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『萌え』市場 夏の予感  【東京新聞】
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投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 15 日 08:19:46: ogcGl0q1DMbpk
 

『萌え』市場 夏の予感


 かわいいコスチュームを着た美男美少女キャラクターが、日本経済を救う? 中国の反日運動や米国景気の不透明感から、今春「爆発的」な急騰を遂げた株の“萌(も)え”銘柄。熱気は落ち着いたものの、今後の景気浮揚の鍵を握るのは「萌え市場」ともいわれている。十四日、仕掛け人と呼ばれるキャラクター会社ブロッコリーの木谷高明会長(45)の狙いを聞いた。

 「市場が急に出来たわけではなく、『萌え』という言葉が新鮮でよかったんでしょう。昔だったら『オタク』などと呼ばれた市場が『萌え市場』に変身した」。木谷氏はブームをこう分析する。

 キャラクタービジネスと自らの縁について、木谷氏は「コミックとゲームが好きだった。山一証券時代の米国留学中にも日本食料品店経由で雑誌少年ジャンプを欠かさず読んでいた。ただし、美少女キャラクターはなじみがなかったけどね」と明かす。

 東京都練馬区にある「ブロッコリー」本社は音楽から出版まで幅広く手がけ、若者には美少女イメージキャラクター「デ・ジ・キャラット」が知られる。

 ジャスダック上場の同社株は、今年三月末に百円台半ばだったが、「萌え」銘柄が注目され始めた四月半ばに九百円台まで高騰。「中国の反日デモなど海外情勢を嫌気して株式市場が総じて低調だった中で、『萌え』関連銘柄のゲームやアニメ制作会社が物色された」(証券アナリスト)という動きの中でも突出した値上がりを示した。現在も四百二十円(十四日)と堅調に取引され「萌え関連銘柄の中核企業」と称される。

 木谷氏は、アニメが引きこもりの原因として挙げられることに「萌えのキャラクターは、あくまでお客さんがコミュニケーションを円滑にするための媒体。僕は人間の最上級の欲求はコミュニケーションだと感じる。だから、キャラクターにはまった人が部屋に引きこもるって理屈はありえない」と反論する。

 実際に、同社が「デ・ジ・キャラット」を主役に開くイベントは毎年、七千−八千人が集まる交流の場になっているという。

 同社は木谷氏が十年間勤めた山一証券を辞め、一九九四年に設立した。「自分で起業し、組織を大きくしたいとの思いが学生時代から強かった」と創業の思いを語る。当時四人の社員は現在百十四人。今年二月期の連結売上高は八十五億円に達した。

 こうした業績アップの一方、国会議員などからは「美少女アダルト」などと呼ばれるアニメが性犯罪の温床になるとの見方から法規制が必要との主張も出てきた。

 木谷氏は「美少女アニメ自体が犯罪を誘発しているとはとても思えない。むしろ、いろいろな楽しみ方が提供されて受け皿となり、ものすごく犯罪の抑止力になっている」と指摘する。

 そしてこう未来を展望する。

 「萌えが、浮世絵のようなイメージで『日本にはこんなにおもしろいものがある』と海外にも広がれば日本の紹介に、一役買うことになる。百年後、日本史の教科書には『二十一世紀の初頭、東京・秋葉原を拠点に萌え文化が花開いた』と必ず載る気がする」

 「萌え」とは何なのか。
 経済アナリストの森永卓郎氏は「女性との恋愛で裏切られ続けた男が、女性との交際をあきらめて、アニメのキャラクターなど二次元のキャラクターに恋すること。一種の精神的な解脱。女性との付き合いができる人は萌えにはならない」と定義する。

 その「萌え」市場が広がっていることについては、「二次元のものを何とか三次元に取り戻そうとする中で、マーケットが生まれる。それが、コミックであり、トレーディングカードであり、メード喫茶、コスプレ、フィギュアであったりする。その市場規模は、全体としては二兆円規模」と分析する。

 ブロッコリー社が、株式市場での「萌え」市場の形成に与えた役割について、フィナンシャル・ジャパンの岡本呻也編集長は「ブロッコリー社がオンラインゲームを扱う業者と組むことを発表したところ、株式が高騰した。ゲームには萌えの要素が含まれていたが、株式相場が停滞しているところに高騰したので市場は注目し、『どこの会社だ』となり、『萌え』だとなった。それで、同じような商品を扱う周辺の業者にも金が流れ込んだ。今まで相手にされなかった萌えというものが、市場、社会で認知された」と解説する。

 これに対し森永氏は「確かに株価は高騰したがあれはバブルだった。萌え市場そのものは大きくなるが、株式市場では出番がなくなってくるのでは」との見方も示す。

 一方、「趣都の誕生 萌える都市アキハバラ」の著書がある桑沢デザイン研究所の森川嘉一郎特任教授は、秋葉原に萌えなどのオタクショップが集中する理由について「九〇年代に入るころ秋葉原は家電市場を郊外型の店などに大きく奪われ、主力商品をパソコンに移さざるを得なかった。当時のユーザーは主にマニア的な愛好家で、彼らはアニメやゲームといったオタク系の趣味を併せ持つ傾向があった」と説明しながら「萌えという言葉は、当時のマニアたちがパソコン通信上ではぐくんだもの。ネット上で生まれた言葉が、秋葉原に集う人々によって共通の言語、さらには美意識になっている」と強調する。

 アキバ系でばかり“萌え”が取りざたされてきたが、実は、山手線の西側、池袋が、女性側の“萌え”「乙女系」の聖地として注目されているという。

 今週号の週刊誌「アエラ」でペンギンオタク記者としてぬいぐるみ姿で登場し特集記事を書いた有吉由香記者は「サンシャイン60ビルのすぐ近くに、女性の同人誌専門店やアニメ、漫画を扱う一画があり、そこに若い中高生から四十代とみられる女性が大きなキャリーバッグを引きずりながら集まっている。アキバは男性ばかりだから、一緒になりたくない女性が池袋に集結している」と解説する。

 そして女性独自の萌え文化について「美少年同士の恋愛が人気。その歴史は七〇年代に漫画家の竹宮恵子がフランス貴族の男性同士のロマンスを描いた『風と木の詩(うた)』が発祥といわれている。最近では、人気アニメの男性主人公を題材に女性同人誌が独自のストーリーを漫画で描いたり、小説もある」と明かす。

 なんだか、男性よりも複雑な内容だが、そうした乙女系の女性は、どんな恋愛をしているのか?

 有吉記者はこう分析する。

 「こうした女性は彼氏もいたり、結婚しながら楽しんでいる。現実は現実、妄想は妄想として両立できるのは女性のほうが多いかもしれませんね」


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