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【郵政民営化関連法案の衆院本会議採決時の造反義士考】 れんだいこ
http://www.asyura2.com/0505/senkyo11/msg/164.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 8 月 08 日 16:09:17: ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: 英フィナンシャル・タイムズ紙ヘッドライン(8日付) (ロイター)infoseekニュース 投稿者 愚民党 日時 2005 年 8 月 08 日 15:50:57)

【郵政民営化関連法案の衆院本会議採決時の造反義士考】 れんだいこ


http://www.marino.ne.jp/%7Erendaico/daitoasenso/koizumiseikenco/seikendatoshi.htm

 2005.7.5日、郵政民営化関連法案の衆院本会議採決が行われ、賛成・233、反対・228というわずか5票差で衆院通過した。賛成は、自民199、公明34の233。反対は民主175、自民37、共産9、社民6、無所属1の228。

 造反者は51名(反対票・37名、棄権・欠席票・14名)となった。政府は法案可決後に首相官邸で臨時閣議を開き、反対票を投じた閣僚・衛藤晟一厚生労働、滝実法務両副大臣、森岡正宏厚労、能勢和子環境両政務官の計4名の罷免を決定した。

 造反議員は次の通り。これを「裏切り」と看做す向きも有るが、否、義士であろう。れんだいこはそう評する。

【「自民党造反37義士リスト」】

旧橋本派19(反対票16、棄権・欠席3、寝返り17) 反対票 綿貫民輔(12、富山3区)、保利耕輔(9、佐賀3区)、野呂田芳成(7、参1、秋田2区)、村井仁(6、比例・北陸信越)、藤井孝男(4、参3、岐阜4区)、八代英太(3、参3、比例・東京)、松下忠洋(4、比例・九州)、今村雅弘(3、佐賀2区)、滝実(3、比例・近畿)、小泉龍司(2、埼玉11区)、森岡正宏(2、比例・近畿)、小西理(2、比例・近畿)、保坂武(2、山梨3区)、津島恭一(2、比例・東北)、古川禎久(1、宮崎3区)、森山裕(1、参1、鹿児島5区)。

棄権・欠席 佐藤信二(8、参1、比例・中国)、斉藤斗志二(6、比例・東海、外国出張の欠席届)、小渕優子(2、群馬5区)。

寝返り組 津島雄二(10、青森1区)、笹川尭(6、群馬2区)、仲村正治(比例・九州、6回)、小坂憲次(5、長野1区)、佐田玄一郎(5、比例・北関東)、三原朝彦(4、比例・九州)、鴨下一郎(4、比例・東京)、木村隆秀(3、比例・東海)、田村憲久(3、三重4区) 、萩野浩基(3、参1、比例・東北)、山口泰明(3、埼玉10区)、渡辺博道(3、比例・南関東)、竹下亘(2、島根2区)、岩崎忠夫(2、比例・北陸信越)、西銘恒三郎(1、沖縄4区)、岡本芳郎(1、比例・四国)、加藤勝信(1、比例・中国)。


亀井派13(反対票12、棄権・欠席1、寝返り6) 反対票 亀井静香(9、広島6区)、青山丘(9、比例・東海)、平沼赳夫(8、岡山3区)、古屋圭司(5、岐阜5区)、小林興起(4、東京10区)、衛藤晟一(4、比例・九州)、能勢和子(2、比例・中国)、松宮勲(2、福井1区)、山下貴史(1、比例・北海道)、江藤拓(1、宮崎2区)、川上義博(1、鳥取2区)、武田良太(1、福岡11区)

棄権・欠席 柳本卓治(4、比例・近畿)。
寝返り組 伊吹文明(7、京都1区)、中野清(3、比例・北関東)、永岡洋治(2、茨城7区)、西川京子(2、比例・九州)、宇野治(1、比例・近畿)、谷公一(1、兵庫5区)。


堀内派8(反対票3、棄権・欠席5、寝返り8) 反対票 堀内光雄(9、山梨2区)、左藤章(2、大阪2区)、田中英夫(1、京都4区)。

棄権・欠席 古賀誠(8、福岡7区)、北村直人(6、北海道7区)、望月義夫(3、静岡4区)、近藤基彦(2、新潟2区)、福井照(2、高知1区)。

寝返り組 二田孝治(6、比例・東北)、植竹繁雄(5、比例・北関東)、増田敏男(5、埼玉12区)、実川幸夫(4、千葉13区)、上川陽子(2、比例・東海)、北村誠吾(2、長崎4区)、井卓也(2、香川1区)、寺田稔(1、広島5区)。


山崎派3(反対票1、棄権・欠席2、寝返り1) 反対票 自見庄三郎(7、福岡10区)。
棄権・欠席 野田毅(11、比例・九州)、渡辺具能(3、福岡4区)。

寝返り組 稲葉大和(4、新潟3区)、平沢勝栄(3、東京17区)、坂本哲志(1、熊本3区)。


森派2(反対票1、棄権・欠席1、寝返り1) 反対票 城内実(1、静岡7区)。
棄権・欠席 中村正三郎(9、比例・南関東)。 
寝返り組 宮下一郎(1、長野5区)。


無派閥4(反対票3、棄権・欠席1、寝返り3) 反対票 山口俊一(5、徳島2区)、野田聖子(4、岐阜1区)、熊代昭彦(4、岡山2区)。
棄権・欠席 梶山弘志(2、茨城4区)。
寝返り組 秋葉賢也(1、宮城2区) 、井上信治(1、東京25区)、菅原一秀(1、東京9区)。


無所属1(反対票1、棄権・欠席1) 反対票 中野寛成(10、大阪8区)。
棄権・欠席 徳田虎雄(4、鹿児島2区、病気療養中)。

河野派1(反対票1、棄権・欠席0、寝返り組1) 反対票 亀井久興(4、参2、比例・中国)
寝返り組 桜井郁三(2、比例・南関東)。

高村派1(反対票0、棄権・欠席1、寝返り組3) 棄権・欠席 高村正彦(8、山口1区)。
寝返り組 砂田圭佑(3、兵庫1区)、伊藤信太郎(2、宮城4区)、河本三郎(2、参1、兵庫12区)。

小里派0(反対票0、棄権・欠席0、寝返り1)(佐藤勉(3、栃木4区)
二階グループ0(反対票0、棄権・欠席0、寝返り1)(江崎鉄磨(3、愛知10区)

 寝返り組とは、自民反対派の「賛成」投票者。これまで反対派会合に参加するか、党の関係部会で反対の意思を表明した自民党議員のうち、衆院本会議で賛成票を投じたのは以下の通り。(敬称略。無所属で自民党会派の議員も含む)

 ところで、橋龍、宮沢、加藤、河野太郎、渡辺喜美はどうした。日和見の飯を食い始めたら止まらないつうのに。5日朝、堀内派会長の堀内光雄は突如、派閥会長の辞表を事務総長の古賀誠らに提出した。閣僚の衛藤晟・厚生労働、滝実・法務両副大臣、森岡正宏・厚労、能勢和子・環境両政務官の計4名が反対票を投じた。これらが義士行為である。 

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(私論.私見) 【自民党造反考】

 れんだいこが思うに、自民党の造反は素晴らしい。この活力ある故に与党の地位を維持し続けている。これは自民党の組織論に起因しており、他党特に日共では起こりえない。このことに着目すべきだろう。多少の例外は有るが、自民党の抗争史こそ「民主集中制の見本」であることを知るべきで、翻って日共の「民主集中制」は党中央絶対拝跪制であることを知るべきであろう。よって、日共の場合なら、造反組は調査問責という名の査問が待ちうけ、除名、除籍レールへと搬送される。

 それにしても、こたびの造反は不退転不可逆のもので、遂に小泉政権に風穴が開いたことになる。参院での審議は、小泉首相が英国での主要国首脳会議(G8サミット)から帰国するのを待って11日以降に始まる見通しだが、参院の与野党の議席差は衆院より大幅に少なく、与党から18人が反対に回れば法案は否決される。「ポスト小泉」に向けた自民党内の動きが加速するのは必死で、互いに風向きを読み合う知恵比べ式権力闘争の幕開けである。ようやく政局が面白くなってきた。

 しかし、この期に及んで野党が指をくわえて見守っている姿はブザマというより滑稽で、所詮は木偶の坊の漬物石ばかりで役に立たない。本来なら、造反義士を巻き込んでの新党結成より一気に政権取りに向わねばならない。その出番を窺う策士が出ないと政治は変わらない。考えられるのは逆に、小泉派が民主党若手のタカ派を巻き込んでの巻き返しのように思われる。締まらない話ではある。

 2005.7.6日 れんだいこ拝

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【衆議院解散を恐れるべきか】

 内外事象の分析による近未来予測サイトと銘打った「海舌 Kaisetsu 」http://blog.kaisetsu.org/?eid=60333の「小泉氏の支持者が、最も、解散を恐れている」で次のように論評されている。

 概要「郵政民営化に、断固反対した代議士は、当然、解散に屈しない意思表示を示したのであり、地盤も安定している者が多く、衆議院の解散には、相対的に、強腰である。さらに、地方では、既に、郵政民営化に賛成した議員に対する批判が吹き荒れており、今、衆議院の解散をすれば、郵政民営化賛成議員にとって、非常に不利である。さらに、苦渋の決断で、賛成した議員とは、自民党からの選挙資金と公明党の選挙応援のために、選挙民の声を無視した輩であり、結局、選挙に弱い連中だ。つまり、声高に、小泉氏は解散を叫ぶが、解散されて、本当に困るのは、小泉氏と竹中氏を支持した郵政民営化賛成派の代議士だ。また、現状で、総選挙になれば、公明党も、他党の選挙協力を十分する余裕は無いだろう。小泉支持の若手は、現在、非常な危機的状況に陥っている。小泉氏の自民党を壊すという、コミカルなキャッチ・フレーズを、もはや、信じている国民は少ないのでは? とても、小泉信子氏が、解散を許すとは、考えられない」。

 これは、興味深い分析であるように思われる。れんだいこも次のように分析する。
Re:れんだいこのカンテラ時評その66 れんだいこ 2005/07/09
 【小泉政権打倒を改めて訴えるその3】

 「内外事象の分析による近未来予測サイト」と銘打った「海舌Kaisetsu 小泉氏の支持者が、最も、解散を恐れている」(http://blog.kaisetsu.org/?eid=60333)が次のように論評している。(文中「」は外した)

 概要「郵政民営化に、断固反対した代議士は、当然、解散に屈しない意思表示を示したのであり、地盤も安定している者が多く、衆議院の解散には、相対的に、強腰である。さらに、地方では、既に、郵政民営化に賛成した議員に対する批判が吹き荒れており、今、衆議院の解散をすれば、郵政民営化賛成議員にとって、非常に不利である。

 さらに、苦渋の決断で、賛成した議員とは、自民党からの選挙資金と公明党の選挙応援のために、選挙民の声を無視した輩であり、結局、選挙に弱い連中だ。

 つまり、声高に、小泉氏は解散を叫ぶが、解散されて、本当に困るのは、小泉氏と竹中氏を支持した郵政民営化賛成派の代議士だ。また、現状で、総選挙になれば、公明党も、他党の選挙協力を十分する余裕は無いだろう。

 小泉支持の若手は、現在、非常な危機的状況に陥っている。小泉氏の自民党を壊すという、コミカルなキャッチ・フレーズを、もはや、信じている国民は少ないのでは? とても、小泉信子氏が、解散を許すとは、考えられない」。

(引用以上)

 これは、衆院解散、選挙になったらという仮題での興味深い分析であるように思われる。れんだいこも次のように分析する。

 小泉政権に遂に王手が掛かった。先の郵政民営化法案のギリギリでの衆院通過の傷は深い。自民党は大きく二つに割れ、次第に反小泉派が優勢になっていく。もはや小泉という玉はいくら逃げても詰まされる。

 その小泉は、こたびの主要国首脳会議G8(グレンイーグルズ・サミット)で、巨額のODA予算を差し出すことで、ブッシュに政権延命の手助けを乞うたが、ブッシュ自体がヨロヨロで、且つは小泉の余りにもな馬鹿さ加減とこれから起り得る小泉スキャンダル暴露の動きを既にキャッチしているのか愛想尽かされた模様である。

 G8共同声明会見の場でも、小泉は二列目の端役に追いやられており、既に見限られていることが判明する。小泉は国内でも国際でもまさに袋の小ネズミと化した。

 ところで、ODA拠出金に言及しておく。れんだいこが思うに、首相専権による巨額のODA出金は財政法違反ではなかろうか。小泉首相は、とかく憲法もこうした基本法もあって無きが如くな傍若無人ぶりを発揮するのが常であるが、それはいわゆるレイプ手法で有り許されるものではない。

 今後は、首相独断で裁量できる拠出金の額を事前に規制しておく必要が有る。何せ、戦後財政法では国債発行には国会の議決を要するとしていることからして、その議決なしに出来るのはその金額以下でなければロジックが合わない。それを国債に劣らぬ大枚出金するのであるからして法の抜け道を行使している恐れが強い。

 公金については規制されるべし、民間取引は規制緩和を目指すべし。ましてや、政権延命のために海外向け公金出金が行われるなどは到底許されることではなかろう。マスコミも含めて識者は指摘しないが、漬ける薬が無い。御身保身癖による腰巾着、タイコ持ちを習い性とするゆえに目が曇っているのであろう。

 こたびの小泉大盤振る舞いにつき、もう少し詳しく触れておく。小泉首相は、「ODAを今後5年間で100億ドル増額」するとのことである。実際に表明したのかしなかったのかは分からないが、途方も無いことであろう。

 衆知のように、日本政府はいまや世界一の前例の無いほどに台所が火の車である。にも拘わらず、米英ユ戦略に従い、2004年のODA実績額でも約89億ドルを拠出してきた。これを国内の景気対策に回せばと思うのはれんだいこだけだろうか。

 何と、この水準を5年間維持したうえ、年平均20億ドル、つまり2006年からの5年間で100億ドル(約1兆2000億円)分を上乗せする方針だという。小泉政府は今、国内大増税を企んでいるが、何のことは無い、そっくりそのまま米英ユ同盟への貢ぎ金になるという次第である。

 れんだいこの眼には、小泉はんは既に云うこと為す事が狂いっぱなしのように見える。政権初期の頃のコマーシャルはすべて剥げ落ち、威勢の良い啖呵はレイプ犯が常用する感性的言語でしかなかったことが判明しつつある。郵政民営化の進め方、締め付けの要領そのものがオールレイプ手法である。

 こたびの郵政民営化法案の採決で、37名の義士が造反した。消極造反の14名を加えて51名の義士誕生である。これを裏切り者呼ばわりしてまだ倒錯小泉政権の蜜の味に群がろうとする者も多い。

 選挙民は今後の動きを注視して見守り、しっかり銘記しておかねばなるまい。公明党は小泉政権と心中しそうだ。いよいよ、総反攻のターニングポイントにさしかかった。

 れんだいこは、政権与党内のこの活力をじっくりと見させてもらうつもりだ。

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Re:れんだいこのカンテラ時評その67 れんだいこ 2005/07/12
 【小泉政権打倒を改めて訴えるその3、小泉首相最新の酩酊迷言白書】

 御用政論紙で名高い読売情報であるからして間違いは無かろうが、「郵政法案通過、首相『国民の支持』」(http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050705it12.htm)は、2005.7.5日付けの小泉首相発言を掲載している。小泉はんは、首相官邸で記者団に対し、郵政民営化関連法案の衆院通過について次のように述べている。

 「都道府県議会、市町村議会で(郵政民営化)反対決議が多く、国会でも、公明党は賛成したが、ほかの政党は反対だ。そういう中で整然と採決が行われ、参院に送られた。これは国民の支持なくしてはできない」。

 (引用以上)

 何とも気分が悪くなるのはれんだいこだけだろうか。全くロジックが合っていない。「都道府県議会、市町村議会で(郵政民営化)反対決議が多い」なら、それだけ世論の反対が強いことを反映していると受け取るべきところ、「整然と採決が行われ、参院に送られた」ことを間のダシにして、「これは国民の支持なくしてはできない」と結ぶ。こんな論法が許されるのか。誰も問題にしていないが、度の過ぎた詭弁だろう。

 つまり、強行採決を仕掛けた挙句に議場が揉めに揉めねば「反対」にはならないらしい。小泉式レイプ政治観に拠ればそういうことらしい。こういう感覚を持つ小泉をいつまで首相として遇せねばならないのだろうか。

 この御仁とはいくら議論しても無駄だろう。相手の議論の趣旨を踏まえないのだから噛み合うことがない。人は誰しも多少はそういう癖があろうが、小泉はんの場合には度が過ぎている。これはサイコパスの典型的特徴である。小泉のサイコパス性については、「小泉首相売国奴性サイコパス論の検証」(http://www.marino.ne.jp/~rendaico/hansenco/koizumisaycopasco.htm)参照の事。

 他の情報をも織り交ぜれば、小泉はんは、「1票差でも勝ちは勝ちだ。勝てばいいんだ」とも公言しているらしい。「1票差でも」通さねばならない郵政民営化を急ぐ意義はどこにあるのだろう。

 人は、小泉の靖国神社強行公式参拝でもって愛国気取りするさまをそのままに受け取っているようである。れんだいこは違う。真性の小泉は米英ユ同盟のタイコもちであり、彼はそうすることによってしか延命できない。靖国神社強行公式参拝は、彼の売国性を隠すイチジクの葉でしかない。そういえば中曽根もそうだった。

 その後、入れ智恵され、7.11日の参院本会議では、「衆院での修正などを真摯(しんし)に受け止め、法案への理解を賜るよう誠実に対応する」と答弁している。しかし、レイプ犯小泉の性格が変わるわけではあるまい。本音は、「勝てば官軍」であり、郵政民営化を通せば、米英ユ同盟が一生飼い殺ししてくれる。飼い殺しなら御身安泰が保証される。俺にはこの道しかないという構図でのご奉公と読むべきだろう。つまり、彼にあっては、「私」が「公」の上にいつもある。その極端さにおいて珍しいタイプであろう。

 小泉にあっては、「(参院での否決による)衆院解散・総選挙」も奇異ではないらしい。この首相専権カードを玉虫色に臭わせることにより、反対派を切り崩し、総じて選挙に弱い連中を脅している。

 こうなると問題は、党内反対派に選挙を受けて起つ気概が有るかどうかという事になろう。れんだいこが意見しておく。「郵政民営化法案に反対した○○でございます」の連呼が票を生む。だから、心配しなさんな。

 参院での法案審議は7.13日から入る。衆院と比べて与野党の議席差が少ない参院は、自民党から18人が反対に回ると法案が否決される。現在30人台とみられる反対派がどこまで切り崩されるのか、否人数を更に増すのかに焦点が移ってきた。

 角栄派を裏切り的に飛び出て以来悪行の限りを尽くしている竹下派の最後の重鎮・青木幹雄参院議員会長、右顧左眄で定見を持たない片山虎之助参院幹事長、名うての政界渡り鳥・衆院郵政民営化特別委員会の二階俊博委員長、下半身仲間の誉を持つ山崎拓自民党筆頭理事が、狸の皮算用しつつ裏方工作に入っている。

 小泉はんは、「反対派には、成立したら、優しくしないといけない」とも述べたという。何となく、犯した相手に事後優しくすべし、金をたんまり渡せば訴訟も抑えられるというレイプ犯マニュアルを聞かされているようで気持ちが悪い。

 2005.7.12日 れんだいこ拝
 追記

 7.11日の日本経済新聞夕刊に、公明党の神崎代表のコメントが紹介されている。「衆議院で可決され、参議院で否決されたからといって衆議院解散になった事例はない」と発言しているとのことである。普通これは、小泉首相の郵政民営化での参議院否決⇒「衆議院解散」シナリオに対する批判と受け取るべきだろう。ところが、記者は、「参院否決でも解散必要ない」との弁と看做しているようである。

 こうなると、れんだいこは、日本語が次第に通用しなくなっている気がして深い嘆息に陥る。神崎代表のコメントの真意は分からない。確かに解散反対論を述べているのかも知れない。しかしながら、前例がない云々は、前例破りしようとしている小泉手法批判と受け取るのが読解力ではなかろうか。今時の記者は、この程度の理解能力をも持ち合わせていないのだろうか。

 2005.7.12日 れんだいこ拝

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Re:れんだいこのカンテラ時評その68 れんだいこ 2005/07/14
 【小泉政権打倒を改めて訴えるその4、小泉首相の衆院解散論は滅茶苦茶】

 恐らく確実にレイプマンの履歴を持つ稀代の首相小泉の性癖は治らず、やること為す事が相変わらずレイプである。今こそこのことに気づき、彼を辞職させ訴追すべきである。彼の4年余の官邸政治に捜査のメスが入れられねばならない。れんだいこはそう思う。

 その小泉と角栄を比較し、角栄には侮蔑の限りを、小泉には何がしかの愛嬌を見て取ろうとする手合いが多いようである。れんだいこは、全く狂っていると考える。己が曲がっているからして立ち木の曲がりが正常に見え、真っ直ぐ立っている木が曲がっているとして飽くことなく説教している者の愚に似ていよう。

 こたびの小泉首相の「郵政民営化法案が参院で否決されるなら衆院解散」なる脅しも、れっきとした国会及び議員に対するレイプである。さすがにこたびは造反派が立ちはだかった。

 識者は指摘しないが、なぜこうも小泉政治に対して物分りが良過ぎるのだろう、れんだいこには解せない。くだらぬ著作権法でしかめつらして議論する手合いが、こういうところでは好々爺になっている様がオゾマシイ。否、どっかで辻褄が合っているのだろう。

 2005.5.13日、郵政民営化法案が参院本会議で審議入りした。この日の答弁で首相は、「法案が参院で否決された場合に衆院を解散する手法には憲法上問題がある」との指摘について次のように述べた。

 「戦後、内閣不信任案が可決され憲法69条に従い解散が選択されたケースは4回あった。それ以外は(天皇の国事行為として首相独自の判断で行う)憲法7条を根拠にしている」 (「郵政法案「誠実に対応」 首相、否決時の解散否定せず」)。

 小泉首相のこの答弁は、「憲法上問題がある」として尋ねられている事に正面から答えず、例の不快極まるはぐらかしで詭弁している。朝日記事は、「解散権は、首相の専権事項であるとの基本的な考えを明示した」とのみコメントしているが、この論評には問題があろう。

 これでは事態の不正常さが浮かび上がらない。憲法学者の見解や如何に。れんだいこには、揃いも揃ってなぜ黙するのか解せない。誰も指摘していないようなので、代わりにれんだいこがやる。れんだいこ見解に拠ればこうなる。

 小泉首相の「憲法7条を根拠にする首相の解散権論」には法的に大いに問題がある。同条は、天皇の国事行為を定めたものであり、「首相の衆院解散権」を記しているものではない。それを「首相の衆院解散権」を記しているかの如くに吹聴するのは、天皇制の政治利用であり、断じて許し難い。

 先に、靖国神社公式参拝論議では神道の政治利用をしていたが、この御仁は己の欲望のためには何ら意に介さない。彼の精神構造を分析せねばなるまい。レイプレイプの挙句がとんだところにまで波及しつつある。暴走が止まらないというべきか。

 そもそも、憲法第7条は「天皇の国事行為」を定めたものであり、「天皇は、内閣の助言と承認により」、3項で「衆議院を解散すること」、4項で「国会議員の総選挙の施行を公示すること」を明記している。

 これを見れば、戦後憲法では、「内閣の采配」によって天皇の国事行為が為されることになっており、それだけ内閣の責任が重いということを示唆していると受け取るべきで、「首相の衆院解散権」の根拠に使うのは馬鹿げている。

 小泉首相の云うところの「首相の衆院解散権」が記されているのは、憲法第69条である。そこには、衆院解散は、概要「衆議院で、内閣不信任決議案可決又は逆に信任決議案否決が為された場合には、内閣は、10日以内に衆議院を解散するか内閣総辞職のいずれかを選ばなければならない」としている。

 「首相の衆院解散権」が明記されているのはこの1条きりである。政治責任の重みを真摯に受け止め、内省的に内閣総辞職するか攻勢的に衆院解散に打って出るか、これを判断するのが首相専権である。その際、内閣総辞職を歯牙にもかけなくて良いという風にはなっていない。

 今回の例で参考になるのはこちらの方である。憲法第59条2項「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる」。

 これを逆に読めば、「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案」で、衆議院に戻しても可決見込みのない場合にはどうなるのか。通常的理解では、いったんは廃案になるということである。憲法第59条は、そうとしか書いていない。

 こたび、小泉首相は、「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案」が廃案になるのなら、衆院解散を行うと恫喝している。しかし、この手法は越権であり、まさに憲法のレイプでしかない。

 「衆議院で可決し、参議院で否決された場合、首相は衆院解散を行うことができる」とはどこにも書かれていない。つまり、明文規定は無い。にも拘わらず、それを強行しようとするのは政治のレイプ的私物化でしかあるまい。

 つまり、、小泉首相は、「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決が為された場合の衆院解散」という「憲法上疑義有る行為」というか前代未聞の愚挙をチラツカセ、政治的乗り切りを図ろうとしていることになる。憲法学者やマスコミは、「小泉の、解散権は首相の専権事項論」をオウム返しに報道することなく、その問題性を伝えるのが本来のお仕事だろうに。

 国政のトップを与る者がかくも彼らの業法を無視しても良いのだろうか。憲法には、理念規定もあれば曖昧規定も有る。しかし、国会や内閣に関する定めは具体的であり、解釈の分かれる余地はない。

 それらの規定は、国会議員にとっては業法とでも云える重要な規定であり、これを犯してよいということは断じてない。国の最高機関が自らの業法を蹂躙するような事態を許せば、この国が無法社会に陥るのは時間の問題であろう。

 憲法第99条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と明記している。これで良い、そうあるべきだろう。しからば、イラク派兵の自衛隊も即刻呼び戻すべきだ。小泉時代に為したことはすべからく総点検されるべきだ。

 れんだいこには、小泉首相の云うこと為すこと全てがレイプ手法であり、そのサイコパスぶりが目に余るように見える。彼は基本的に法律を一切遵守しない。「朕が法律なり」論を平気で開陳できる珍しいタイプというか、根底的にサイコパスである。

 そのサイコパスぶりにエールを贈り続ける自称インテリ・マスコミ族が後を絶たないが、それは世界一の超債務率国家でありながら、平然と今もそれも又涼しとして美食し続けている者達の精神とハーモニーしているように思われる。この連中が、角栄を晒し者にしつつ政治の正義を語っている様は見るも聞くも毒である。

 最後に。「衆院院での法案修正について中身は全く変わっていない」、「法案が否決されることは考えていない。解散する必要はないと思っている」なる答弁も、その乱調さを物語っていよう。

 小泉政権になって以来、警察の恣意的利用が目に余る。官邸から指令が来れば出世の機会とばかりお縄を持ってはしゃぎ廻っている。自省すべきかどうかの基準は無く、ひたすら政治の下僕になろうとして先を競い合っているように見える。

 これらの諸事象に対し、我々はまだ我慢せねばならないのだろうか。

 2005.7.14日 れんだいこ拝

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Re:れんだいこのカンテラ時評その71 れんだいこ 2005/07/20
 【カラスはいつから白いことになったのか】

 小泉首相の「首相専権による衆院解散論」は本当だろうか。「売り言葉に買い言葉」で衆院解散受けて立つ論が横行するばかりで、法的な面を問題にしていないように思える。社民党の福島は弁護士だろうに何のコメントもない。

 れんだいこは、「カンテラ時評その68」、同「69」で疑問を述べたが、もう少し意見してみることにする。

 その前に経緯を確認しておく。2005.7.5日、郵政民営化関連法案の衆院本会議採決で、政権与党の自民党から51名が造反し、僅か5票差で可決という事態が発生した。参院での法案審議は7.11日から始まったが、衆院同様に造反組の決起が予想され大いに否決含みである。

 この局面で、小泉首相は、参院で法案が否決される事態になれば直ちに衆院を解散するとの「首相の解散権」を振りかざし、総選挙に自信の無い与党議員を恫喝し始めている。恫喝の仔細は割愛するが、これまた前例の無いレイプ手法である。

 小泉首相の「衆院解散は首相の専権事項論」をどう遇するのかが問われている。マスコミは「首相の解散権」を鵜呑みにしたまま、例によって興味本位の報道で後押ししている。野党各党も浮かれている。

 れんだいこが何もしゃしゃり出る必要はないのだけれども、誰も言わないから指摘せねばならない。小泉首相の云うが如きな「首相の絶対的専任権限による衆院解散」は、法的には有り得てはならないのではなかろうか。これを論証してみたい。

 気になって調べてみると、不思議なことにと云うべきか当たり前というべきか、憲法には「首相の解散権規定」はない。且つ戦後から今日まで21回の総選挙が行われてきたが、「衆院可決法案の参院否決による衆院解散事例」はない。つまり、こたびの小泉首相の恫喝は前例破りであることが判明する。そう、「首相の絶対的解散権」とは例のペテン論理ではないのか。

 「カンテラ時評その68、69」で指摘したように、首相には、69条による、内閣不信任案決議を受けての総辞職か衆院解散かの選択権はある。しかし、こたびはこれに該当しない。該当するのは、第59条2項の「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる」である。但し、首相は、廃案にするのか衆院に戻すかの選択権があるということであり、解散権をうたってはいない。

 よって、参院否決を原因として衆院解散を為しえるとするのはオーバーランだろう。つまり、参院へ法案が送られた時点で早くも、首相が「参院で否決されたら衆院解散」なる恫喝を為すのは「勇み足」であり、あまりにもな国会及び議員レイプであろう。

 そういう訳で、小泉的首相専権による衆院解散論は、7条に依拠せざるを得ない。しかし、7条はどうみても「天皇の国事行為」を定めたものであり、首相の解散権を記したものではない。故に、7条でもって首相には衆院解散権が有るなどと主張することは、昔なら不敬罪に値しよう。

 れんだいこの見立てに拠れば、小泉は、靖国神社にせよ敬神ぶって参拝するが、彼が本当に英霊の声に耳を傾けているのかという疑わしい。己の都合で靖国も天皇もレイプしまくっている。平気でこれが出来るところに小泉のブラックユーモアがある。

 れんだいこは、気になって「戦後の衆院解散史」を整理してみた(http://www.marino.ne.jp/~rendaico/toshi/syuinkaisanshi.htm)。

 それによると、衆院選挙は、1946(昭和21)年の第22回総選挙から2003(平成15)年の第43回総選挙まで21回行われている。そのうち内閣不信任案決議に基づく解散は4回である。その他の解散は、恐らく国会開会前ないし冒頭での7条解散なのではなかろうか。それもいわば与野党合意による解散である。抜き打ち、騙まし討ちの場合でも、第59条2項的争点を持たない状態での解散なのではなかろうか。

 つまり、国会が開会され審議に入ったら、衆院解散は69条によるしか方法が無い。第59条2項の場合には、衆院に差し戻し、そこで69条で解散ということになるのではなかろうか。

 というのも、衆院解散というのは本来、首相及び政権党が受けて立つものであって、首相の方から仕掛けるのは邪道ということなのだろう。仮に、首相に専権的解散権というのを認めたら結果が気に入るまで際限無く行われるようになり、おって独裁に近づく、それを怖れるべしとする議会制民主主義の弁えに拠っているのではなかろうか。

 つまり、第59条2項的争点のある場合の「首相の衆院解散権」などというものはない。ということは、第59条2項的争点のある場合、首相はあらかじめ衆院解散論を振りかざすことが出来ないということを意味する。それは当たり前で、政論が分かれる場合、審議を尽くさせる義務が有るからであろう。首相お気に入り結論しか出せない審議なぞあってたまるかよ。

 結論として云えることは、「首相による審議前からの参院否決なら衆院解散論振りかざし」なるものは正体が怪しいというこである。ならば、識者はそう主張すべきところ、そういう声が上がらない。仕方ないので、れんだいこが指摘している。ところが、ここへきてマスコミ各社も気になりだしたのだろう、学者の見解を持ち出して御用化を試みている。

 7.19日の読売新聞は、「郵政法案 参院否決で衆院解散できる? 過去に例無く賛否両論」記事を掲載している。その内容は、社としての見解ではなく任意な学説を持ち出してお茶を濁している。2002年の衆院憲法調査会小委員会での高橋和之東大教授見解「内閣の解散権行使について、内閣が必要と判断した時に行使できるとの理解が実務的且つ通説」なる見解を紹介している。

 この頃、残念ながら文面が分からないが、民主党の島聡衆院議員の質問趣意書が提出されたようである。これを受け、7.19日、政府は閣議で、「新たに民意を問うことの要否を考慮して、内閣がその政治的責任に於いて決すべきものと考えている」との答弁書を決め、首相及び内閣の専権事項論を確認した。

 これを受け、尾身幸次総務局副会長が、小泉首相に対し「参院否決で衆院解散の意思」を確認したところ、小泉首相は、「不信任と看做して解散させる」と述べ、改めて解散の意思の堅いことを披瀝した。「不信任と看做す」というオーバーラン解釈が閣議で確認されたということになる。

 7.20日の毎日新聞は、「参院否決での衆院解散 首相の権限どこまで 学会でも解釈分かれる」記事を掲載している。その内容は、こちらも社としての見解ではなく、任意な学説を持ち出してお茶を濁している。

 読売が東大なら毎日は京大という訳か、京都大学大学院法学研究科の土井真一教授見解「1、衆院で3分の2を確保するための解散。2、参院で重要法案を否決され、国民の意思を問うための解散については憲法上認められる」なる見解を紹介している。別論として、東洋大法学部の加藤秀治郎教授見解「解散権乱発の恐れ有り」を紹介している。

 以下、れんだいこが、追い伏せ批判する。小泉の衆院解散首相専権論はレイプ犯特有の強引な恫喝論であり、ナイフが議会解散に代わっただけのことである。マスコミは、この問題を取り上げながら結局はおべんちゃらしている。なぜ、そういう記事しか書けないのか。東大だの京大だの法学者を持ち出せば、それが正しいというわけでは有るまい。

 れんだいこに云わせれば、上述のような論法は、カラスを白いと云う為の詭弁法学に過ぎない。それをまことしやかに磨いているだけのことであろう。確かビスマルクの名言「学者は調法なもので御用理論の生み出し名人である。理屈は後から貨車でやってくる」を地で行く論法ではないか。要するに、首相は何をやっても許されるを手を変え品を変え述べているに過ぎない。

 れんだいこが問題をもう一度整理しておく。今問われていることは、「衆院でギリギリの法案可決、参院審議開始」の時点で、首相及び内閣が、「参院で否決なら衆院解散」なる恫喝をすることができるのかどうかである。それは議会制民主主義の原理原則に対するあまりにも露骨な凌辱ではないのかということである。高橋教授よ、土井教授よ、これにつきステキな見解聞かせてくれや。

 次に、参院で否決された場合、法案を衆院に戻す訳でもなく、不信任決議案に依るのでもなく、首相権限でいきなり衆院解散できるのかどうかという問題である。これについては憲法で規定が無い。つまり出来ないと解するのを相当とする。

 但し、無いだけに諸論が生まれるのは良かろう。しかし、へんちくりんな見解でもってこれが通説というのはいただけない。正式には、これがおべんちゃら学説であるというべきだろう。

 さて長くなってきたので結論する。れんだいこが小泉政権の余命を推定するとこうなる。小泉玉は既に5手詰めに入っている。お前には総辞職の道しか残されていない。あがけばあがくほど見苦しいだけで、いよいよ愛想つかされるだろう。世間ではこれを往生際という。
 
 2005.7.20日 れんだいこ拝
 補記
 「阿修羅政治選挙11」の2005.7.22日付け悪役氏の投稿「小泉首相は憲法を完全に無視・・・定かでないが」を参照する。 

 民主党の島聡・衆院議員の質問主意書の概要は次の通り。  概要「衆院解散で国民の信を問うても、参院の勢力分布は変更されず、法案が再度国会に提出されても成立の見通しがない。国会としての意思形成のための方途が尽くされない段階で、参院での否決をもって直ちに衆院を解散するのは、内閣の解散権の濫用に当たるのではないか。衆院で可決された郵政民営化関連法案が参院で否決された場合に、小泉首相が衆院を解散することの是非を問う。村上誠一郎内閣特命担当大臣が衆院解散に疑問を述べたことにも触れ、大臣が解散に反対した場合の対応や如何。

 政府は、7.19日の閣議で、概要「新たに民意を問うことの要否を考慮して、内閣が政治的責任において決すべきものと考えている。衆院解散に問題はなく、他の閣議案件と同様、衆議院の解散についても、内閣が一致して意思決定を行うことになる」と回答した。
 島議員は、ライブドア・ニュースのインタビューに対し次のように批判した。  概要「衆院解散について、憲法上は衆院が優越となっているが、この件では参院が優越している。参院次第で衆院が解散できるのでは、衆院は参院にいろんな審議で従わなければならない。こんなおかしい話はない。小泉さんは憲法を完全に無視している。解散したとしても、(参院でまた否決されて)将棋でいう千日手になる。何のために解散するか分からない。政府答弁書は、小泉さんの決意表明書でしかない。憲法になんと書かれていようと、『小泉が法なりで、衆院を解散します』と云っている事になる。全会一致でやるとあるのも、大臣を首にして、小泉さんが兼任して全会一致にするということでしかない」。

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【参議院での郵政民営化関連法案の行方考1】
 参院は本会議で自民党から18人が反対に回れば法案が否決される。7.13日現在、明確に「反対」を意思表示している者が17名、「反対の可能性がある」としている者が12名、「賛成」または「賛成する方向だ」としたのは全体の約56%の64名にとどまっている。

 反対の筆頭派は、元郵政官僚の長谷川憲正氏(旧橋本派)や、中川義雄、荒井広幸両氏(いずれも亀井派)らで、衆院で反対派の中核となった綿貫民輔・前衆院議長が会長を務める郵政事業懇話会のメンバーが多い。派閥別では、亀井派8、旧橋本派6で両派が大半を占めている。

 これにつき、7.22日付朝日新聞は「郵政民営化法案の参院採決のカギを握る「反対派」は、どんな人たちなのか」記事を掲載している。

 亀井郁夫氏の反対の弁は次の通り。  戦後の復興に大きく貢献し、子供への仕送りなどでも貢献してきた郵便局の130年の歴史は重い。小泉首相は郵政民営化に財投改革の効用を挙げるが、財投の問題は財務省に責任があり、郵政とは関係がない。

 党内手続きも問題だ。党の政調審議会でも、総務会でも、賛成が得られていないのに、執行部は一任が取れたなどと言う。首相の執念に自民党の三役が毒されてしまっている。

 長谷川憲正氏の反対の弁は次の通り。  私が反対する一番の理由は郵便局がなくなるからだ。郵便貯金銀行、保険会社が設立されるが、これらは郵便局と契約する義務はない。郵便貯金、簡易保険で収入の75%を占める郵便局は、収入の道が断たれてしまう。

 郵便局は2万4千局。「社会・地域貢献基金」で2千局を救済しても焼け石に水だ。公社職員の人件費は3事業の収入でまかない、税金は一銭も使われていない。民営化しても税金の節約にはつながらない。

 中川義雄氏の反対の弁は次の通り。  政局にするとか、衆院を解散するとか、恫喝(どうかつ)で国会議員の信念を曲げさせようとするやり方はおかしい。抵抗せざるを得ない。党内手続きも「少数決」みたいなことばかりしている。

 世論調査を見ても「郵政民営化は急ぐ理由がない」という結果だ。この法案は、伝統ある郵貯や保険を廃止し、郵便局の存在を危うくする。地方も良好なサービスを続けている現行制度の継続を望んでいる。

 これを参照しつつれんだいこ風に纏め確認しておくことにする。 ◆衆院採決前後、郵政事業懇話会に出席した参院議員
【亀井派6名】
 亀井郁夫 2、広島 元内閣府政務官、亀井静香氏実兄
 中川義雄 2、北海道 元党農水部会長
 後藤博子  1、大分 元県中小企業家同友会理事
 秋元司  
1、比例 小林興起衆院議員の元秘書
 荒井広幸 
1、比例  元自治政務次官、親が郵便局員
 桜井新
1、比例  元環境庁長官
【旧橋本派6名】
 岩永浩美 
3、佐賀  元農水政務官
 吉村剛太郎  3、福岡  元郵政政務次官
 野村哲郎
1、鹿児島 元県農協中央会常務理事
 長谷川憲正
1、比例 元郵政省郵政審議官
 松村祥史
1、比例 元全国商工会青年部連合会長
 吉田博美
1、長野 元県議会議長
【堀内派1名】
 太田豊秋
3、福島 元農水副大臣

 他にも、衆院郵政民営化特別委員長を務めた二階俊博氏(66)の側近にして、反乱軍の“ジャンヌ・ダルク”こと野田聖子元郵政相(44)の夫・鶴保庸介議員、田中真紀子の夫・田中直紀議員の動向が野次馬的関心を集めている。

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【参議院での郵政民営化関連法案の行方考2】
 2005.7.20日、小泉首相は、都内で開かれた郵政民営化に関するシンポジウムで講演した際、郵政民営化法案の参院での見通しについて言及し、「造反者は、実に反対は10人前後、反対の可能性は20人前後、最大で30人前後」と論評した。3億5000万円の現ナマを使った“買収工作”が展開中との情報も流れており、執行部Vs反乱軍は深く静かに激突しており泥仕合の様相を帯びつつある。

 7.22日、東京新聞朝刊は、「反対の意向は19人 否決ライン超す」と報じた。綿貫前衆院議長ら反乱軍は否決に自信を示し、青木参院議員会長率いる参院自民党執行部も「可決と否決の可能性は五分五分」としている。

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Re:れんだいこのカンテラ時評その72 れんだいこ 2005/07/22
 【公明党神崎ー冬芝体制の晩鐘に思う】

 2005.7.22日付け毎日新聞(古賀攻記者)は、「郵政法案:神崎武法・公明党代表に聞く」(http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20050723k0000m010006000c.html)に於ける神崎委員長見解を論評する。

 神埼委員長は、「私どもは解散には反対です。参院で否決されたからといって衆院を解散するのは筋違いではないかと」の見解を披瀝している。しかし続けて、「解散権は総理専属のものです。いくら私どもが反対しても、小泉(純一郎)総理の性格、郵政民営化法案にかける思いを考えますと、否決されたら100%解散に打って出るだろうと。その場合には受け入れざるを得ない」とも述べている。

 これによれば、神崎氏は、小泉首相の「参院否決、衆院解散論」を戦術的なものと捉え、論そのものを肯定していることになる。しかしそれはオカシイ。確か神崎はヤメ検だと聞いているが、おかしな法律感覚ではある。

 れんだいこは既に指摘しているが、民主党の島聡・衆院議員のそれも的確なので紹介する。島氏は、次のように述べている。

 概要「小泉流『参院否決、衆院解散』論でいけば、参院の方が衆院に優越していることになりはしないか。参院次第で衆院が解散できるのなら、衆院は参院の下部議院ということになろう。仮に衆院解散したとしても、参院はそのままなのだから、また否決されて、将棋でいう千日手になる。これでは何のために解散するか分からないではないか」。

 島氏は、レイプ犯履歴首相の国会レイプ手法を痛烈に捉えている。この御仁にあっては万事「朕が法律」であって、憲法にどう書かれていようが一向に意に介さない。それが堂々と罷り通るから不思議だ。れんだいこは、島氏のこたびの立論の功績は、次期民主党委員長の座に値すると考える。それを思えば、岡田委員長の「衆院解散受けて立つ論」は浮ついている。

 れんだいこは、自衛隊のイラクへの武装派兵も歴然たる憲法違反と考えているが、多少国際がらみのところがある。こたびは純然たる国内問題であり、どの職業にも必ず有る業法に関わる問題である。しかもそれが憲法違反ときている。こうなると見過ごすわけにはいかない。郵政民営化論の前にこれを問題にせねばなるまい。島氏はその期待に応えてくれた。

 それに比べて、神崎氏の弁はお粗末な限りである。「だから法案の成立に全力を挙げているし、ぎりぎりで成立するんじゃないかと見ているわけです」は頓珍漢間抜けな受け答えでしかなかろう。

 「公明党はパートナーとして郵政改革に協力する立場です」と云っているが、パートナーだから何でもかでもイエスマンすれば良いという理屈にはなるまい。公明党に期待されていたのは「生活与党」の立場で補佐する役割であった。しかし、実際にやったことは、「小泉の腰巾着」専門でしかなく、数々の暴挙を水先案内してきた。お陰で、今更「憲法を守り平和を目指す公明党」とは口が裂けても云えなくなってしまった。

 「自民党にいろんな意見があってもいいと思いますよ。しかし、最終的にお決めになった場合は守るのが当然じゃないかと」と云うが、これはどういう意味で云っているのだろう。

 小泉は、参院で決めたことが気に入らなかったら衆院解散するぞと脅している。辻褄が合わないではないか。参院で否決されたら、衆院に戻されるか継続審議か廃案かするのが憲法の道筋である。衆院解散というのはどこからも出て気やしないだろうが。

 「にもかかわらず実際は相当亀裂が入ってしまっている。法案そのものに反対というより、4年間続いてきた小泉さんの政治手法に対する感情的な反発が強いように思いますね。今まで抑えられてきたものが爆発しちゃった面がある」。

 (れんだいこボソボソ) これはこれでいい。

 「私たちは政治を安定させるために連立に加わったわけですけど、肝心の自民党が分裂状態になったんでは、政治の安定が実現できなくなっちゃう。これまでの経過は経過として、自民党の執行部には党内融和に全力で取り組んでいただきたいし、自民党の議員一人ひとりも大局観に立った行動をしていただきたい。そうじゃないと自民党自身が終わっちゃう」。

 (れんだいこボソボソ) これはこれでいいようなものの、既に泣き言か恨み節していることになろう。

 「自民党との選挙協力については、解散になった段階で判断します。今はことさら刺激するようなことは避けた方が賢明だろうと思います。小泉さんも成立すれば(造反問題は)もう水に流して、日本人的な方向で考えられるんではないですか」。

 (れんだいこボソボソ) 小泉は「日本人的な方向で考えられる」人ではないことが誰の眼にも明らかになっているのではないのか。「参院否決なら衆院解散、造反派には徹底的なみせしめ」恫喝している真っ最中だろうが。

 「仮に解散になっても小泉さんは『絶対勝てる。永田町の空気と国民の皆さんの空気は違う』と思ってるでしょうね。ただ、選挙は厳しい。自民党が野党に転落する危険性もあると見てます。いったん政権を失ったら、二度と自民党に(政権は)戻ってこないでしょう」。

 (れんだいこボソボソ) そう実にその通り。公明党も又心中するだろう。余りにも無定見に追随してきた責めをこれから受けることになろう。

 思えば、70年代の公明党は右か左かはっきりせず、その良さを踏まえた中道政党の道を歩んでいた。しかし、紆余曲折を経て与党入りしたまでは良いとしても、神崎ー冬芝体制は、小泉政権と一蓮托生し過ぎて今日までやってきた。この史実は消えまい。れんだいこは、それで良かったと思っている。このヌエ党の正体が誰の眼にも明らかにされた訳だから。神崎ー冬芝体制は早晩責任を問われることになろう。

 ということは、引き続き社民は当てにならず、日共は左派運動の火消しこそ使命としている手合いで有るからして、これらの流れとは別の共同戦線型の新左派運動こそが待ち望まれていることになる。これに乗り出してくる党派こそ歓呼で迎えねばなるまい。

 まずはその際の共同戦線規約を生み出しておかねばならぬな。思えば、戦前戦後ここに叡智を使わず、排除と分裂と罵詈能力ばかり磨いてきたわな。トップにおかしなのが座っているからこうなった面もある訳で、それなら放り出して、本来の協働性を発揮していくべきだろう。いろんな兆候からしてそういう旬になったかな。

 2005.7.22日 れんだいこ拝

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Re:れんだいこのカンテラ時評その73 れんだいこ 2005/07/26
 【小泉政権の政界媚薬考】

 郵政民営化法案がいよいよ大詰めを迎えつつある。論戦は低調であるが致し方ない面もある。郵政民営化とは、国家最後の大型隠し財源がハゲタカファンドの好餌にされようとしているという問題に尽きるが、これをまともに取り上げて議論するにはさすがにリスクが大き過ぎるのであろう。よって、奴隷の言葉で、特定郵便局の再編整理如何の議論で語らざるをえない。そう善意に解釈しないと腹立たしい。

 郵政民営化問題は今や、小泉政治の内実及び手法を廻る賛否へと集約されつつある。それは結構なことだ。遅かりしではあるが、この絶好機会に相互に旗幟鮮明にして闘わねばならない。どちらの船に乗るのかどちらも怖い。それが政治の醍醐味だろう。

 小泉は去る日の総裁選で、自民党をぶっ潰すを旗印にして勝利したが、その真意は、自民党ハト派(既にねじれハト派でしかないが)をぶっ潰すであったことがますます判明しつつある。それだけならまだしも、嬉々として日本をぶっ潰すまで暴走する御仁であるとしたら、これ以上我慢できようか。先ほどの造反派は、この危機感から立ち上がった義士である。よほど止むに止まれないものがあると知るべきだろう。

 れんだいこは、遠の昔に小泉政権を見切り愛想を尽かしているので、未だに小泉政権擁護で蠢く連中の魂胆に興味が移っている。連中は何ゆえ、これほどあからさまな売国政治をしている小泉政権に群がり続けるのか、これを問うている。

 2005.7.24日付「太田龍の時事寸評1380、小泉の異常性。その正体は何か。そしてその次、米国(イルミナティ)が準備中の新しい日本処分のアジェンダ(計画)は何か」(http://www.pavc.ne.jp/~ryu/cgi-bin/jiji.cgi)で、貴重な指摘が為されているので検証する。

 太田氏は、小泉政治の異常性を踏まえて、それは何に由来するか、それは何を意味するのか、究極のところ小泉とは何者なのかを問い、次のように答えている。小笠原孝次氏の「世界維新への進発」(昭和五十年)の観点概要「自民党政権は日本を占領し続けて居る米国資本主義の傀儡である」説を肯定し次のように述べている。

 概要「小泉は、歴代政治史上初の純粋なる米国の手先、代理人、要するに百%米国陣営内の人間であって、日本人性はゼロというところに特徴が有る。ここに、小泉の『新しさ』、その『異質性』が存在する。歴代首相の米国傀儡性割合は様々であったが、少なくとも日本人的なものがいくらかは残って居た。小泉に至って、遂に、米国(イルミナティ)は、百%イルミナティ化した理想的な日本政府首相を得た。ここに、小泉の異様さが由来する。ちなみに、敗戦後歴代日本政府首相のうち、米国の傀儡の度合が最小、日本人性の度合が最大であった人物は、石橋湛山、田中角栄の二人である」。

 太田氏は更に、米国(イルミナティ)の今後の対日アジェンダ(行動日程)が、「日本政府の事実上の廃止」つまり、日本を「国際機関」を通じて直接占領下に置き、イルミナティの直接任命する占領軍司令官と高等弁務官、植民地総督による日本支配システムの構築に向っていることを指摘している。

 してみれば、小泉政治とは、「イルミナティの対日アジェンダ」の水先案内人であり、中央突破主義でこれを画策しようとして居る凶暴士ということになる。その周りに媚薬士がたむろしているのだろう。れんだいこは、こたびの太田氏の時事評論には随所に見識が躍如としていると思う。

 そういう小泉政権であるが、これを支えんとして、自民党参院の青木と片山虎が権力の蜜に味をしめてか、醜悪な立ち回りをしている。れんだいこは、連中のような没イデオロギー性が嫌でたまらない。勝てば官軍論一本槍で「わが世の春」を謳歌して行く連中がいつの世でも流行るが、いずれ滅する命、後僅かの余力を反革命に費やす生ほど愚かなものはなかろうに。

 嫌のついでに、2005.5.25日付の毎日新聞の「闘論」での亀井派桜井新と森派山本一太の主張にコメントしてみる。

 桜井は、小泉の「参院否決、衆院解散論」が、二院議会制民主主義に対する根幹部分へのレイプであることを指摘し、「こんな違憲行為は絶対に禁止させないといけない」と述べている。これは正論であろう。

 こういう正論で党中央に楯突いて行けるのが自民党の良さだろうと思う。思えば、政治の流れを変えるのに野党がこれを成功させた例は稀有である。こたびも然りである。これは政治責任に対する感覚の差ではなかろうか。権力をとろうとせず万年野党の鶴亀連中は穀潰しのままその一生を終える。これもまた愚かなように思える。

 驚くことに、未だに野党から「参院否決、衆院解散論」の違憲性の指摘が生まれていない。日頃、憲法護れと云う者が憲法読んでいない、ろくな理解をしていないということになる。「衆院解散受けて立つ、千載一遇のチャンス論」ばかりが横行しているが、くだらない。

 他方、山本は、骨の髄からのおべんちゃらを身上としているようで、郵政民営化法案は小泉政権の重要な公約なので、これを押し進めることこそが政治責任とのたまっている。しかし、山本よ、小泉公約のうち一番強く押し出され、世間が支持したのはむしろ「国債枠30兆円」ではなかったか。その公約破りに対し小泉は何と述べたか。「この程度の公約が破られたからといってもたいした問題ではない」ではなかったか。

 ならば、お前が責任もって説明すべきは、「国債枠30兆円公約破りは是、郵政民営化法案公約破りは非」の理由付けではないのか。これに触れぬままの中央突破主義礼賛論は詭弁が過ぎようぞ。

 山本は、小泉の「参院否決、衆院解散論」も支持し、「首相は、衆院で3分の2以上の票決で法案を成立させるための解散権を持つ」なる珍論を述べ、御用学者が編み出した詭弁法学を請け売りしている。

 山本よ、これまでの国会史は一応は憲法の解散規定に従ってきた。こたび小泉はそれを踏まえず、参院審議入り前から「参院否決、衆院解散論」で恫喝している。お前はこれを決して異様でないことを説明せねばならない。

 この御仁は、小泉流の恫喝が好きらしい。末尾で、「造反派にはもう平穏な日常は戻ってこない」と述べている。彼には、彼をしてそう云わしめる後ろ盾があるのだろう。その後ろ盾が頼りになるものか、張り子の虎なのか、今後の政治闘争がそれを明らかにしていこうが、氏の弁舌はいつの世にも居る事大主義、機会主義者でしかないことを物語っている。

 2005.7.26日 れんだいこ拝

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Re:れんだいこのカンテラ時評その75 れんだいこ 2005.7.29
 【小泉首相は日本政治史上初の愉快犯首相ではないのか】

 れんだいこは、小泉首相をあれこれ検証しているうちに気づいた。最近関東の方で自動車パンクの愉快犯騒動が発生したが、小泉はんもまさしく愉快犯首相なのではなかろうか、史上初の。そう考えれば凡てが説明つく。

 れんだいこ始め諸賢が(というのは気恥ずかしいが、まさしくその通りなので仕方ない)頻りに指摘しているが、小泉首相の「参院否決直ちに衆院解散恫喝論」は憲法違反である。このことが次第に認知され始めている。

 2005.7.29日現在、朝日新聞と産経新聞がインターネットで報じている記事を参照すれば、次のような動きが為されていることが判明する。

 綿貫民輔・前衆院議長、渡部恒三前衆院副議長が、連れ立ってかどうかまでは分からないが、首相官邸で細田官房長官と会い、綿貫氏は、「参院での否決で衆院解散などということは過去にあったためしがないし、三権分立の立場からもとんでもないことだ」と申し入れている。渡部氏は、「国会審議中に政府側が解散について言うのは好ましくない」と、発言を慎むよう申し入れた。

 綿貫、渡部両氏はこの後、河野洋平、中野寛成衆院正副議長と国会内で会談し、衆院の権威を守る観点から何らかの対応を取るよう要請した。綿貫氏は河野氏に対し、「理由のない、八つ当たりとも言うべき解散で、万が一にもこのような解散が行われればわが国の憲政史上に重大な汚点を残す」と指摘。河野氏は「全くその通りだ。立法府で審議をしている最中にそういう発言はおかしい」と応じた。

 細田氏から内容を伝え聞いた首相は、官邸で記者団に「意見として承っておきます。(法案については)参院で成立するよう全力を尽くしていますから」と語った、とある。いつもの筋違い返答であるが、そもそも愉快犯と考えればこういう返答もご愛嬌なのだ。

 一体、日本政治はここ5年有余、小泉騒動に明け暮れたが、要するに小泉はんは愉快犯だったのではなかろうか。れんだいこはそれなりに分析してきたが、パンク愉快犯の弁舌を聞いて、言っていることとやっていることが小泉のそれと瓜二つであることに気づいた。そういう意味で、パンク愉快犯はパロディー名人なのかも知れない。

 ほとんどビョーキなのであるが、それにしてもこのサイコパスを大勢の者が阿諛追従してきたことよ。飯島は秘書という職務柄仕方ないにしても、猪瀬よ、田原よ、マスコミ各社の首級よ、政権亡者の魑魅魍魎達よ、遂にお前らが恥をかく時節が到来した。さぁどんな変わり身芸を見せてくれるかな。

 今こう書き付けながら、アンデルセンの「裸の王様」にもそっくりなストーリーであることに気づいた。あれもパロディーだからな。あの時も、王様は宮廷内に止めておけば良いものの、褒めそやす大勢の輩に囃し立てられ、遂に街頭まで繰り出す羽目になった。

 裸の街頭パレードの最中でも、行く先々で「実に素晴らしい、お見事、うっとりするわ、こんな素晴らしい衣装は今まで見たことが無い」などというお追従の波で埋まった。王様はますます満面喜悦有頂天であった。

 媚薬は、王様の着付けが見えない者は馬鹿間抜けという仕掛けにあった。人々は、己がそう見られたくないために口々に競うように提灯し続けた。しかし、媚薬効果が剥がれるとどうなったか。少年の一声でざわめきが始まり、王様はほうほうのていでお城に逃げ帰った。

 物語はこれ以降に就いては詳しく書いていないのでその後の王様の動向が分からない。子供向けの童話本ではケシカランことに本ごとに違う幾つもの筋書きに書き換えられている。れんだいこも実際のストーリーを知らない。

 それはともかく、「参院否決なら直ちに衆院解散」なる小泉恫喝が憲法違反と判明しても、小泉政権は何の咎めもなしに任期を全うし得るのか。我が政界はそれほどやさしくもてなすのだろうか。

 ならば、この愉快犯政治がまだまだ続くことになる。これが芝居なら、見たい者は見ればよいで済ませられるのだが、あいにくそうはいかない。このチャンネルは一つしかないので、見るのか切るのか劇を終りにさせるのかの相対立するどちらかを選択する以外に無い。

 れんだいこの結論は云うまでも無い。小泉構造改革は凡て詐術である。何一つ我々のためになったものはない。ブッシュはんに天文学的な貢(みつぎ)をし続けているので、アメリカ筋から覚えが目出度くなるのは当たり前だろう。もっとも最近は、そのブッシュ軍曹まで愛想を尽かし、小泉伍長を見捨てつつあるやに見受けられる。

 更にお供えします、郵政民営化は必ずやり遂げますから私を見捨てないでと哀訴してはいるが、悪い夢を見させられた公明党の冬芝までもが右顧左眄し始めている。そういう訳で、リンダ調で云えば、もうどうにも止まらない。

 それはそれとして、パンク愉快犯の口舌を正確に知りたくなったので、どなたか、こういう風な言い回しでしたと教えてくれないか。最近、こういう手合いが多い気がする。変な犯罪が増えつつあり、それらを分析するためにも必要と思っているんだ。この意図は愉快犯ではないのだ。

 れんだいこは、小泉はんを今までレイプ犯首相とかサイコパス首相とばかり考えてきたが、むしろ愉快犯首相なのではあるまいか。よって以降は、この観点に切り替える。次に何をやってくれるかな。

 2005.7.29日 れんだいこ拝

http://www.marino.ne.jp/%7Erendaico/daitoasenso/koizumiseikenco/seikendatoshi.htm



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