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森田実の時代を斬る 新たな公共事業が日本を救う[4]
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投稿者 rerere 日時 2005 年 5 月 06 日 19:29:26: 2WY2FZgcpPN.U
 

森田実の時代を斬る 新たな公共事業が日本を救う[4]

「米国政府の日本政府に対する年次改革要望書」の拘束からの脱却なくして日本の自立と再生なし(その3)――2003年の「要望書」に示されたさらなる重圧と強まる“従属”
「優越者は劣等者が何か偉大な外観を身につけることを決して許さない」(バルザック)

 これまで各年度の「年次改革要望書」の中身を郵政民営化問題を軸にして紹介してきたが、米国政府作成の「要望書」が小泉構造改革の教科書になっていたことが明らかになったと思う。小泉構造改革は「年次改革要望書」に従って行われている。小泉政権の指令塔はワシントンなのである。このことは2003年度の「要望書」によって一層鮮明になる。まず郵便金融機関に関する「要望」を見てみよう。

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《V 郵便金融機関
 郵便金融機関(郵便貯金「郵貯」と簡易保険「簡保」)が日本の金融市場の効率的な運営に与える影響について、日本経団連やその他の機関が表明している懸念を、米国政府は引き続き共有する。
 V-A 透明性 簡保商品および日本郵政公社による元本無保証型の「郵貯」投資商品の開発および販売にかかわる法律の改正案の策定につき、米国政府は、総務省が、関連分野における民間活動に影響を及ぼしうるあらゆる面について、一般市民(外国保険会社も含む)への十分な情報提供および意見の収集を行う手段を講じることを求める。それは、保険業界や他の民間関連機関(国内外を含む)が以下の事項に関し、意見を述べ、また総務省の職員と意見交換する有意義な機会を提供することを含む。
 V-A-1 国会提出前の総務省の計画や法案
 V-A-2 パブリック・コメント手続きの最大限の活用と実施を伴う、実施段階前のガイドライン案やその他の規制措置

V-B 同一基準 米国は日本に対し、郵便金融機関と民間の競合会社間の公正な競争確保のため、郵便金融機関に民間と同一の法律、税金、セーフティーネットのコスト負担、責任準備金条件、基準および規制監視を適用することを提言する。

 V-C 拡大抑制 米国政府は日本に対し、郵便金融機関(郵貯と簡保)は、民間が提供できるいかなる新規の保険商品の引き受け、あるいは新規の元本無保証の投資商品を提供することを、上記にあるように公正な競争が確保されるまでは、禁ずることを求める。そのために、米国は日本政府に対し、新規の商品に関し、1994年の日米保険協定に規定されている新規商品の検討および認可手続きに関する日本の約束を再確認するよう求める。

V-D 民営化 米国政府は、2007年4月の郵政民営化を目標に、小泉首相が竹中経済財政・金融担当大臣に簡保、郵貯を含む郵政3事業の民営化プランを、2004年秋までに作成するよう指示したことを特筆する。現行制度のいかなる変更も日本の広範な保険市場における競争およびその効率的な運営に重要な影響を与えるため、民営化に関するあらゆるすべての意思決定および実施についてはオープンで透明性のある方法で行われることが重要である。これには、上記のV-Aに述べられているものと同様の措置が含まれる。》

 小泉内閣における「郵政改革法案」づくりは、ここに書かれたやり方で行われた。ここにおいて、竹中経済財政相の名が登場する。米国が竹中氏を特別視していることは明らかである。だが、国民は「年次改革要望書」の存在自体を知ることができない。大新聞、大テレビがその存在を隠している上、小泉内閣の法案づくりの実態を報道しないからである。日本の大マスコミの堕落は深刻である。
 注目すべきことは、この「要望書」に登場する日本の組織名と個人名である。
 まず登場するのが「日本経団連」。日本経団連が米国政府と一体の関係にあることがここに示されている。日本経団連に「日本国民の利益」「日本の国益」の意識が欠如しているのは多くの国民が感じていることであろう。日本の経営者が、自らの利益のみを優先し、国民全体の利益を考えなくなっているのではないか。米国政府と歩調を合わせ、日本国民全体の利益をないがしろにするがごときは慎んでもらわねばならない。
とくに最近、政府の審議会などに参加している日本の大企業経営者が、政府内部の情報を得ることのできる特権的地位を悪用して、自らの利益をはかっているのではないかとの疑惑が政官界内で噂されていることは注目に値する。
 自らの利益のために公的地位を利用するのはあってはならないことである。巨大企業の経営者のモラルの低下が日本社会を危機に陥れている。
 次が「総務省」。米国政府は総務省に対し郵政民営化法案作成の細かな手続きまで指示している。驚くべきことである。ここには、日本政府がもはや独立国の政府とは認められていないことが示唆されているように思われてならない。
 個人名では、小泉首相と竹中経済財政・金融担当大臣(注=竹中氏はこの時点では金融担当相を兼務していた)の名があげられている。米国政府にとって小泉首相と竹中氏は特別に重要な人物なのであろう。
 「米国政府の日本政府に対する年次改革要望書」の中身と現実政治の具体的進行過程を見比べれば、小泉構造改革が誰のためのものか、もはや詳しい説明は不要であろう。すべての道はワシントンに通じている。小泉首相の政治はワシントンのブッシュ大統領に奉仕するために行われているのだ。
 これでは、日本はもはや独立国の名に値しない。小泉首相は日本全体を米国の従属国にしてしまった。もしかすると、横須賀市民の皆さんには大変失礼な話かもしれないが、米軍の街と化した自らの故郷=横須賀のようになるのが当然だと勘違いしているのかもしれない。
 だが、われわれは考えなくてはならない。横須賀の人々が米軍の支配下でどんな気持ちで生きているか、そして苦労しているか、ということを。多くの心ある人々は屈辱に耐えながら我慢しているのだ。われわれは横須賀を米軍基地の負担のない普通の街にしなければいけないのだ。日本を横須賀化してはならぬ。  


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