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田中康夫の奇っ怪ニッポン 最後の「鎖国産業」 それは日本のマスメディア(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/0505/hihyo1/msg/179.html
投稿者 熊野孤道 日時 2005 年 8 月 30 日 10:23:03: Lif1sDmyA6Ww.
 

日刊ゲンダイhttp://gendai.net/からhttp://gendai.net/contents.asp?c=025&id=21125より引用

【奇っ怪ニッポン】
 2005年8月18日 掲載  
最後の「鎖国産業」 それは日本のマスメディア

  

「日本列島に八百有余とも言われる『記者クラブ』は、和を以て尊しと成す金融機関すら“護送船団方式”との決別を余儀なくされた21世紀に至るも、連綿と幅を利かす。新聞社と通信社、放送局を構成員とする任意の親睦組織的側面を保ちながら、時として排他的な権益集団と化す。世の大方の記者会見は記者クラブが主催し、その場に加盟社以外の表現者が出席するのは難しい」
「『脱ダム』宣言」から3カ月後の01年5月15日、信州・長野県は「『脱・記者クラブ』宣言」を発しました。
 雑誌社やフリーランスのジャーナリストのみならず、「赤旗」や「聖教新聞」も出席不可、なのが記者クラブ主催の「通常」の記者会見です。知事会見は開かれたものでありたい。と考えた僕は、人間ならば誰もが「表現者」との定義の下に件(くだん)の宣言を敢行。結果、県民は誰もが会見に出席可能、質問可能となりました。夏休みには小学生も顔を見せ、質問を行い、それら文章と映像はネット上で公開されています。
 が、斯くの如き開かれた形は信州だけの例外で、未だ日本全国、「正義の御旗」とやらを掲げ乍(なが)らも大新聞の記者諸氏は、記者クラブ制度の上に胡座(あぐら)をかき続けています。日本航空のジャンボ機墜落から20年を迎えた8月12日の御巣鷹山に彼等は“大集結”しました。而(しか)して、その夜郎自大な傍若無人さに、顰蹙(ひんしゅく)を超えた憤怒と絶望を、遺族等は抱いたのです。
 ネットニュースとして耳目を集める「ライブドアニュース」は、パブリック・ジャーナリストなる呼称の「表現者」小田光康氏が寄稿した以下の記事を配信しています。
「狭い山道の脇には500m以上に亘(わた)ってマスコミの取材車両が列を成していた。御巣鷹の尾根での取材を終え、遺族の方々と一緒に下山途中、民放キー局の中継車の横を通り過ぎた時、中から破天荒な笑い声が聞こえてきた。スタッフが椅子にふんぞり返り、電話で誰かと歓談していた。登山口の一番近くに大手マスコミのハイヤーが記者の帰りを待っていた。暫くすると、山登りには不釣り合いな出で立ちの記者が1人、帰ってきた。日本航空社長の同行取材をしていた記者だった。後部座席に乗り込むと、タバコを吹かした。その直ぐ横を、ひしめくマスコミ車両に遠慮しながら通り過ぎるお年寄りがいる前でである。皮肉混じりに『良い御身分ですね』と声を掛けたが、その記者から返事はなく、そのハイヤーは登山・下山している遺族等をかき分ける様に出発した。たった1人の記者の為にハイヤーを数時間待たせるのなら、何も登山口間近でなくても良かろう。登山口には、我が物顔でハイヤーを待たせる多数のマスコミ記者の傲慢が存在した。他方、その御陰で数多くのお年寄りの遺族が、1キロメートル以上も余計に山道を登らねばならなかったという理不尽が存在した。マスコミは日航や国に対して、お年寄りの遺族の為に、より良い登山道を整備せよ、等との論調を掲げたが、他人を批判する前に我が身を省みなければならない。こんな有様だからマスコミは市民から信頼されないのだ。お年寄りの遺族へのいたわりのない記者など、少なくとも市民を代表して取材し、それを市民に伝える役目を担う存在ではない」
 いやはや。最後の「鎖国産業」が日本のマスメディアなのです。【田中康夫】


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