞夕刊「経済気象台」にも「『つくる』から『つかう』へと、新しい時代を迎えるサービスロボット。私たちの日常の様々な場面で活躍する日も遠くないように思う」と書いている。
 しかし、私の手元にはもう一つのロボットを紹介した新聞記事がある。3月29日付の日刊ゲンダイは「混迷するイラクに米軍が密かにロボット兵団を投入する」と告発しているのだ。米国のイラク戦争に際しては、正規の米軍のほかに、金で人を殺す傭兵が使われてきた。彼らは軍人ではないのでジュネーブ条約にとらわれずに残虐行為が出来るという記事も読んだ。そしてついにロケット弾や機関銃を装備した武装ロボットを使おうとしているのだ。これほど非人道的な行為はない。
今回配備されるロボットは米フォスターミラー社が200万ドルかけて作成した。しかし「世界トップの日本のロボット技術に世界中の軍隊が注目している」(江畑謙介軍事評論家)という。おりから武器輸出禁止の日本の政策が捨て去られようとしている。
科学技術の発展は真っ先に軍事に使われることは広島、長崎の原爆投下で明らかだ。愛知万博にも武装ロボットを展示して平和ボケの国民に警鐘をならしたらどうか。

◇もろい「未来志向」

 4月2日の朝日新聞は、「検証・竹島問題」として、日韓関係がなぜこんなに急に悪化したかを論じている。
今私はここで領土問題についての歴史的、法的検証を行ってどちらが正しいかなどという不毛の論議に立ち至るつもりはない。
私が問題にしたいのは、訪韓したライス国務長官に、竹島問題をめぐる韓国の立ち場について熱弁をふるい、日本の歴史教科書の問題まで取り上げて、「我々にどうしろというのか」と米側を驚かせたノムヒョン大統領の激しさと、「それぞれ国内事情もあると思いますね。未来志向だね」とのんきな言葉しか発せられない小泉首相のノーテンキぶりとのギャップである。
おりから4月1日号の週刊金曜日は、小泉首相はノムヒョン大統領の度重なるシグナルを見落とし続けてきたと指摘する。
ノムヒョン大統領は2月25日の就任二周年演説で、日本の姿をドイツと比較し、「(ドイツと異なる態度で)隣国からの信頼が異なる」、と語り、抗日運動記念日である3月1日の演説でも「日本に真摯な努力」を強い調子で求めている。さらにいえば、「創氏改名は朝鮮人の要望」(麻生太郎)、「日韓併合は朝鮮人の総意」(石原慎太郎)などという暴言を小泉首相は放置してきた。そういえば昨年12月17日、ノムヒョン大統領と指宿で首脳会談をした折、浴衣を着て一緒に砂風呂に入ろうという小泉首相のオファーをノムヒョン大統領が断ったことがあった。首脳会談の数日前からノムヒョン大統領は「小泉首相の靖国神社参拝をなんとか止められないものか」と深刻に悩んでいたというのだ。小泉首相はそのシグナルの意味にまったく気付かずに一人で砂風呂に入ってパフォーマンスを行うという無神経さであった。
日本の外務官僚たちは、「好転材料も妙案もない。このままでは北東アジアで日本は孤立してしまう」と嘆くしか術はないという。もはや小泉首相と今の外務省に日本をゆだねることは出来ない。


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