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それはObsession(強迫観念)の一種を指すのではないでしょうか。
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投稿者 如往 日時 2005 年 4 月 25 日 15:46:27: yYpAQC0AqSUqI
 

(回答先: 犠牲者意識を持たない生き方 投稿者 風のように 日時 2005 年 4 月 21 日 21:28:31)


 風のようにさん、はじめまして、こんにちは。
 横レスにて失礼します。


 風のようにさんが使用されている“犠牲者意識”の意味がいまひとつ明確に掴めないことから、きっとそれは心理学のObsession(脅迫観念)の一種にカテゴライズされているものではないかと考えてみた次第です。また、我々日本人にとっては“被害者意識”の方に馴染みがあるかも知れないと思ったりもしました。どうやら“犠牲者意識”や“被害者意識”は日本人の専売特許であるらしく、この二つ語句共に英語訳には適当なものが見つかりませんでした。
 ここでは“被害者意識”の発達心理学的な発生原因については敢えて触れませんが、一般的に人が“被害者意識”を懐く原因としては、極々大雑把に言えば存在していること自体を他者から無視もしくは否定されること、あるいは存在の在り様を経済的・精神的に制限もしくは封殺されること等が考えられます。さらに、そのような風潮を是認するような環境や文化的条件が被害者を生産する背景には折り重なっていると考えます。

 そこで、最終的には現実の受けとめ方すなわち覚悟の在り方が問われると想うですが、一つにはそれより発生する問題や問題の解決に向かわないと云った諦念(開き直り)を含めて全てが自己の選択の結果であると受容すること、もう一つは問題の解決に向けて挑戦していくことも含めて自己の選択の結果であると受容することでしょう。私はこの両者に優劣や正邪の判断を付してはいません。何故ならそれは両者共に到達し得た覚悟の様態すなわちその人の“生”を表象するものだからです。
 風のようにさんは心理学的な観点での叙述ではなく、頗る哲学的な視点による展開をされているので、とりわけそれに拘ってみますと、例えばそれぞれにハイデガーとサルトルの実存主義を対置することが可能かと想われます。現存在が被投性(この世に投げ出されたこと)に規定されていること、そのことに対峙し受容することに関しては両者にそれほどの外見上の差異を認められませんが、被投性から投性(未来に投げかけていくこと)へのプロセスに関してはハイデガーが慎重な構えをとるのにたいし、サルトルは人間が状況的存在(世界内存在)であることを強調して状況(世界)への積極的な関わりを重視しています。

 >犠牲者意識は、一時的には問題を解決することができるかもしれませんが、根本の意識を変えない限り、長続きはせず、同じ問題の繰り返しになると思っております。自分がその問題に犠牲者意識を感じることが無くなった時に、初めて自分のもっている力をその対象となる外側から自分に戻す事ができ、解決の糸口を自らが見出し、出口を見つけることができるのだと、私は思っております。

 おそらく、退行や転嫁による問題解決のことを指しているものと想われますし、後半部分の根本的な解決のプロセスは理解できますが、犠牲者意識を感じることが無くなるのにはどうしたら可能なのでしょうか。その辺りを詳述していただければ幸甚に思います。
 因みに私は高校時代から大学時代にかけては、専らサルトルに被れて状況への関わりに勤しんだことが階級的境遇に纏わる被害者意識の払拭に役立ったとの憶えがあります。

 また、会いましょう。

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