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唖然、騒然の実証データ。ここまでとは!35年で義務教育の学習内容は半減した (月刊現代)
http://www.asyura2.com/0505/bd40/msg/387.html
投稿者 外野 日時 2005 年 7 月 24 日 06:54:44: XZP4hFjFHTtWY
 

(回答先: はるか昔からもそうだったように覚えています 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 7 月 24 日 05:49:38)

『月刊現代』のWebサイトで、反響が大きかった記事について毎月一つずつ全文無償で公開するコーナーがあり、そこに次のような記事が昨月あったので紹介します。

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『月刊現代』2005年月6号

特集 幼稚な教科書がバカをつくる

唖然、騒然の実証データ。ここまでとは!
35年で義務教育の学習内容は半減した

(英進館館長)筒井勝美
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/hankyo/index.html


日本の義務教育はすでに危機を通り越し、もはや壊滅的状況にあります。ことに、子どもたちの算数(数学)や理科に対する理解力=「理数力」の低下は目を覆うばかりです。それはなぜか。「ゆとり教育」という文部科学省(旧文部省)の誤った政策によって、本来子どもたちに教えるべきことが、教科書から次々と削除されてしまったからに他なりません。
 まず、現在使用されている教科書が、いかに内容の薄いものになってしまっているかを、過去の教科書と比較する形で見ていただきましょう。

図1:教科書「幼稚化」の例
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/hankyo/image/zu01.gif

 右の図1をごらんください。どちらも「比」と「比例式」についての記述ですが、これらはいずれも小学校6年生の算数の教科書からそのまま抜粋したものです。右が昭和43年度、左が平成14年度の教科書です。
 たとえ教える内容が同じでも、そのレベルに大きな差があるのは一目瞭然でしょう。比例式を使って木の高さを求めるという、きわめて簡単な計算であるにもかかわらず、余白の目立つ中、漫画や写真が多出するその内容は、とても小学校の最高学年の教科書とは思えません。34年の間に、我が国の教科書はこれほどまでに平易化、幼稚化してしまっているのです。これでは読解力も思考力も低下して当然です。
 もう一つ、わかりやすい例を挙げます。下の図2は、中学時代に教科書で習う「化学反応式」がいかに激減したかを38年前と現在とを比較する形で示したものです。昭和42年当時の中学2〜3年生が学んでいた化学反応式は全部で53ありました。それが、平成10年度の教科書では12に、さらに平成14年度の教科書ではわずか6つにまで減っているのです。

図2:「化学反応式」の激減
昭和42年度の教科書に載っていた化学反応式
(中2・中3の履修内容)
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/hankyo/image/zu02.gif

 53の式のすべてが中学の教育に必要であったかどうかは検討の余地があるかもしれません。しかし、今の中学生が習う内容がこれほど著しく減らされてしまったのは紛れもない事実です。しかも、削減されたもののなかには「炭素が燃焼して二酸化炭素ができる」、いわゆる「炭素の燃焼」を表す「C+O2↓CO2」なども含まれています。すべての化学反応の基本であり、温暖化の原因でもあるこの大事な化学反応式をなぜ教える対象から外してしまったのか、理解に苦しみます。
 このように、削除されてしまった事柄があまりにも多いため、全体的に記述内容がスカスカになっているのが現行の教科書の実態です。ですが、それでもまだ記述が残っている単元はましなほうかもしれません。
 図3は、中学校の理科について、「昔の教科書で教えられていた内容」がどれほど減ってしまったかを単元ごとに示したものです。この図でおわかりのように、現在の中学生は「浮力」も「イオン」も「力の合成」も「遺伝」も学ばぬまま卒業してしまいます。
 ちなみに現在の中学理科の教科書では法則や公式や原理といった内容はほとんど扱いません。しかも、それだけではないのです。私が住んでいる福岡県では、今年の公立高校の理科の入試問題には計算問題が1問も出題されませんでした。昭和45年当時は40%以上も計算問題が出題されていました。もはや、これが常態なのです。
 ここで誤解のないように申し上げておきたいのですが、私は決して教科書を製作している教科書会社を批判しているのではありません。周知のとおり、彼らはあくまで文部科学省による学習指導要領や検定制度をはじめとする一連の“指導”によって、その意向に沿った教科書を作らざるを得ない立場にあります。
 昭和52年の「ゆとり教育」への転換告示以来、平成元年、そして平成10年と、文科省は都合3度にわたる学習指導要領の改訂によって、理数系のみならずあらゆる教科の学習内容を削減、平易化してしまいました。平成14年からの教科書改訂の際に、いわゆる「教育内容の3割削減」という言葉が頻繁に用いられましたが、厳密にいえば、平成4年時の教科書改訂でも、それ以前の内容から3割程度が削減されています。このことは、ほとんど誰も知りません。つまり、学習する内容がもっとも多かった昭和45年ごろと比較すると、現在の教科書の学習内容は3割減どころか、平均で半分程度になってしまっているのです。中山成彬文部科学大臣が「ゆとり教育」見直しを表明する契機となった、日本の子どもたちの国際比較での学力低下は、時系列的にみて、前回(平成4年)の3割削減の影響なのです。

図3:中学理科の単元別削減実態
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/hankyo/image/zu03.gif

 図4は、時代とともに教科書の学習内容がどう低下していったかを簡単に数値化したものです。平成元年の指導要領改訂に即した教科書が実際に教育現場で使用されはじめたのは、その3〜4年後です。つまり、平成4〜5年以降に義務教育を受けた世代はピーク時の昭和45年と比較して「約3割減」の内容の教科書、そして平成14年以降に義務教育を受けている世代は「約5割減」の教科書で学んでいることになり、さらに学力低下が進むと私は考えています。
 昨今、さまざまな場で「学力低下」がいっそう声高に叫ばれるようになりましたが、それは子どもたちが悪いのではなく、「愚民化」政策をとってきた寺脇研元審議官を筆頭とする旧文部省の役人の“世紀の愚策”が引き起こした当然の帰結なのです。


文章題が理解できない生徒たち

私は福岡市を中心に、九州各県で小中高生を対象とした進学塾「英進館」を経営しています。昭和54年の設立以来、幾多の子どもたちの受験指導にあたってきましたが、いまから10年ほど前から、入塾してくる子どもたちの学力に著しい“変化”がみられるようになりました。
 たとえば、中学3年生の夏に部活動を終えた子どもが受験に本腰を入れるために入塾してきます。ところが、通知表で3程度の平均的な成績の中学3年生でも、試験を行うと「3x−18=0」といったようなごくごく簡単な方程式を解けない――といったケースが増えはじめたのです(ちなみに、この程度の問題はかつて「3×□=18」といった形で小学校4年生の教科書にのっていたレベルです)。
 また、「文章題」が解けない子どもたちも目立つようになりました。
〈あるクラスの昨年度の男女比は4対3です。今年、男子は2人、女子は4人増えて全体で41人となりました。このクラスの昨年度の男子、女子の人数はそれぞれ何人ですか〉
 こういった問題を読んでも、文章の意味がわからず、方程式に置き換えることすらできないのです。私はその原因はどこにあるのだろうと考え、教科書を調べはじめたのです。

図4:教科書“質”の変遷
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/hankyo/image/zu04.gif

 調査を開始した平成10年ごろ、当時の最新の教科書と、昔の教科書とを比較しはじめてまもなく、私は図2のところで述べた「化学反応式」の大幅な削減に気がつき、大きなショックを受けました。「ゆとり教育」の導入によって、教科書の内容が削減されたということは漠然と知っていましたが、まさかここまでひどいことになっているとは思わなかったのです。
 私は、平成10年に福岡市で行われた、大学の理工系の教官や研究者など高等教育の関係者が集まるシンポジウムで、この事実を発表したことがあります。図2を見せて説明した瞬間、会場内にいた300名ほどの関係者から大きなどよめきが起こりました。あとで、お話を聞くと、彼らは口々にこう言うのです。
「昨今、子どもたちが勉強についていけなくなっている、という話は聞いていたが、それは(理数系の)学習内容が時代とともに高度になって、子どもたちが難しさを感じているからだと思いこんでいた。大学でも理数系の苦手な学生が増えているが、今日、やっとその理由がわかった。義務教育がここまで幼稚化していては、大学生の学力レベルが下がるのも自明の理だ」
 子どもたちの学力に関心のある人々でさえ、このような「教育内容削減」の実態を知らないのですから、一般の方々は知りようがないだろう、そう考えた私は、以後、小中学校の理数系の教科書を中心に本格的な調査を行うようになったのです。


文系科目も悲惨な状況

図5は、小学校4〜6年生および中学校1〜3年生の教科書の内容がどの程度削減されてきたかを、ページ数や問題数などを指標として、わかりやすくグラフにしたものです。昭和43年の教科書を100とした場合ですが、とくに思考力、記述力の養成に重要な文章問題、図形問題、証明問題が7〜8割以上も削減されてしまっています。これはもはや「ゆとり」に名を借りた教育改悪です。

図5:算数・数学教科書の削減実態
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/hankyo/image/zu05.gif

 平成15年末、私は英進館の中学3年生約2500人に協力してもらって、ある実験を行いました。彼らに昭和45年と平成14年の福岡県立高校の数学・理科の入試問題を解いてもらったのです。その結果、平成14年の数学の問題で得点率が67.5%だったのに対し、昭和45年の問題では得点率44.5%と大幅な低下を示しました。昔と今の問題にはこれほど大きな差があります。
 全国の超難関私立校を目指すクラスの生徒ですら、平均得点率は73.3%でした。当時のトップレベルの公立高校に入るには80%以上の得点率が必要だったことを考慮すると、今の中学生の学力がいかに低いものになってしまったかがおわかりいただけるのではないでしょうか。
 私は理数系の教科書を調査してきたので、理数系のデータばかり示してきましたが、他の教科でも状況は同じです。たとえば現在の小学校の社会科では、自分の住んでいる県など、わずかな地域のみを教えられるのが普通です。昔のように47都道府県の県庁所在地や各地方の平野などはまったく教えられずに中学校へ進学することになります。
 中学校の地理(社会科の地理的分野)で学ぶ世界の国はわずか3ヵ国。アジアとヨーロッパから1ヵ国ずつとアメリカを学んで終わりです。英語も悲惨です。昔は中学3年間でだいたい500語の必須英単語を学習しましたが、現在ではわずか100語程度です。
 来年度から採択される中学教科書は内容が充実したという報道がありました。まだ実物は見ていませんが、多少、内容を元に戻したところで今まで削減されてきた内容を回復するには、今まで以上の年月を必要とするでしょう。これだけ学力低下に直面した教育施策を長年続けながら、小・中学校の学力低下を否定してきた文部科学省の行政こそ、問題の根源なのです。


本当の「生きる力」とは

「ゆとり教育」の導入によって、子どもたちの「生きる力」を養う――これが文部科学省の本来のテーゼでした。しかし、皮肉なことに、彼らの言うところの「ゆとり」が、「生きる力」を奪ってきたように私には思えてならないのです。
 私が資料として保存している昭和33年の中学生数学の教科書には、複利法など、金利の計算法についての詳しい記述があります。それだけではありません。生命保険や所得税の計算、手形の解説から国家予算の内訳など、昔の中学生は数学の時間にこういった“生きた数字”についてしっかりと勉強していました。私はこういったことを教えることこそが、子どもたちの「生きる力」を涵養かんようしていくのではないかと思います。
 そもそも義務教育の本義とは何でしょうか。それは子どもたちを社会人・職業人として、さらには親としての役割や責任を果たせるような人間に育てあげることではないでしょうか。そして、そのためには、しつけはもとより、精神的、学力的にも鍛えてあげる――それが本当の義務教育であると私は思います。しかしながら、現在の義務教育は、子どもの“機嫌取り教育”に終始し、「鍛える」という視点が欠落してしまっています。
 私の主張は「詰め込み教育」を奨励しているのだ、と受け取られることも少なくありません。しかし、ある程度の知識がなければ、問題解決のための能力や生きるための力は絶対に身につかないのです。
 私が学習塾経営者であるがゆえに、学力低下を声高に叫んで己のビジネスに結びつけているのだ…… という批判もあります。誤解を恐れずに申し上げれば、塾の経営者である私にとっては、学力低下が進んだほうが、それだけ勉強についていけない子どもが増えることになり、むしろ「都合がいい」ことなのです。しかし、エンジニア経験者としてこれ以上の理数力低下、ひいては国家の損失をなんとか食い止めなければいけないと思い、私は10年以上にわたってこの問題を唱え続けています。
 学力低下はもはや疑いようのない事実です。すでに述べたとおり、中山文部科学大臣が「ゆとり教育」見直しを文科省大臣として初めて表明しました。なぜもっと早くできなかったと言いたいくらいです。
 学力低下をより深刻に受け止め、学力向上に向け、教科書の内容充実、授業時間の確保、学力の客観的評価、教師の指導力向上など、あらゆる手段を同時進行で実行しなければ日本の将来はないと思います。

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つつい・かつみ41年生まれ。79年に進学塾『英進館』を設立、現在は生徒数1万5000人を数える。著書に『「理数教育」が危ない!』ほか
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