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熱核融合炉誘致断念  【東京新聞】
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投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 29 日 14:42:42: ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: “日本優遇”に中韓が難色 核融合炉撤退の見返りで[共同25日] 投稿者 ネオファイト 日時 2005 年 6 月 28 日 17:22:00)

熱核融合炉誘致断念


 「どっちでもいい、早く決めてほしい」。研究者からそんな声も漏れた国際熱核融合実験炉(ITER)の誘致合戦。三年にわたる交渉の末、フランスに建設で決着した。長期にわたった誘致交渉の過程と成果、これからの課題を検証した。 (科学部・永井理)

 ▼茨城に高評価

 誘致交渉の苦戦は予想されていた。日本は“最良カード”を切れなかったからだ。国内候補地は青森県六ケ所村と茨城県那珂町(現在の那珂市)が争った。用地、交通、気象などの評価点は那珂町が上回ったが、政治決着で六ケ所村が選ばれた。

 六ケ所村は使用済み核燃料再処理工場などで知られるが、核融合の分野では無名に近い。一方の那珂町は、日本原子力研究所(原研)のプラズマ実験装置JT60があり、海外でも専門家にはよく知られている。

 原研でJT60建設の計画室長を務めた平岡徹・電力中央研究所名誉特別顧問は「ITERのような実験炉のためJT60の隣にスペースを空け、水や電力のことも考えていた。那珂にできれば非常に効率がよかったはず」と残念そうだ。

 当初は原子力委員会で「誘致なら負担を少なく、非誘致なら相手に多く負担させる二面作戦が必要」との意見も出ていた。だが、非誘致は“禁句”となり、退路のない交渉は三年に及んだ。関係者の一人は「青森誘致を目指す政治勢力の前に、省庁は何も言えなくなった」と話す。

 ▼断念メリット

 誘致には失敗したが、断念によるメリットもある。ITERの建設費は約五千七百億円。六ケ所村なら建設費の半分を負担することにしていたので、日本の負担は二千億円以上軽くなる。欧州以外の国と同じ10%の出資で運営組織に二割に当たる四十−六十人の研究者を出せることになった。タイミングはともかく結果的に二面作戦が実を結んだ形だ。

 国際組織に詳しい上智大の猪口邦子教授は先月、原研での講演で「最初が大切」と訴えた。交渉で得た人事などの条件を契約で明確にしないと、他の四カ国と同じ立場に埋もれるという懸念だ。交渉の成果を無駄にしないスタートが必要だ。

 ▼実用化疑問も

 核融合は、二十年以上前から実用化のめどが先延ばしされ続け“逃げ水”ともやゆされる。中京大の河宮信郎教授は「核融合はエネルギーが高く、閉じ込め型の利用に不向き。技術でカバーするにも中性子に強い炉材料が見つからないなど矛盾が出る」と厳しい。

 平岡氏も「プラズマ物理の実験装置として一つは必要」と理解を示しながら「炉が大きくなるため経済性が悪くエネルギー源として期待するのは当分は無理」と実用化には疑問符を投げかける。

 ITERに限らず、大型の科学技術開発では国際協力が欠かせなくなった。関係者が注目する次の大型計画がある。全長約五十キロの加速器で未知の素粒子を探る国際リニア・コライダー計画だ。建設費は約五千億円。日米欧の研究所が参加して基本設計の段階だ。「関心を持つ政治家もいる」(文部科学省幹部)という。欧米には建設候補地を挙げる動きもある。

 文科省の坂田東一研究開発局長は「今後も貢献できる分野があれば率先して重荷を背負う」と積極的に国際計画に参加していく姿勢を示す。そのとき、ITERの経験を生かすことも重要になる。

 ◆主な日本優遇措置

 ▽欧州はITER建設費の50%とサイト整備費を、日本は建設費の10%を負担する▽日本は10%の負担金でITERの20%に当たる機器納入を請け負える▽全常勤職員の40%を欧州、20%を日本に割り当てる▽欧州は日本が推薦するITER機構長候補を支持する▽日本に九百二十億円分のITER関連施設を建設し、欧州は半額の四百六十億円を負担する▽相当数のITER理事会は日本で開く▽ITERの次世代炉を建設する際、欧州は日本の候補地を支持する。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050629/mng_____kakushin000.shtml



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