★阿修羅♪ > 国家破産42 > 823.html
 ★阿修羅♪
俺は、派遣労働者。トヨタに自動車部品を納入する関連企業で働いている。  【労働新聞】
http://www.asyura2.com/0505/hasan42/msg/823.html
投稿者 hou 日時 2005 年 10 月 16 日 13:19:42: HWYlsG4gs5FRk
 

http://www.jlp.net/letter/051015c.html

俺は、派遣労働者。トヨタに自動車部品を納入する関連企業で働いている。月給は十四万円余りだが、幸か不孝か、トヨタの「カンバン方式」のおかげで毎日毎日残業を強いられ、税込みで十七、八万円になる。しかし、手取りは十五万円ほどにしかならず、その上、ボーナスはゼロ。年収で二百万円に手が届くかどうかである。これで一家四人を養っている。年に一度、家族旅行でも行ければもうけものだ。
*  *  *

 ある日、上司から「トヨタの生産ラインで数日働いてくれ」と言われ、いやいや承諾してラインで作業することになった。
 トヨタの工場に入ると、「実績台数○○○台、達成率○○%、残業一時間○○分」の電光掲示板が目に映る。見渡すと、二十四、五歳の青年たちが黙々と自動車の組み立て作業をしている。体力仕事なので男性ばかりかと思ったら、ポツポツと女性の姿も見受けられた。みんな黙々と作業をしている。
 ラインは完成車に近いところだ。一台の車が流れてくると、一人が三つくらいの作業をこなしている。たとえば、まずエンジンのネジをつけて、次に車の中に入ってシートベルトを取り付け、次に後ろのブレーキランプを取り付けるといった具合だ。班長と思われる人がラインで目を光らせているので、気を抜くヒマなどまったくない。
 作業開始から二時間余り、ラインが止まった。ラインで作業していた労働者の顔が一瞬ほころんだように見えた。やっと十分の休憩だ。だが十分といっても、この間が大変だった。トイレに行って、タバコを二口か三口吹かす間もなく、ラインの前に立つ。作業開始五分前だ。またラインが動き出した。黙々と作業につく。そして昼休みの四十五分を挟んで、ラインはまた動き出す。そしてまた…。
 電光掲示板に目をやると「残業○○時間」のサイン。「もう少しだ」と自分に言い聞かせてラインが止まるのを待った。
 この日は、もう若くない俺にとっては苦痛だった。現場のラインで働いているのはほとんどが青年だが、年配者ではとても続けられないだろうなと思う。

*  *  *

 この工場の労働者の半数近くは、正社員ではなく俺と同じように不安定雇用、つまり派遣労働者で占められているのだ。みんなトヨタの作業服を着ているので見た目ではわからないが、待遇の差は歴然としている。安い労働力を求めて海外生産を追求する多国籍大企業にとっては、いつでも使い捨てることができる派遣労働者は、便利な存在なのだ。
 日々、働いている労働者にとっては当たり前の光景なのだろうが、俺にとっては、これがトヨタの実態なのだと体で知った一日だった。労働者を搾りに搾って、ばく大な利益を上げている日本の多国籍大企業トップ「世界のトヨタ」の裏を垣間見た思いだ。
 休憩時間、同じ郷土出身のトヨタ関連関連会社の労働者と話す機会があった。「一応、トヨタカレンダーで仕事をしているが、まったく関係ないよ。トヨタが休みでも俺たちは部品の納入で休みもろくにとれないし、下請け企業を犠牲にして大もうけしている。俺たちにその利益の少しでもまわしてくれればうれしいのにナァ」ともらしていた。
 明日もまた地獄の仕事が待っている。トヨタのためにではなく、労働者の未来のために、「よし、やるぞ!」。


Copyright(C) Japan Labor Party 1996-2005

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 国家破産42掲示板



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。