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社会的分業の実現方法
http://www.asyura2.com/0505/dispute21/msg/581.html
投稿者 あっしら 日時 2005 年 8 月 03 日 15:18:29: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: お金の話のことですが 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 8 月 03 日 07:19:06)


縄文ビトさん、どうもです。


Q:「例えの話になりますが、ここにA・B・C・D・Eという等価値の商品を持っている者が五人います、Aは魚であり、Bは米であり、Cは野菜であり、Dは着る物であり、Eは靴であるというように5人とも同じ価値の者を持っています、ただ全体的に距離の関係から集まることが出来ません。そして厄介なことには、AさんはCさんが持っている野菜が欲しく、CさんはEさんが持っている靴が欲しく、EさんはBさんが持っている米が欲しく、BさんはDさんの持っている着る物が欲しく、DさんはAさんの持っている魚が欲しいというように、お互いが持っている要求を満たすには複雑な関係が出来上がっています。そこでお互いが簡単に満足できる方法のことですが、どのようにしたらいいのかということです。」


A:距離的阻害があり対面交渉の取引がしづらい構造の社会的分業をどうやって円滑に実現するのかという質問だと理解します。

「お互いが簡単に満足できる方法」という話ですが、ひとり一人が売り先を見つけたり欲しい財のありかを探すために費やす労苦よりは簡単な方法はあるとしても、すべてが満足できる方法はなく渋々受け容れることもある方法に限定されると考えています。


[前提条件]

魚と野菜は使用価値が陳腐化する時間が早く米→衣類・靴と遅いし、日常的消費財と耐久消費財は需要頻度が異なりますが、簡略にするためここではその差異性を捨象します。

A〜Eまでの財を供給する人たちの需要対象は、それぞれが専門的供給者であれば、自己が供給する財以外のものはいつになるかは別として需要対象になるはずですが、上記の例は、AとCが物々交換できる条件になく、供給先と需要者が異なるために“交換”が1回の取引では完結しない状況を意味すると考えます。

それぞれが販売したいと思っている商品(財)の1単位の価値(価格)は、交換を経なくても算定できるとします。
(例で示されている「等価値の商品」という前提はなくなりますが、算定結果が等価値だったということで吸収できますのでその前提を含んでいます)


解決方法1:各供給者(ABCDE)の労苦がほとんど変わらない位置に市場をつくり、そこで取引(交換)を行う。

(説明)
各供給者はそれぞれが供給したい(できる)財を市場に持ち込み、需要者を見つけます。需要者は供給者でなければならないわけですから、自分が供給する財に対する需要量の合計がその供給者の「購入可能量」になります。
これは、この市場の全供給と全需要が実際の交換に先立ち明確になることを意味します。
問題になるのは、各供給者の供給する量と「購入可能量」の乖離です。
欲しい財の需要者になるためには、その前提として、自分が供給する財への需要がそれに見合う量だけはなければなりません。
しかも、自分の財への需要は、需要者の「購入可能量」に裏打ちされていなければなりません。

ある供給者が得た「購入可能量」が市場で見つけることができる欲しい財の価格総額を下回っていることもあるはずです。
その場合、その供給者は、自分が欲しい財の価格総額範囲内に供給量を抑えるのか、結果的に安く売ってしまうことを承知で需要に応えるのかという選択を迫られます。
(結果的に安く売ってしまうというのは、等価交換であれば1万Gである財を売ったのに、欲しいものがなかったために8千G分しか財を手に入れられなかったことを意味します)
ある供給者の欲しい財が「購入可能量」ほどないことで供給を絞れば、連鎖的に「購入可能量」の余剰が発生することになります。

このような調整を含めて、この市場の全供給と全需要が実際の交換に先立ち明確になります。
(価値(価格)換算で供給量と需要量が一致していれば、財と「購入可能量」の関係にズレはなくなります)


市場を閉じたとき、供給した財を全量売ってそれでほしい財を購入して帰った人(供給者)、欲しい財がそれほどなかったために全量を売らずに持ち込んだ財を余らせた人(供給者)、自分の財が売れなかったために欲しい財を手に入れられないまま財を余らせた人(供給者)という違いが生まれます。

結末に、満足を得る人もいれば、可とする人もいれば、渋々納得する人もいるということです。
納得できない人は、市場にやってこなくなるかもしれません。
渋々納得した人は、持ち込む財の量を調整してやってくるかもしれません。

ときには、財を余らせた者同士が交渉して、“非等価”の物々交換をして少しでも満足度を高めようとするかもしれません。(生鮮食品なんかは持ち帰ってもあまり意味がないのでその対象になりやすい)


解決方法2:市場に商品の交換活動を担う商人を置く。


例示された条件を超えることになるかもしれませんが、解決方法1で設定した市場に商人を置くという方法もあります。

供給者は、財を市場に持ち込みそれを商人に販売します。
商人は、欲しい量だけ購入し、それに見合う“証書”を渡します。供給者が受け取った“証書”は、商人が所有している財を買うときに使うことができます。
(その市場ないしその商人に対してのみ使える通貨だとイメージしてください)


この最初の商取引で、供給者はある量の“証書”とある量の売れ残り(ゼロの場合もある)を持つことになり、商人はいろんな種類の財をある量持つことになります。

供給者は、ここから、手に入れた“証書”を使う購買者になります。
商人は、財の仕入に支払った“証書”額よりも高い価格を付けています。
ですから、“絶対に”、商人は保有商品全量を販売することはできません。

市場が閉まったとき、供給者は手持ちの“証書”を全部使って買い物した人と欲しい財がなかった(価格の折り合いも含む)ために“証書”を残した人が出てきます。(残った“証書”は別の機会にその商人からの買い物に使うことができます)

商人は、支払った“証書”の多くを回収するとともに売れ残った商品を持つことになります。
売れ残った商品は、商人の自家消費に使われたり、別の場所での販売に使われることになります。
商人は、商品が期待値を超えて残りそうだったら、バーゲンセールを行うかもしれません。

商人にそれほど買ってもらえなかった供給者も、持って帰るよりもましという判断で安くてもいいからと商人に引き取ってもらう交渉をするかもしれません。


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>私のつたない知識の中では、ケインズの乗数理論もここから始まっていたのではない
>かなという気がいたします。

この部分はなにをもって「ケインズの乗数理論」に結びつくのかが不明ですので、判断を留保させていただきます。

>あまり簡単すぎる事で怒られるのではないかと感じますが、私にとってはここを一つ
>クリアーすると次に進む手がかりになります。

他の方とのやり取りで罵倒的言辞を浴びせているのでそのような印象を持たれたのかもしれませんが、説明したことを無視した(理解しようとしない)ような対応ではなく、質問であればどんな簡単なことでもできる範囲で喜んで応えているつもりです。

また、「簡単なこと」というのは、「当たり前のようになっていること」や「常識」・「通念」になっていることですから、それを当たり前じゃんと思い込んで疑わないほうが問題であり、「簡単なこと」をほんとうにそうなのかと考え直すことは極めて重要だと思っています。

でも、質問された内容は簡単なことではなくけっこう難しいことだと思っています(笑)。


ざっざっと書いたので、説明不足やわかりにくいところもあると思っています。
ご不明の点はレスでご質問ください。


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