★阿修羅♪ > IT8 > 906.html
 ★阿修羅♪
絶対に盗聴されない究極の暗号システム“量子暗号”は、5年以内に実用化するか?【ASCII24】
http://www.asyura2.com/0505/it08/msg/906.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2006 年 5 月 13 日 13:52:28: YdRawkln5F9XQ
 

絶対に盗聴されない究極の暗号システム“量子暗号”は、5年以内に実用化するか?【ASCII24】
http://ascii24.com/news/i/tech/article/2006/05/12/662160-000.html

2006年5月12日
三菱電機(株)、日本電気(株)(NEC)、東京大学生産技術研究所は12日、都内で記者会見を開催し、量子暗号化システムの相互接続実験に国内で初めて成功したと発表した。


会見風景。左からNECの國尾氏、東大生研前教授の今井氏、三菱電機の九間氏

光子の量子状態媒体として、データを運ぶ“量子暗号”は、盗聴されたことが必ず検出できる、究極の暗号技術として実用化が期待されている。光子は、光の粒の最小単位(素粒子)であり、量子力学の理論では、素粒子の観測は、量子状態にまったく変化を与えずにできないとされている。つまり、経路の途中で光子の観測(=盗聴)が行なわれると、その量子状態に変化が起きてしまい、情報の読み出しができなくなる(=途中で盗聴が行なわれたことが確実に分かる)仕組みである。

現在一般的に用いられている暗号化技術(現代暗号)では、データに数学的な処理を施して、見た目では意味の分からない文字列を生成する。安全性の根拠となっているのは、その解読のために膨大な計算時間が必要であることで、今より高度な処理性能を持ったコンピューターが登場すれば、短時間で元のデータにたどり付けるようになる。量子暗号システムはこれとは根本的に異なる発想から生まれた暗号化技術となる。

今回の発表は、2001年〜今年3月まで行なわれた、情報通信研究機構(NICT)の委託研究“量子暗号技術の研究開発”プロジェクトで、三菱電機とNECが別々に開発した量子暗号システムを相互に接続し、その安全性の評価を東大生研が行なったもの。実験はNICTが有する研究開発テストベッドネットワークJGN2秋葉原アクセスポイントで行なわれた。


図1 左下のPC1と右下のPC3で、K3という暗号鍵を共有する。図中青の実線は通常のネットワーク、二重線は光ファイバーとなる

三菱電機とNECが開発したシステムは、利用する光学機器の仕様が若干異なるが、基本的に光ファイバーを利用して光子を連続的にやり取りし、鍵の情報を保つしくみとなっている。それぞれのシステムは2点間で閉じた通信を行なうものだが、今回は図1のようにそれぞれのシステムを中継するセンターを置き、3者間で共通の鍵を利用できるようにした。

図中の装置A−B間(三菱電機製)と装置C−D間(NEC製)の通信は、量子暗号を用いて設定した鍵を共有する(それぞれK1とK2)。装置Aにつながったパソコン(PC1)と装置Dにつながったパソコン(PC3)で通信を行なう際には、まずセンター内のパソコン(PC2)が現代暗号の仕組みで生成した鍵(K3)を生成し、K1とK2で暗号化したうえ、PC1とPC3に送信する。PC1とPC3は有線LANなどを利用して暗号化したデータを送り、K3の鍵を使って暗号化と複号化行なう。

K3は現代暗号の鍵だが、量子暗号のシステムを使って配信されるため、センターの安全性が保証されれば、量子暗号と同等のセキュリティーが得られる。現在の技術水準では、光子の伝送損失や受信時の雑音の影響により、量子暗号システムを利用できるのは最大で100km程度の区間となるが、センターを中継点として利用すれば、通信距離を倍に増やせるようになる。安全性を保つことが重要となるが、中継点(センター)の数を増やせば、もちろんそれ以上の距離で通信を行なえるようになる。

実験機材の外観


三菱の量子暗号システム

NECのシステム。設置場所は1地点だが、20kmぶんの光ファイバーを経由している


NICTのプロジェクト概要

量子暗号技術の研究開発状況。インターネットの原形となったARPAnetの開発で知られる、米国のDARPAなども取り組んでいる

会見では、三菱電機常務執行役開発本部長の九間和生(きゅうま かずお)氏、NEC執行役員兼中央研究所長の國尾武光(くにお たけみつ)氏、東京大学生産技術研究所前教授の今井秀樹(いまい ひでき)氏などが出席した。

会見の中で、國尾氏は「(量子暗号が実用化するためには)いろいろなシステムにつながる必要があると考え、実験の提案を行なった」と実験の経緯を説明した。また、九間氏は「これまでの5年で基礎研究の段階が終わり、これからの5年で実用化と複数の暗号システムのインターフェースを確立していくフェーズに入る」と述べた。今井氏は「量子暗号の問題点として、糸電話である(通信が1対1でしか行なえず、距離も制限される)という問題があったが、今回の実験できわめて高いセキュリティーのネットワークが実現できた」と、実験の成果を印象づけた。


Beckyで、通常のメールを暗号化して送信するデモ

量子暗号用のネットワークと既存のネットワークの連携を図っていく

三菱電機情報技術総合研究所 (http://www.mitsubishielectric.co.jp/corp...)
NEC中央研究所 (http://www.labs.nec.co.jp/top.html)
東京大学生産技術研究所 (http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/)
NICT (http://www.nict.go.jp/)
【関連記事】NECとTAO、量子暗号システムで100kmの単一光子伝送に成功
【関連記事】米IBM、試験管内で量子コンピューター実験に成功
(編集部 小林久)

この記事が関連していると思われます

富士通研究所と東大、通信波長帯における単一光子発生に成功! 2007年の量子暗号通信実用化を目指す (2004-07-16 / ポイント: 0.8580)
NECとTAO、量子暗号システムで100kmの単一光子伝送に成功 (2003-07-04 / ポイント: 0.7684)
三菱電機、2004年度研究開発成果披露会を開催――ドーム型プロジェクターから紫外線レーザーによる微細加工技術まで (2005-02-16 / ポイント: 0.6283)
東大の今井教授「2010年にはRSAの1024bitも解読される。無条件に安全な暗号が必要」――情報処理学会連続セミナーから (2000-06-22 / ポイント: 0.5818)
VPN本格実用期が到来! / インターネットで企業の通信環境が変わる! (1999-12-14 / ポイント: 0.5573)
NTTデータ、センサーネットワークに関する取り組みについての説明会を開催 (2005-03-11 / ポイント: 0.5558)
新情報処理開発機構、10年間の研究成果の展示発表会を開催 (2001-10-04 / ポイント: 0.5544)
セキュリティパーフェクトガイド(その4) (2000-08-08 / ポイント: 0.5418)
NEC、固体電子素子による量子コンピューター用回路の開発に成功 (1999-04-30 / ポイント: 0.5374)
【今週の特集】専用線からVPNへ! 安全な広域ネットワークを安価に実現!! (2003-08-23 / ポイント: 0.5339)
IPv6はやってくるのか!?その2 / IPv6とは何か? (2001-06-09 / ポイント: 0.5314)
NEC、“世界最強レベル”の共通鍵暗号技術を発表 (2000-01-24 / ポイント: 0.5313)
セキュリティパーフェクトガイド(その6) (2000-08-23 / ポイント: 0.5245)
ダークファイバに灯をともせ!─テクノロジー編 / ブロードバンドの屋台骨 「メトロ」を完全解剖 (2001-04-14 / ポイント: 0.5230)
NEC、ブレードサーバーへの取り組みについて発表――国内初のグリッドコンピューティング実験の概要も公開 (2002-03-08 / ポイント: 0.5223)
【INTERVIEW】松下電器、動画からモデルを切り出し、「次世代デジタル放送に応用」 (1998-07-14 / ポイント: 0.5184)
MIS、6月末から渋谷などで街角無線インターネットの実証実験 (2001-06-07 / ポイント: 0.5180)
NEC、ブロードバンド&ユビキタスオフィスを実現する“UNIVERGEソリューション”にセキュリティー強化策を追加 / ――“データ集中化”“フィジカルセキュリティ”“セキュアIPテレフォニー”の3本立てで“個人情報保護法”施行に対策 (2005-03-10 / ポイント: 0.5077)
電子政府の暗号技術評価の第1段階が終了――シンポで中間報告 (2000-10-23 / ポイント: 0.5068)
電子政府の暗号技術評価の第1段階が終了――シンポで中間報告 (2000-10-23 / ポイント: 0.5068)
NTT、1本の光ファイバーで1000波長を多重伝送する実験に成功――ビットレートは合計で333GB/秒以上! (2005-03-08 / ポイント: 0.5060)
新情報セキュリティ技術研究会、公開セミナーを開催――電磁波による情報漏洩の認識向上で (2002-04-02 / ポイント: 0.5051)
Cバンドによる衛星インターネットプロジェクトなど最先端の研究を公開(SFC OPEN RESEARCH FORUM 2000その2) (2000-09-26 / ポイント: 0.5037)
【三菱電機研究開発成果披露会 Vol.2】ギガビットネットワークなど、マルチメディアコンテンツ流通の将来を見据えた技術を公開 (2000-02-17 / ポイント: 0.5027)
【連載特集】Microsoftを追え!〜第4回 Chicagoへの道 PartIV (2004-07-12 / ポイント: 0.5015)
Internet Week99が開幕、関連技術や運用管理など各種セミナーが連日開催 (1999-12-14 / ポイント: 0.4980)
IPA、活動成果を一同に集めた“IPA Technology Expo”を開催――ユニークな技術が多数 (2001-11-15 / ポイント: 0.4979)
日本SGI、『SGI LX 3000』シリーズ新製品発表会を開催──東大地震研に1号機納入を発表 (2003-03-03 / ポイント: 0.4965)
NEC、ブロードバンド&モバイルに即したソリューション“iBestSolutions/BroadBand&Mobile”を販売開始 (2002-04-17 / ポイント: 0.4960)
NTT、IPv6によるVPN構築技術とマルチキャストストリーム利用制御技術を開発 (2001-06-01 / ポイント: 0.4949)

関連記事の検索には汎用連想計算エンジン(GETA)を利用しています。
「汎用連想計算エンジン(GETA)」は、情報処理振興事業協会(IPA)が実施した「独創的情報技術育成事業」の研究成果です。


 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > IT8掲示板


  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。