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(回答先: 「営業の神様」暴走 カネボウ帆足元社長 【朝日新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 30 日 12:45:01)
「てめえらバカか」 帆足容疑者 強気“営業の鬼”
たたき上げ 激しい気性
「刑事告発なり何なり、来るなら来い。今まで真剣にやってきたし、やましいことはない」
カネボウの経営浄化調査委員会が粉飾決算などの疑惑を公表した後、帆足隆容疑者はメディアとしては唯一『日経ビジネス』（昨年十一月八日号）のインタビューに応じ、関連会社の化粧品セールスマンからたたき上げで社長になった強気の姿勢を隠さなかった。
帆足容疑者は松山商科大を卒業した昭和三十六年、カネボウ化粧品大阪販売に入社。セールス全国一位に何度も輝き、五十六年にカネボウに移った。
「『営業の鬼』と呼ばれるほどバイタリティーのあるセールスマンだった」。元部下はこう評する。
カネボウでも化粧品部門を歩み、平成六年に常務カネボウ化粧品本部長、八年に事業統括担当兼化粧品特別担当専務などを歴任し、十年に社長に就任。化粧品部門では初の社長誕生だった。
「カネボウでは慶応大卒、繊維事業、管理部門の三点セットが社長の条件だったが、帆足氏はメーンバンクだった旧さくら銀行の意向で起用された」（元幹部）
営業成績の悪い社員に会議で「てめえらバカか」と怒鳴りつけるほどの激しさがあった帆足容疑者とともに、粉飾を主導したのが宮原卓容疑者だった。
東大法学部を卒業後、旧三井銀行入りした宮原容疑者は、合併後のさくら銀行で取締役法人部長を務めたのを最後に、「財務、経理面の強さ」を買われて七年、顧問としてカネボウに入った。常務を経て帆足容疑者が社長に就いた翌月、副社長に引き上げられた。
「当時は宮原副社長が経営計画を立て、帆足社長が指揮・命令する。二人は『参謀と指揮官』として権勢を振るっていた」と元幹部。
「経理のプロ」として粉飾決算に加担した嶋田賢三郎容疑者は長く財務・経理畑を歩み、十二年に財務・経理担当補佐の取締役、十四年に財務・経理担当常務に就任した。
三人で支えた粉飾決算。宮原容疑者は十五年六月に、帆足、嶋田両容疑者は昨年三月に経営不振の責任をとって辞任した。
◇
■名門ブランド失墜 再生途上、経営は混沌
カネボウは明治二十年、「東京綿商社」として創業。二年後に紡績工場の操業を開始し、一時は国内首位の売上高を記録したこともある。昭和四十年代から主力事業の繊維に加え、化粧品、薬品、食品分野に進出、「ペンタゴン経営」と呼ばれる多角化路線に事業を拡大した。
この結果、化粧品事業で業界二位に躍進する一方、投資の分散化などで主力の繊維事業が衰退。平成八年三月期から三期連続で債務超過に陥った。以降、事業間での赤字穴埋めや、取引先への商品の架空販売といった粉飾を繰り返すようになり、今年四月の内部調査で十六年三月期までの五年間で、粉飾額が二千百五十億円に上ることが明らかになった。
昨年二月、経営破綻（はたん）を避けるため、産業再生機構に支援を要請。帆足元社長ら旧経営陣が総退陣した。今年五月にはカネボウ株の上場廃止が決定。百十四年の市場取引の歴史が途絶えたほか、現経営陣が旧経営陣に損害賠償請求訴訟を起こすなど、かつての名門企業は混沌（こんとん）とした状態が続いている。
産業再生機構の支援の下、化粧品事業の分離、不採算部門の撤退により、収益力は回復基調にある。だが今回の旧経営陣の逮捕で、ブランドイメージへの悪影響は避けられそうもない。
◇
《カネボウをめぐる最近の動き》
【平成】
１６・２ 産業再生機構に支援要請
３ 同機構が支援を決定。帆足隆元社長ら全取締役が引責辞任
４ 経営浄化調査委員会を設置
５ 化粧品事業を分離、カネボウ化粧品が発足。事業再生計画を発表。
９ 金融機関が債権放棄
１０ 調査委が（１）１００−３００億円の粉飾決算（２）取引会社の赤字穴埋め（３）２億５０００万円の裏金作り−の疑惑公表
１１ 再生機構が社長に小城武彦氏を派遣、中嶋章義氏が会長に就任
１７・４ 旧経営陣による約２１５０億円の粉飾決算を公表
５ １２年３月−１６年３月期の有価証券報告書を訂正。東証が報告書の虚偽記載で上場廃止を決定
６ 旧経営陣に１０億円の損害賠償を求め提訴。東京地検特捜部が帆足元社長らの聴取を開始
７ 特捜部が帆足元社長ら３人を逮捕、証券取引等監視委員会と合同で関係先を捜索
http://www.sankei.co.jp/news/morning/30na1002.htm
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。