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中国、陳政権に圧力 「民族の団結」演出
http://www.asyura2.com/0505/asia1/msg/285.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 4 月 30 日 13:35:52: YdRawkln5F9XQ
 

(回答先: 胡錦濤総書記と連戦主席の会談、世界で報道相次ぐ 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 4 月 30 日 13:27:39)

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20050430k0000m030132000c.html

国共トップ会談:
中国、陳政権に圧力 「民族の団結」演出
 かつて内戦を繰り返し、戦火を交えた中国共産党と中国国民党。中国近現代史で覇を競ってきた両党のトップが29日、60年ぶりに会談した。異なる思惑を持ちながらも「第3次国共合作」にも例えられる協力を演出する両党の「歴史的会談」が冷え込んだ中台関係改善への一歩になるのか。独立志向を持つ陳水扁政権への影響や中台情勢の今後を展望した。【北京・飯田和郎、庄司哲也】

 胡錦濤総書記「『朋(とも)あり、遠方より来る。また楽しからずや』。みなさんが大陸に足を踏み入れた瞬間、両党は歴史的な一歩を踏み出した」

 連戦主席「未来は我々の手中にある。『逝く者は追わず、来者を追うべし』」

 会談の冒頭、両氏は中台の共通財産である古典からの言葉を引き合いに出しながら、あいさつを交わした。

 中国中央テレビは連戦氏が人民大会堂に到着し、胡総書記が出迎える場面から約30分にわたって会談を生中継し、国共両党指導者が談笑しながら記念撮影に臨む場面などが中国全土に放映された。

 国民党代表団のために中国側が用意した北京の宿舎は老舗の北京飯店。国民党の創設者、孫文や西安事件の張学良ら「国共合作」にかかわった歴史的人物が宿泊した。1949年の中台分断後、初めて北京の土を踏んだ国民党トップとの「第3次合作」を演出する道具仕立ての一つとも受け取れた。

 中国で内戦を戦い、中台分裂後は一触即発の緊張関係を続けた両党だが、誕生にはいずれもソ連共産党が関与した。組織形態は酷似し、「兄弟」にもなぞらえられる。国民党が台湾の政権を握っていた92年、中台が「一つの中国」について「共通認識とし、解釈はそれぞれが行う」との原則で合意した経緯もある。

 胡総書記は会談で「92年合意と台湾独立反対を受け入れる政党や指導者を歓迎する」と述べた。連主席も「(92年合意が)曲解、わい曲されたのは不幸だった。国民党の立場は何も変わっていない」と応じ、「一つの中国」原則を受け入れていない陳水扁・台湾総統をけん制した。

 中国は3月、台湾独立への武力行使に法的根拠を与える「反国家分裂法」を制定、台湾や国際社会から反発を受けた。しかし、一方で、昨年末の立法院(国会)選挙で勝利した国民党との接触を続けてきた。選挙結果を受け、陳総統の「脱中国」路線に台湾住民が不安を抱いていると判断してのことだ。

 中国当局の台湾への攻勢は、5月5日から始まる台湾の第2野党、親民党の宋楚瑜主席の中国大陸訪問へと続く。5月14日に台湾で行われる国民大会代表選挙を前に「中台融和」を演出することが一つの狙いだ。中国が強く警戒する台湾の憲法改正には住民投票に加え、非常設機関である国民大会の承認が必要となるからだ。

 「19世紀末から20世紀初頭にかけ、この国は日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦にさらされた。不平等条約締結を強いられ、戦火が至る所に及んだ」「国民党、共産党はともに中国の富強・安楽を目標としたが、不幸にも日本によってすべてが踏みにじられた」

 連主席は、会談前、北京大学での演説で「中華民族の愛国心」を強調した。胡総書記も会談で「中国共産党は孫文の革命事業の協力者であり、継承者だ」と述べた。「抗日戦争勝利60周年」の今年、国共両党が手を携えたような形だ。

 中国は日米が2月、台湾海峡を「地域の共同戦略目標」に加えたことに、内政干渉と強く反発している。その日米をけん制し、「中国の脅威」を理由に日米両国への接近を試みる陳水扁政権にも圧力をかけることも新たな「国共合作」の狙いといえそうだ。

 ◇反国家分裂法、連主席の対応に失望も

 冷え切った中台関係に打開策を見いだせない陳水扁総統にとって、国共の「対話の成功」は痛手だ。会談前から国際社会や台湾経済界にも緊張緩和を待ち望む雰囲気が漂っていたからだ。野党に得点を稼がれた形の陳政権は、台湾内の「中国熱」が冷めるのを待ちながら、反撃の機会をうかがっているようだ。

 連主席は会談で「90年代に入り、中台関係は安定した時期もあったが、その後は違う方向へと行き、挫折感を感じている」と切り出した。違う方向とは「自立化」「脱中国化」路線を進める民進党の陳政権を指していることは明白だ。

 国民党の狙いは経済界の要望を背景に、安定した中台関係に結びつく環境を整備し、台湾世論の支持を集めることだった。経済交流推進や軍事的相互信頼システムの構築など5項目の合意は一定の成果といえる。

 しかし、合意が実現するかは陳政権の判断にかかる。対中政策を担当する台湾行政院大陸委員会の呉ショウ燮(ごしょうしょう)主任委員は「反国家分裂法に対する台湾の気持ちを(中国側に)知らせていない」と失望を表明した。また、与党・民進党議員団も、中台の一体感を強調した連主席の北京大での講演について「大中国思想」などと批判しており、今後、陳政権側から中国、国民党ペースの対話推進に歯止めをかける動きが出ることも考えられる。

 ■胡総書記と連主席の共同発表骨子

◇共通認識

・台湾独立反対、台湾海峡の平和と安定の追求

・中台の交流促進

・平和と発展は中台同胞と地域・世界の共同利益

◇共同で促進する作業

1、中台対話の早期回復

2、敵対状態の終結促進と和平協議の実現。軍事的相互信頼システムの構築と軍事衝突の回避

3、全面的、直接的、双方向の「三通」(通商、通信、通航)を含む中台経済の全面的な交流促進と、安定した経済協力システムの建設

4、台湾民衆の関心事である国際活動、特に世界保健機関(WHO)オブザーバー参加の協議促進

5、党対党の定期交流

 【国共合作】国民党と共産党の協力関係。第1次国共合作(1924〜27年)は軍閥割拠の中で、国民党の創設者、孫文が全国統一を目指し、ソ連との連携を進めたことを背景に成立。孫文死後、国民党の指導者となった蒋介石がクーデターで共産党を弾圧、協力関係が終わった。第2次国共合作(37〜46年)は36年12月、東北軍を率いる張学良が蒋介石を監禁し、抗日態勢確立のため、共産党との内戦停止を受け入れさせた「西安事件」を契機に、37年7月の日中戦争ぼっ発後間もなく実現した。

 終戦後の45年8月から10月、当時の臨時首都だった重慶で蒋介石と共産党の毛沢東とのトップ交渉(重慶会談)が行われ、内戦回避や協力継続などで合意したが、翌年7月には内戦に突入した。内戦に敗れた国民党が台湾に移った後は、共産党が中台統一を狙い、たびたび第3次国共合作を呼び掛けてきた。

 ■国民党と共産党の主な動き

1912年 中華民国成立

  19年 孫文らが国民党結成

  21年 共産党創設

  24年 第1次国共合作

  37年 第2次国共合作

  45年 蒋介石、毛沢東が重慶で会談

  46年 国共内戦

  49年 中華人民共和国建国、国民党政権が台湾に

  71年 中国が国連復帰、台湾は脱退

  75年 蒋介石死去

  76年 毛沢東死去

  79年 米中国交正常化。中国が第3次国共合作を呼び掛け

2000年 台湾総統選で国民党が敗北、民進党の陳水扁総統が      就任

  02年 胡錦濤共産党総書記就任

  05年 連戦国民党主席が訪中

毎日新聞 2005年4月30日 2時38分

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