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鳥インフルエンザと大量絶滅の時代 − Hotwired Japanより
http://www.asyura2.com/0505/health10/msg/536.html
投稿者 デラシネ 日時 2005 年 10 月 09 日 09:21:24: uiUTTMWMO8Vq6
 

注)鳥インフルエンザを大量絶滅時代と関連づけているのは、小生の主観です。

http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20040323302.html

調査結果:イギリスの蝶や鳥が大幅に減少

ワシントン発――この調査結果は、人類が自然界を、地球史上6度目の大量絶滅に向けて押しやっているという説を裏づけるもので、今後さらに多くの生物種が消滅する危険性もある。

今回行なわれた野生動植物の生態調査では、2万人を超えるボランティアがイギリスのイングランド、スコットランド、ウェールズ地方の隅々にまで送り込まれた。この調査の結果、イギリスに生息する生物の多くが非常に厳しい状況に置かれていて、一部の種がすっかり姿を消している地区もあることが判明した。

イングランドにある自然環境研究会議(NERC)の生態学者、ジェレミー・A・トーマス氏は、「今回初めて、『蝶の数は鳥と同じくらい減少しているのか?』といった質問にも答えられるようになった」と話す。トーマス氏は今回の調査に関する論文の筆頭執筆者でもある。同氏らの論文は『サイエンス』誌の3月19日号に掲載されている。

蝶を対象とした同様の調査は1970年から1982年にかけても実施されており、今回の調査との比較が行なわれた。その結果、この20年間にイギリスに生息する蝶の全種類のうち、71%で個体数が落ち込んでいることが明らかになった。また201種の鳥について、これまでに1968年から1971年までと1988年から1991年までの2度にわたって調査が行なわれていたが、これまでに約54%の種で個体数が減少していることが確認された。

さらにイギリスの在来種の植物1254種についても、この40年間におよそ28%の種で個体数が減少していた。

トーマス氏によると、哺乳動物などの減少を指摘する科学者たちが昆虫の減少についても推測していたが、この数十年間にイギリスの蝶がこれほどの勢いで減少していたことが実際に示されたのは今回の調査が初めてだという。

トーマス氏らの論文には、「個体群が完全に姿を消した例は、イギリスの主な生態系すべてにおいて見られた」と記されている。「この事実は『生物界は史上6度目の大量絶滅に近づきつつある』という説を裏づけるものだ」

トーマス氏によると、これまでに起こった大量絶滅の中には全生物の90%以上が滅んだ例もあるが、「現在われわれがその段階まで来ているとは、誰も示唆していない」という。

しかし、「もし今の状況がこの先しばらく続くなら、地質時代の基準で言えばごく短い期間のうちに、大量絶滅と呼べるような状況へと向かうことになるだろう」とトーマス氏は言う。

スミソニアン協会の国立自然史博物館の生物学者スコット・ミラー氏は、イギリスで行なわれた今回の調査の徹底ぶりを評価している。「全世界の現状を表す調査ではないかもしれないが、得られたデータは最高のものだ」

この調査から得られたデータは、数万年にわたる人口増加が――気候変動もあいまって――自然界を作り変えているが、その全容はまだ理解できていない、という説を支持するものだ。

地球の歴史において確認されている大量絶滅はこれまでに5度あり、そのうちの何回かは生物全体の90%以上が死滅するほど大規模なものだった。最もよく知られているのは、白亜紀から第三紀にかけての約6500万年前に起こった5度目の大量絶滅で、このときには恐竜が絶滅し、哺乳動物の台頭につながった。絶滅の原因は、小惑星が地球に衝突したことだったと考えられている。

アリゾナ州トゥーソンにあるアリゾナ大学のポール・S・マーティン名誉教授(動物学、地球化学)は、人類が地球での役割を拡大しはじめた「5万年ほど前から、われわれは6度目の大量絶滅の真っ只中にいる」と話す。「絶滅はたしかに進行しているが、これまでに比べると速度が遅い。以前の絶滅ほど大規模なものになるかどうかはまだはっきりしない」

デューク大学の生態学者スチュアート・ピム教授は『サイエンス』誌の中で、今回の調査結果は「われわれが将来起こり得る絶滅の規模を過小評価していた可能性が高いことを示唆している」と述べている。

ミラー氏とマーティン名誉教授はいずれも、すでに絶滅した生物を数百種挙げている。その大半は大型動物と鳥で、なかには人間の行動が直接原因となって絶滅に追い込まれたものもあった。

マーティン名誉教授によると、オーストラリア、マダガスカル、北米に生息していた多くの動物が姿を消しはじめた時期は、化石記録を見るかぎり、各地域に人間が現れた時期とほぼ一致しているという。たとえば、北米の自然環境から姿を消した動物には、マンモス、ラクダ、オオナマケモノ、サーベルタイガーがある。

その他の大量絶滅は原因が十分に解明されていない。そのうち最大規模の絶滅はおよそ2億5000万年前の二畳紀末のもので、このときは全生物種の約96%が姿を消した。残りの大量絶滅は比較的知られていないが、オルドビス紀(4億3500万年前)、デボン紀(3億5700万年前)、三畳紀(1億9800万年前)に1度ずつ起こっている。

[日本語版:米井香織/高森郁哉]

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http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20040323301.html

種の大量絶滅を食い止めることはできるか

『サイエンス』誌の3月19日号に掲載された2本の研究論文によると、イギリスのイングランド、ウェールズ、スコットランド地方で、鳥類、蝶、植物の数が大幅に減少しているという。今回の調査結果は、地球が6度目の大量絶滅のまっただ中にいることを示す強力な証拠となっている。

イギリスの科学者チームは、ほとんどすべての在来種の数を対象として過去40年間に行なわれた、6つの調査記録を分析した。この結果、この20年間にイギリスに生息する蝶の71%の種で個体数が大きく落ち込んでいることが判明した。また、イギリスに生息する鳥類の54%の種、在来種の植物の28%も、この40年間に大幅に減少していた。

科学者たちは、過去4億5000万年に5回の大量絶滅があったと考えている。最後に大量絶滅が起きたのは6500万年ほど前で、恐竜をはじめ何万という種が滅びた。このときの原因は、彗星か小惑星が地球に衝突した結果ではないかと考えられている。

6度目の大量絶滅が進行中だとすれば、その原因はそれほどわかりにくいものではない。人間が地球の生態系を大きく変えてしまったからだ、とデューク大学の生態学者、スチュアート・ピム教授は語る。

ワイアード・ニュース(以下WN):イギリスの科学者チームによる今回の調査研究のどこが重要なのでしょうか?

スチュアート・ピム:これは、1つの地域に存在するすべての種について行なわれた、初の包括的な調査研究だ。また、昆虫に関するこうした調査も初めてだ。これまでは、鳥類などごく限られた種の状態しか詳しく把握できていなかった。世界的に鳥類が減少しており、鳥類の11%の種が絶滅の危機にさらされていることが分かっていた。しかし、圧倒的多数を占める他の動植物の種については、推測するしかなかった。それでも、雨林など広大な自然の生息環境が失われていることから、その他の種も減少しているものと見られていた。

今回の調査結果は、われわれが予測していたことをはっきりと裏づけるものだ。われわれが現在、生物の大量絶滅の時代を生きていることを否定する見方に対して、強力な反証になる。

WN:何か驚いた点はありましたか?

ピム:蝶が鳥類よりも急速に減少していることに驚いた。小さな生物は大きな生物よりも環境変化の影響を受けやすいことを意味しているのかも知れない。

WN:このような絶滅が続くと、世界は将来どのようになるでしょうか?

ピム:2050年までに、すべての種の25%から50%が地球から姿を消すか、生き残るために必要なだけの個体数を維持できなくなるだろう。数少ない公園に大勢の人が押し寄せることになり、サンゴ礁は破壊され、牧草地は家畜に食い荒らされてダメージを受ける。雨林を失った熱帯の広大な土地には、どこも似通った種類の雑草や灌木、貧弱なユーカリの木が分布するようになり、そこがアフリカなのか南米・北米なのか区別できなくなるだろう。

自然の多様性が失われると、世界は今よりもっと貧しく、変化の乏しい退屈な場所になってしまう。

豊かな自然から人間が享受している快適さだけでなく、生活に欠かせない恩恵さえもが失われるだろう。たとえば、ニューヨークやリオデジャネイロといった大都市に、そのまま飲めるほどきれいな飲料水を提供しているのは近隣の森林だ。

WN:種が失われていく速度を引き下げるにはどうすればよいのでしょうか?

ピム:経済と環境保護の観点からみて有害な活動に助成金を出す、などといった愚かなことをやめなければならない。たとえば、世界の漁獲高はおよそ500億ドルに相当するが、政府は漁業全体に1000億ドルもの助成金を出している。

フロリダ州のエバーグレイズ国立公園が危機にさらされているのは、政府が製糖業に助成金を出していて、製糖工場から大量の窒素やリンなどの化学物質が排出されているからだ。われわれは高い砂糖を買わされ、汚染を除去する費用も負担させられ、エバーグレイズ国立公園の自然環境も失っている。このような愚かなことはやめなければならない。

アマゾンの熱帯雨林における皆伐を引き起こしているのも、大部分は税金を財源とする補助金だ。また、アラスカ州のトンガス国有林などの貴重な天然資源を二束三文で売り払うようなことはやめなければならない。

われわれはもっと賢くなり、適切な情報を入手し、何がどうつながっているかを理解する必要がある。

WN:将来の見通しは?

ピム:種が絶滅していく速度を下げることについて、私は実際のところ楽観視している。手がつけられない問題ではない。熱帯雨林の破壊は、伐採許可を買い取ることでほぼ完全に防止できるだろう。買い取るには50億ドル必要だ。大金だが、莫大な金額ではない。

世界の水産業に対する失策は比較的簡単に修正可能だし、これは政府の支出削減にも役立つはずだ。

人間がもっと自然の恩恵を享受できるような世界を保全するために役立つ、今すぐにでも実施できる大規模な対策はたくさんある。人間なら誰でも、そんな世界に住みたいと思っているはずだ。

[日本語版:福井 誠/湯田賢司]

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