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3〜4月の反日騒動とは逆に、どうやら対外強硬派が優勢な局面にあり、メディアを制しつつある
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投稿者 TORA 日時 2005 年 6 月 13 日 05:09:20: CP1Vgnax47n1s
 

日々是チナヲチ。
http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/


不穏といえば不穏。

中国観察 / 2005-06-11 16:10:24

 土日でちょっと時間ができました。しばしば書いていますが私は完全夜型生活です。仕事仲間である「台湾チーム」と「香港チーム」が昼間は仕事をしないので(怒)、仕方なく合わせてやっているのですが、最近昼間も働いているせいか、正午を過ぎても眠くなりません。ただ頭はボーッとしています。

 何だか最近、オーストラリアで中国人の亡命騒ぎがたて続けに発生してちょっとした騒ぎになっていますね。

 現地勤務の領事と、観光ツアーで入国した天津の国家安全部職員(記憶モード)。いずれも情報担当(法輪功の監視)を自称しています。それに続いてまた1名、氏名や任地などは秘密にされていますが、やはり法輪功監視担当の公安幹部が豪州で亡命申請を出しているとのこと(『蘋果日報』2005/06/11)。

 一連の事件について中国国内では報道されていないようです。香港では『香港文匯報』なども親中紙ながら報じています。ただし「あれは帰国したくないから騒いでいるだけだ」という大使館側のコメントを載せていましたが、事件がこうも続けざまに起きてしてしまうと、説得力に欠けてしまいます。

 ――――

 豪州国内で1000人以上の中国関係者が情報活動をしている、という証言は、地元では衝撃をもって受け止められているようです。それが真実かどうかはともかく、香港紙『蘋果日報』(2005/06/09)によれば、この豪州ルートは1999年に団体旅行が解禁になって以来、一種の「脱出経路」として中国人に重宝されているようです。天津の情報担当者もそうですが、同紙によれば、汚職に関わったとされる藍甫・元アモイ市長もこのルートを使ったとか。豪州政府に亡命申請を出して却下されても、米国政府が「拾う神」になってくれる可能性が高いというのも魅力のようです。

 それにしても今回の事件、法輪功が仕掛けたのかどうかはともかく、情報担当者の相次ぐ政治亡命ということでインパクトのあるニュースです。そして諜報網が存在するとの証言。当の豪州や欧米諸国はもちろんですが、むしろ中国の脅威を直接受けることになるASEAN各国にある種の緊張が走っているのではないでしょうか。

 さて、連続して明らかになったこの3件の亡命騒動、どうみたらいいのでしょう。××系統といった派閥は上は政治局常務委員会から下は末端組織にまで及んでいますから、自派の旗色が悪いとみて三十六計に如かずとなったのか。何だか沈む船からはネズミが逃げ出すといった伝説を思わせます。互いに相識らぬ同士とはいえ、3人が偶然同じ政治勢力に属していたのなら、党上層部における政治環境の変化を反映したもの、といえなくもありません。もちろん、3人の政治的背景に全くつながりがなく、たまたま同じ時期に重なっただけ、というのが自然な見方ではあります。

 逆に、亡命が自発的なものではなく、法輪功が仕掛けたというのなら、むしろその方が興味深いですね。

「仕掛ける時機が到来した」

 という判断の下に行われたアクションということになりますから。反体制のプロとまではいいませんが、その道の玄人である法輪功が動いたのであれば、動くに値する状況が中国国内(特に中共内部)で起きているということでしょう。とすれば次は亡命とは限りませんが、何らかの形で二の矢、三の矢が放たれることになる筈です。

 ――――

 中国国内のマスコミについては、特に目立った動きはありません。連日、『人民日報』をはじめとする大手紙から対日批判の署名論評が出ています。小泉首相の靖国参拝阻止と日本の常任理事国入り阻止が目下の主題のようです。

 前者に関しては、御存知の通り日本の親中派政治家まで総動員して、もはやなり振り構わぬといった様相です。まさに「中国必死だなw」なのですが、ここまで全力投球しておいて、それでも小泉首相が靖国神社を参拝したら一体誰が責任をとることになるのでしょう。胡錦涛?といえばその御用新聞の『中国青年報』、相変わらずA級戦犯特集を連載していますが、何だか糞青(自称愛国者の反日教徒)どもに占拠されてしまったような感じで、明らかに編集方針が一変しています。最近は珍獣(プロ化した糞青)の代表的存在である童増・中国民間保釣連合会会長の記事まで掲載する始末(2005/05/31)。

 http://zqb.cyol.com/gb/zqb/2005-05/31/content_11581.htm

 この記事によると童増は、

「もし小泉首相が8月15日に靖国参拝したら?」

 というフジテレビの電話取材を受けたそうで、

「デモや日貨排斥などが再燃することはあるか?」

 という問いかけに、

「可能性は極めて高い」

 と答えたことになっています。4月の反日デモを中共当局が躍起になって鎮静化させたことを思えば、これは政治的にかなり際どい発言だと思うのですが、それを公言し、中国国内メディア(中国青年報)にも掲載されたということは、対日強硬派である童増の後ろ盾がしっかりしていることを思わせます。

 ――――

 童増関連はまだあります。もう珍獣大暴れです。これまた『中国青年報』(2005/06/01)。

 http://zqb.cyol.com/gb/zqb/2005-06/01/content_12088.htm

 これは同紙記者が童増に直接インタビューしているのですが、ここで驚くべき新説を披露しています。

「日本からの対中円借款などの返済分について、中国政府は今後の返済を一切拒否し(合計1726億元)、戦争の賠償金扱いとすべきだ」

 ……というもので、さすがは珍獣としか言いようのない無茶苦茶な論法です(童増の脳内では理屈が成立しているようですが)。

 とはいえ、この珍説も中国国内メディアに掲載されたのですから油断がなりません。要するに『中国青年報』に掲載させるだけの政治的圧力が童増のバックにはあるということです。

 童増のこの論法は香港紙『明報』(2005/06/11)にも掲載されて、王録生・貴州省政治協商会議(政協)副主席がこれを支持する発言を行っています。

 http://hk.news.yahoo.com/050610/12/1decl.html

 童増とこの王録生、たぶん珍獣仲間なんでしょうけど、政協はまがりなりにも公的機関です。省政協副主席として童増の珍説に対する支持表明ができる訳ですから、無視することのできない動きとはいえるかと思います。

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 最後にもうひとつキナ臭い動きを挙げておきますと、ブッシュ米大統領が6月9日、テレビのインタビューに対し、中国が台湾に武力侵攻した場合、米国は台湾関係法に則って台湾防衛に動くと明言したところ(※1)、打てば響くとばかりに翌10日、親中紙『香港文匯報』には「中国はイラクではない」という記事が掲載されました。

 http://www.wenweipo.com/news.phtml?news_id=CH0506100002&cat=002CH

 これは「長期にわたり台湾問題に注目している人民解放軍のある将官」のコメントという形で、

「台湾問題は中国の内政であり、他国の干渉は許さない。中国はイラクではない。もし他国が台湾海峡の事態に介入することがあれば、中国の軍隊は必ずやその勢力に受け入れ難い代価を支払わせることになるだろう」

 とし、ブッシュ発言に真っ向から反発しています。「キナ臭い」というのはこのリアクションの速さで、かの「呉儀事件」では初動を外電の詰め合わせ記事でごまかし、1日遅れでオリジナル記事(社説)を出した同紙(◆)が、今回は9日のブッシュ発言に対し、翌10日には北京発・軍高官コメントという形で上記のオリジナル記事を掲載していることです。

 ――――

 以上、話題が散ってしまいましたが、つなげて考えてみると中共上層部で何かが進行しつつあり、それも3〜4月の反日騒動とは逆に、どうやら対外強硬派が優勢な局面にあり、メディアを制しつつあるように思われてなりません。

 不穏かといえば、確かに不穏ではあります。


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