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支配された水田稲作農耕の“悪魔的サイクル”
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投稿者 あっしら 日時 2005 年 7 月 23 日 03:24:54: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: Re: 稲作コンスピラシー 投稿者 万事急須 日時 2005 年 7 月 22 日 21:10:44)


万事急須さん、お久しぶりです。
まだ満期ではなく仮です(笑)


水田稲作そのものというより、支配された水田稲作農耕そして水田稲作について「生活を楽にする」とか「文明の進歩である」と評価することが陰謀なんでしょうね。
支配された水田稲作を評価する言説はけっこう大きな声で存在しますから、ひとは無自覚のまま陰謀の片棒を担ぐものなんでしょう。

支配層は、水田稲作で1年間分の備蓄ができる体制ができると、人々を遊ばせたり休ませたりするわけではなく、租の他に庸や調を課して活動力や活動成果を手に入れる構造をつくりました。
農繁期は水田や畑で農作業に精を出し、農閑期に入ると、土木工事や建築そして輸送業務に駆り出されたり支配層に納める布などの機織に励まなければならない、“年中無休”の労働従事構造になったわけです。(農閑期でも支配者向けの仕事をする一方で自分たちの生活のために畑仕事や手仕事もしなければなりません)

高収穫の水田稲作がもたらす余剰生産物=備蓄が人々を支配層が求める他の仕事に従事させる条件となったわけで、とてもじゃないが生活が楽になったとは言えず、年間を通して管理され奉仕させられる生活になったしまったのです。

そして、余剰生産物は人の“繁殖&成長”も支えるので人口が増大する。増大した人口を養っていくためには、原野や林を開墾するかひとの土地を奪取するかして水田や畑を増やさなければならない。当然のように水利をめぐる争いも増加する。
弥生期や古墳期は水田稲作の好適地はより限られていたので、戦争を通じて好適地を奪い取ろうとする動きも活発になる。そうなると、庶民は戦争にまで駆り出されるようになる。戦争には戦士が必要ですから、そのためにも人口増加が追求されます。
(江戸時代を迎えるまでは支配地をめぐる戦争が続きました)

さらに、人口が増加するなかで米を炊く食生活が広まると、燃料に使う木々の伐採が右肩上がりに増加します。煮炊き用の土器や金属器をつくるためにも大量の薪が必要です。同時に耕作地を増加させるために原野や森林の開墾もやるわけですから、河川の下流域に土砂がより流れ込み、洪水の頻度も上昇することになります。
縄文時代から弥生時代そして古墳期と日本列島平野部の海岸線が沖のほうに前進した要因の一つでもあります。島だったところが半島になり、浅瀬だったところが沖積平野になっていく地形変化を速めたわけです。
(狩猟や漁労で得たものはほとんどが焼いて食していたようなので薪をそれほどは消費しません。木の実なんかも焼いて食べていたはずです。それらを煮て食べるようになったのは米を初め穀物を煮て(炊いて)食べる習慣が定着した後だと思われます)


こうなっていくと、水田稲作以前の生活形態に戻れる自然環境も限られるようになります。人口が集中している地域では、“逃げ場”がなくなっていくわけですから、身を粉にして水田稲作を維持していくほかはありません。年に数度の祭りや祝い事が大きな楽しみになっていきます。
(数世代にわたって水田稲作農耕を続けると、それ以前の生活形態で生きていく“能力”や“気力”が失われてしまうということもあるでしょう)


だからと言って水田稲作を破壊しろと主張するわけではありません(笑)

せっかく先人たちがとてつもない労苦を背負いながら築き上げたインフラですから、遅まきながら、それを「生活を楽にする。出来るだけ楽しく面白く心地いい生活ができる」基礎条件に活かせばいい(活かせる)と思っています。


実のところは、水田稲作民よりも過酷な生活を強いられているのが「近代の勤労者」です。
それこそ、嵐や吹雪でも働かき続けなければならないのが「近代の勤労者」です。
「近代の勤労者」は、祭りや祝い事の代わりに、お金で買う娯楽に生きる糧を求めるようになったようです。


※ 「稲作コンスピラシー」の部分は楽しく読ませていただきました。今のところはコメントできるほどの考えはないので、受け止めるだけにさせていただきます。

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