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『カトリーナ』被災地:水や土砂の汚染状況は? 【hotwired】
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投稿者 Sちゃん 日時 2005 年 9 月 23 日 01:59:48: 4kC3WMVanvmFc
 

(回答先: ハリケーン「リタ」レベル5に 米ハリケーン・センター発表(共同通信); ほか カトリーナの死者千人超える 投稿者 竹中半兵衛 日時 2005 年 9 月 22 日 07:15:59)

hotwired
http://hotwired.goo.ne.jp/
http://hotwired.goo.ne.jp/news/20050922304.html

『カトリーナ』被災地:水や土砂の汚染状況は?

Randy Dotinga

 ハリケーン『カトリーナ』がニューオリンズにまだ到達しないうちから、専門家たちは、この巨大なスープ皿のような地形の街が「毒入りのガンボ」[gumboは米国南部のオクラ入りスープを指すとともに、同地域の粘度の高い土壌を指す語でもある]で満たされる危険を警告していた。この予測が現実のものとなった今、専門家たちは次の大きな課題――泥土の処理――に目を向けつつある。

 水の引いた被災地では、気味の悪い泥が建物や街路を覆っている。だが、これらは当初恐れられたほど危険ではなさそうだ。

 微生物や化学薬品の危険性に詳しい専門家たちは、単に時間がたてば、「ビッグ・イージー」の愛称で知られるこの街の病患の多くは癒されるだろうと考えている。テキサス大学オースティン校で環境保健工学の講座を受け持つダニー・レイブル教授は、ニューオリンズが有毒廃棄物の巨大な掃き溜めになったというような言い回しは「強烈すぎる」と述べている。

 専門家たちが楽観的な理由の1つに、今回の洪水の性質から、住民や作業員が取り組まねばならない泥の量が、実際にはかなり少なくなりそうだということがある。かつてルイジアナ州立大学で化学工学を教えていたレイブル教授は、「(典型的な洪水の場合)この川はこれまでにも大暴れして、流域のいたるところへ土砂を運んできた。だが今回は、比較的ゆっくりと少量の水が堤防の決壊部分から侵入してきただけだ。その結果、たぶんそれほど多くの……泥は運ばれなかった」と語る。

 もう1つ期待が持てるのは、石油やガソリンなど一部の汚染物質の化学成分は水面に浮かぶため、揮発するか、市街地の排水作業の際に洗い流されるかするだろうと考えられることだと、レイブル教授は語る。

 それでも、石油やガソリンの成分のうち比重の重いものは泥の中に堆積するだろうし、殺虫剤や除草剤に含まれる化学物質も同様だ。そのうえ、レイブル教授らはもっと大きな危険因子を想定している――カビや細菌だ。

 ニューオリンズで感染症が爆発的に流行するという悲惨な予測は、数百ないし数千人もの住民が今も毎日汚染された水の中を歩き回っているにもかかわらず、現実のものとはならなかった。それでも、水が引いた後でさえ危険因子はたくさんあると、ニューヨーク大学のフィリップ・M・ティエルノ博士は語る。ティエルノ博士は同大学医療センターの臨床微生物学・診断免疫学部長を務めており、『微生物の秘密の生』(The Secret Life of Germs)という著書もある。

 市街地が浸水している間は、湿気を好む消化管内細菌が居座っているだろうと、ティエルノ博士は語る。生水を飲まなければ病気にかからないとはかぎらない。汚染された水と接触したもの――コンピューターのキーボードであれ、おもちゃであれ――に触れるだけでも感染の恐れがある。

 洪水を耐え抜いた家屋にはカビの発生という問題もある。あちこちに点在、といった程度ではなく、街中の壁一面に、黒や黄色、緑色のカビが「花を咲かせて」いるのだ。

 おそらくニューオリンズのような湿地帯の街では、カビの危険性などおよそ目新しい話題ではない。住民によれば、湿気がひどくて切手どうしが自然にくっついてしまうこともあるという。だが、今回はもっと厄介なことになりそうだ。「乾いた後でも、カビはずっとそこにある。胞子が残っていて、再び湿度が高くなるのを待っている。一進一退の状況が続くだろう」と、ティエルノ博士は語る。

 時間の経過だけで家屋のカビの問題がすべて解決されるわけではないが、それでも時が経って乾燥が進めば微生物は死滅するはずだと、ティエルノ博士は語る。また、人間の排泄物などの危険因子は単純に土に還って消えるだろうと、サウスカロライナ大学のベンカト・ラクシュミ準教授(地質学)は語る。

 それでもしばらくの間は、汚染された泥に触れるべきではない。今のところ、「このあたりの土でお城を作って遊んだりはできない」と、ラクシュミ準教授は語る。しかしいったん乾燥すれば、たぶん再建作業に取りかかれるだろう、とラクシュミ準教授は予想する。そうして、物事はまたうまく回り出すだろう。

 もちろん、こうした予測は絶対ではない。カトリーナの被害が並々ならない性質のものだったことを考えればなおさらだ。死者が出るような洪水も米国ではそう珍しくないが、後々まで語り継がれるほどのものはごく限られている――たとえば、100万人以上が家を失った1927年のミシシッピ川の大洪水や、数千人が死亡した1889年のジョンズタウンの洪水などだ。米国の主要な大都市を1週間にわたって、小規模なアトランティス[海中に没したとされる伝説の大陸]に変えてしまった水害など前例がない。

 そこで問題となるのは、水の汚染の全容が、少なくとも一般にはほとんど知られていないことだ。ジャーナリストらの主張によると米環境保護局は、今回の暴風雨と洪水で流出した危険な化学薬品について詳細を開示してほしいとの情報自由法に基づく請求を拒んでいるという。


[日本語版:江藤千夏/高森郁哉]

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