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劣化ウラン弾による被害の実態と人体影響について
http://www.asyura2.com/0505/nihon17/msg/312.html
投稿者 外野 日時 2005 年 8 月 15 日 04:30:15: XZP4hFjFHTtWY
 

(回答先: 『サマワで被爆した自衛隊員たち きっこのブログより』に対する反論 [アラブの声ML] 投稿者 white 日時 2005 年 8 月 14 日 12:10:51)

http://www.jca.apc.org/stopUSwar/UMRC/du_human_effect.htm

劣化ウラン弾による被害の実態と人体影響について

2003年2月

…(略)…

[W]アメリカ政府と軍は、湾岸戦争前から劣化ウランの危険性を知り尽くしていた

 アメリカ政府と軍は、表向きは、劣化ウランの人体と環境への影響については否定しています。しかしこれは全くの嘘です。その実政府と軍は、兵器としての殺傷能力とそれが引き起こす被害について、綿密に検証を重ね、冷静かつ具体的に評価していたのです。米欧の帰還兵支援団体や、反核団体は、粘り強い取り組みの末、米政府の嘘を裏付けるいくつかの軍報告書の存在を暴き出しました。

@SAIC報告書は湾岸戦争の半年前に劣化ウランの人体影響について警告していた
 アメリカ軍の兵器弾薬化学司令部のためにSAIC(Science Applications International Corporation)がまとめた『運動エネルギー弾頭の環境と人体に関する考察』と題された報告書は、従来のタングステン合金製の弾芯と比較した、劣化ウラン弾の軍事的優位性について論じています。その上で同報告書は、劣化ウラン弾の人体影響について、「低摂取量の長期影響は癌を引き起こし、高摂取量の短期影響は死をもたらす」と警告し、「戦場の兵士に対するエアロゾルとなった劣化ウランの被曝は、放射線と化学的な影響の可能性の点で重要になるであろう」と述べています。この報告書が出たのは1990年7月、つまり「砂漠の嵐」作戦が開始される約半年も前のことです。

ABRL報告書も湾岸戦争の1年以上前に劣化ウランの危険性を評価していた
 さらにアメリカ軍弾道学研究所(Ballistic Research Laboratory)は、その研究報告の中で「劣化ウラン弾に撃たれた装申車輌の内部、あるいは近傍(およそ50メートル未満)に存在する人員は、劣化ウランの著しい内部被曝を受けるだろう」と述べています。また、標的となった車輌の風下で測定されたウラン粒子の平均79%が、呼吸によって吸入されやすいサイズ(直径10マイクロメーター未満)であり、もし吸入されれば肺の中に永久に捉えられたままとなるであろうとしています。この研究は、湾岸戦争の1年以上前、1989年に行われたものです。アメリカ政府と軍が、すでに戦争前から劣化ウランの危険性について知っていたことは明らかです。

B英国原子力公社は、ばらまかれた劣化ウランは700万人を死亡させる能力を持つと評価
 またアメリカだけでなく同盟国であるイギリス政府も劣化ウランの危険性をよく知っていました。英インディペンデント紙が明らかにした、英国原子力公社(UKAEA)の秘密文書(英国銃砲会社への手紙)は「[湾岸戦争で使われた]戦車砲弾だけで、劣化ウランの総量は50,000ポンド[約22.5d]を超えるだろう....戦車砲弾に含まれる劣化ウランを吸入した場合、最新のICRPのリスクファクターで....計算すると、これは50万人を死亡させる能力を持つことになる」と述べています。(実際の使用量320dでは700万人の死亡となります。また、UKAEAの定めた摂取限度(約2mg/年)に基づけば1600億人分の摂取限度量となります。)

Cアメリカ政府と軍は、劣化ウランの危険性を知りながら、何らの防護措置も警告も行わなかった
 政府・軍当局は、劣化ウランの危険性を知りながら、これを大量使用し、現地住民・兵士を大量に被曝させました。さらに、自国の兵士にすら何の防護策も講じないばかりか、警告さえ行わなかったのです。そのため、ほとんどの米兵士は、劣化ウラン弾の危険性はおろか、その存在すら認識せず、何の防護措置もなしに劣化ウランの粉塵にまみれたイラクの戦車に接触したのです。確信犯的な犯罪行為という他ありません。


[X]劣化ウランはどのようにして環境を汚染し、人々を被曝させるか

@劣化ウランのエアロゾル(浮遊する微粒子)は何十キロメートルも拡散する
 湾岸戦争では総量約320dの劣化ウランが、5〜6千発の戦車砲弾、95万発の機銃砲弾として使用されました。劣化ウラン弾は、優れた装甲貫徹能力だけでなく、激しい燃焼性を持つ徹甲焼夷弾です。ターゲットとなった戦車、あるいは装甲車輌に当たると瞬時に燃焼し、車輌内の兵員を殺傷し、車輌を炎上させます。そして、弾芯の金属ウランは燃焼の結果、二酸化ウランや八酸化三ウランなどの酸化物の微粒子(エアロゾル)となります。これらの微粒子は大気中に浮遊し、風に乗って広く拡散します。現地調査等から、最低でも40km、あるいはもっと遠距離まで劣化ウランのエアロゾルが到達すると指摘されています。そしてゆっくりと土壌へと降下した劣化ウランの微粒子は、土壌を汚染し、水を汚染し、食物連鎖を通じて食料を汚染します。また、風が吹けば土壌中の劣化ウランは粉塵として再度大気中に巻き上げられます。イラクの人々、戦闘区域周辺の住民は、微粒子となった劣化ウランを呼気を通して吸入し続け、汚染された水や、食物を摂取し続けなければならないのです。しかもウランの半減期は45億年です。太陽も燃え尽きてしまうような遠い未来でも、まきちらされた劣化ウランの半分は残り続けるのです。

A劣化ウランのエアロゾル(浮遊する微粒子)は呼吸と共に吸入され肺に長期間残留する
 エアロゾル化した劣化ウランは非常に危険です。なぜなら、それはマイクロメーター(1mmの千分の1)単位の小さな微粒子であり、呼吸を通して容易に肺に取り込まれるからです。劣化ウランが体内に入り込む経路は、呼気からの吸入、経口摂取、傷口から血流への侵入の3つがありますが、その最大のものは、呼吸を通しての肺への吸入だと考えられています。肺に入った劣化ウランの微粒子は、まず肺組織に付着します。エアロゾル化した劣化ウランは、そのほとんどが不溶性の酸化ウランの形態を取っていますので、血液に非常に溶け難く、そのため長期間残留します。残留した劣化ウランはアルファ線と呼ばれる放射線で周囲の肺の細胞を損傷し続けます。
 陸軍兵器研究開発技術センター(ARDEC)報告書は、吸入に適したサイズのほとんど(52%から83%)は肺の血流中に溶けず、肺に残留するとしています。また、衝突時の燃焼による熱で焼結され、セラミック形態となった劣化ウランの特別の危険性も指摘されています。NRPB(英国放射線防護庁)のマウスを使った実験によると、セラミック形態のウラン酸化物は、通常の酸化ウランよりも2倍長く、肺に残留することが分かっています。

B血流に乗って劣化ウランは全身の臓器・組織を汚染する
 これまで、ウラニウムは比較的早く、尿または糞便に排出され、一時的な被曝後も速やかに体内のウラニウム濃度は下がるとされてきました。しかし、帰還兵の追跡調査の結果、体内に劣化ウランの破片が残されたままの帰還兵はもちろんのこと、戦争時に被曝しただけの帰還兵からも、被曝から7年が経過した後でも、通常よりも高い濃度で尿中、あるいは精液からウラニウムが検出されるのです。 おそらく、肺に残留した劣化ウランの微粒子が、徐々に血流に入りこみ続けることで、慢性的な体内組織の汚染を引き起こしているものと考えられます。
 従来からの知見ではウランはもっぱら腎臓および骨に蓄積し、化学的毒性による腎障害のみが問題であるとされてきました。しかし、最近の動物実験の結果、身体のあらゆる組織、睾丸や胎盤、リンパ節、脳髄にまでウランが蓄積され、免疫の低下を引き起こしたり、脳活動に影響を与えたりする可能性があることが分かってきました。また、胎盤を通して胎児にも蓄積し、骨変形等の奇形を引き起こすことが明らかにされています。


[Y]アルファ放射能としての劣化ウランの特別の危険性

@劣化ウランはアルファ線を出す放射能−アルファ粒子はエネルギーが高く、たった1個でも突然変異を確実に引き起こす
 劣化ウランはアルファ線とよばれる放射線を放出します。アルファ線の到達距離は短いのですが、高いエネルギーをもっており、細胞に当たると重大な影響を及ぼします。90年代以降の、細胞レベルでの放射線影響のメカニズムに関する研究の進展は、アルファ線のようなエネルギーの大きな放射線の与える生体影響が、従来考えられていたよりもはるかに大きいものであるという重大な事実を明らかにしつつあります。1992年におこなわれたイギリスの医学者グループによる研究では、たった1個のα粒子を細胞に当てただけでも、ほぼ確実に突然変異が起こるという事実が突き止められました。この研究は、アルファ放射能の内部被曝が引き起こす癌の危険性についての現在の知見の変更を迫るような、重大な意義を持つものです。

A劣化ウランの微粒子は、その周囲の細胞を激しく損傷し、発ガンの危険性を飛躍的に高める
 直径5μmの劣化ウランの微粒子が細胞に付着している場合を考えると、この微粒子は1年間に約500回のα線を放射します。アルファ線の到達距離からすると、アルファ線を受けるのは、微粒子の周辺の数十個の細胞であると考えられます。したがって、近傍の細胞はほぼ確実に遺伝子の変異を引き起こすようなα粒子による打撃を、1年間に数回から十数回程度、集中的に受けることになります。激しく遺伝子が破壊された細胞は死滅しますが、生き残った細胞は、前癌細胞へと変化する可能性を非常に高めることになります。ゴフマン博士やタンプリン博士は、ホットパーティクル仮説として、そのような前癌細胞の密集した発生が発癌の可能性を、全身平均的な直線的線量関係をはるかに越えて高める危険性を警告しています。何千、何万という微粒子を体内に取り込んだ時、劣化ウランが放射能としても極めて大きな危険性を持つことは明らかです。

B50ミリグラムの劣化ウランを吸入すれば、100%の確率で致死的な肺癌が引き起こされる
 ゴフマン博士は、もっとも控えめな試算として、25歳喫煙者に対する同じアルファ放射能であるプルトニウム239の肺癌吸入量(100%の確率で致死的な肺癌が生じる吸入量)は、0.255マイクログラムであるとしています。劣化ウランは、プルトニウムに比べて半減期がはるかに長いため単位重量当たりの放射能は弱く、またアルファ線のエネルギーも若干低いので、その点を考慮に入れて補正を行うと、少なくとも約50ミリグラムの劣化ウランを吸入すれば、プルトニウムと同じく確実に肺ガンを引き起こすことになります。

C現実の被害から、劣化ウランの危険性を再度明らかにする必要がある
 アメリカ政府・軍や、原子力擁護の学者達は、口を揃えて「たとえ被曝しても線量が低すぎて影響が出るはずはない」「こんなに早く白血病が出るはずはない」「ストレスが原因」等々と主張しています。「理論的にありえない」「従来知見で説明できない」というような、現実を否定するための従来の知見の一面化、悪用が彼らの常套手段です。確かに、劣化ウラン弾による環境と人体への影響は、想像を超えた大きさと深さを持っています。多くの点が未解明です。しかしだからこそ、現実と事実に即して、放射線の人体影響、劣化ウランの人体影響に関する知見をより正確にし、精密化し、豊富化していくことが必要なのです。それこそが、真に科学的で責任ある態度でしょう。劣化ウランによる深刻な被害は、ゴフマンをはじめとする良心的で戦闘的な科学者・研究者達が、従来から主張し続けてきたプルトニウムやウランなどのアルファ線放射体の危険性、特に内部被曝の特別の危険性を裏付けることになるでしょう。


アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会

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