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簡単なレスです。
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投稿者 あっしら 日時 2005 年 7 月 24 日 16:30:03: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: Re: 米国支配層が狙っているのは「人民元の開放」であり「金融活動の対中自由化」 投稿者 sho 日時 2005 年 7 月 24 日 11:06:00)


shoさん、どうもです。


>米国は金融資本、財閥、多国籍企業、民間シンクタンクなどが
>政策決定に対して強い影響力をもっているそうですが、
>その上に位置する米国支配層があるのでしょうか。
> 例えばロスチャイルド、ロックフェラー、モルガンなどの財閥、
>ユダヤ上流階級、欧米貴族などが支配層を構成しているのでしょうか。

看板を掲げて活動している組織とは別の支配層が存在すると思っています。
表立った発言をしている組織は、見えにくい支配層の意向を受けながら、耳ざわりがよくもっともらしく思ってもらえる理屈を根拠にしながら政策提言を行っていると考えています。
米国の支配層は「近代世界」の支配層でもあるわけですから、欧州を基盤とする寡頭金融家とその閨閥が米国の支配層に通じていると思っています。
元は英国の植民地である米国は100年ほど前(20世紀初頭)までは資金不足で、英国を中心とする欧州の金融家の投資や融資に依存していました。
16世紀以降米国に移住した土着の米国民ファミリーは、大金持ちになることはあっても、経済的支配層になれる可能性はなかったはずです。

例示されたファミリーは欧州系も含めてかなりの上位支配層でしょうが、最上位ではないと思っています。
最上位の支配層は、なにやかやと話題の対象となり非難の矢面に立つような見せ方をしないものだと思えるので...


支配層の個々のファミリーが不明であっても、ある国家の政策に影響を与えるイデオロギー(価値観)は、その国家が依存しているお金儲け(=経済成長)の手法に規定されるものです。
米国は日本と違って金融活動に依存しているわけですから、それなりに合理的思考ができる人たちが政策決定をしているのなら、金融利得が最大になるもの(金融主義)を選択することになります。


> 今後の米国政策金利上昇により、
>円、ユーロに対して+2%以上の金利差ができるようになると思いますが、
>これも金融家が米ドル高を望んでいるがために行われるのでしょうか?
>たんに金融引締めという意味だと捉えればいいでしょうか。

米国の政策金利上昇は、ドルの価値維持・ドルの米国への還流・貸し出し利得の増加などを目的とした政策だと考えています。
経常収支の赤字で流出したドルが、他の通貨に転換されずに米国債や対米投資で戻ってくることがドルの価値維持にも貢献します。円やユーロとの金利差を付けるのはそのための措置でしょう。
金利の引き締め効果は実質金利にあると同時に米国では政策金利と住宅ローンや国債の利率は直結していないので、金融引き締めという意味合いはほとんどないはずです。
金融引き締めを効果的に行うためには、金利を引き上げるのではなく、貸し出し原資を減少させる必要があります。
(名目金利をいくら上げても実質金利が低ければ借り入れ需要が冷めることはありません。名目金利の調整で経済活動を制御できると考えるのは虚妄です)

> また近い将来において米国の住宅 frothフロス が崩壊した場合、
>米国支配層は通貨供給量引き締め、金利引上げにより
>バブル崩壊→米国経済の失速により、
>米ドル、株安になっても仕方がないと考えるでしょうか。

米国経済でもっとも懸念されるのは「住宅バブル」の終焉(崩壊)だと思っています。
家計が組み込まれている割合が高い米国では株式市場も“実体経済”にけっこう大きな影響を与えますが、金融と産業が密接につながって動いている「住宅」はすごく大きな影響を与えます。(新規住宅購入だけではなく資産価値の増加に伴う借り入れの増加が広く行われています)

銀行など住宅ローンの債権者はファニーメイなどの政府系金融会社に債権を売ってババをほとんど手元に残していないので、「住宅バブル」の終焉が引き起こす債務不履行の増加で損失をあまり被りません。
被害を受けるのはファニーメイなどが発行した債券を買った人たちであり、債務不履行に伴う担保売却でさらに値下がりする住宅市場で動きが取れなくなる建設業者や不動産業者です。
もちろん、「住宅バブル」の終焉は、株式市場の大幅な下落にもつながっていきます。

米国支配層が考えているのは、「住宅バブル」をどのタイミングで終焉させ、その混乱をどの程度に抑えるかという問題でしょう。
タイミングについては「対テロ戦争」の渦中はまずいという判断はあると思っています。
混乱については、住宅ローンの“最後の引き受け手”であるファニーメイなどが発行して債券の価格が暴落したときに、政府機関がどこまでその面倒を見るかということになります。


住宅バブルの終焉は、金利引き上げそのものより貸し出し(=通貨供給)の絞り込みで現出すると考えています。(貸し出しを強く抑制し名目金利も引き上げると“効果”が増します)
その時点の支配層は、その先のシナリオを既に用意していますし、債券市場や株式市場で起きる変動に対応する手を予め打っています。
この先がどうなるかがわかっているインサイダーは、好況でも不況でもドル高でもドル安でも必ず儲けることができます(笑)。


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