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どうなる社民党─「東京新聞」
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投稿者 天木ファン 日時 2005 年 8 月 23 日 20:11:41: 2nLReFHhGZ7P6
 

2005夏 総選挙 激変
   
   どうなる社民党

 自民党の郵政民営化をめぐる造反組への「刺客」騒動や、政権交代を訴える民主党の陰で、社民党があえいでいる。前回二〇〇三年衆院選は、公設秘書の給与詐取事件の影響もあり、小選挙区の当選者はたった一人。今回、詐取事件の主役だった元職の辻元清美氏(45)を再び党公認に据え、巻き返しを図る。「絶滅危惧(きぐ)種」(辻元氏)は淘汰(とうた)されてしまうのだろうか。 (星野 恵一)

 「このデータでは、(小選挙区で)出ても難しい」。小泉純一郎首相が衆院を解散する直前の八月三日、社民党の元衆院議員の保坂展人氏(49)は、人けのない東京都世田谷区の事務所で、こうつぶやいた。

 データとは、七月に行われた都議選の開票結果だ。保坂氏の地盤である都議選・世田谷選挙区で、元職が同党から出馬した。だが、得票数は約一万票で、出馬十二人中、最下位だった。都議選は、東京6区(世田谷区)で返り咲きを狙う保坂氏にとって、次期衆院選を占う選挙のはずだった。

 保坂氏は揺れる気持ちを話した。「無理に衆院選に出ず、ジャーナリストとして、年金や雇用保険の問題を社会に問う手もある。次の参院選を狙うことも一つの方法では」。東京6区からの出馬断念を正式に公表したのは、解散直後だ。

 「福島(瑞穂・党首)さんは都議選の応援に来て、私の地元の厳しい情勢も知っている。だから小選挙区の出馬断念を伝えると『残念だ』と話した」という。

■国会の“質問王”一時期は党の顔

 保坂氏は一九九六年に社民党から初当選。国会では、年金問題を中心に与党を追及し、一時期は「国会の質問王」とも呼ばれた党の顔の一人だった。だが、前回総選挙では、同6区で当選した民主党の小宮山洋子氏の約十三万票には遠く及ばず落選した。

 この時の選挙では、社民党は小選挙区で六十二人を擁立し、比例(重複立候補を含む)は六十五人を名簿登載した。しかし、秘書給与詐取事件の影響などから小選挙区で一議席、比例復活を含めても六議席の確保がやっとだった。党勢は解散前の三分の一に落ちた。

■「民主から出馬誘われたが…」

 保坂氏は明かす。「民主党の友人から『民主党から出ないか』と誘われたこともある。だが、僕は、民主党のあり方を批判してきたから…」。東京6区には小宮山氏もいる。仮に民主党に移っても、他選挙区からの出馬を迫られる。

 候補者選定をめぐる党内の紆余(うよ)曲折を経て、二十二日、保坂氏は、社民党から比例・東京ブロックに比例単独で出馬することが決まった。だが、前回、同ブロックでの社民党比例当選者はゼロだ。

 「窒息状況だ」。保坂氏は国政の場で、社民党と自らが置かれた状況を踏まえ話す。「まだ、党には(保守合同と、社会党結成による)五五年体制の古いよろいがとれてない。これまでの社民の殻を破る意識がないと…」

■村山氏おひざ元「王国」の影なし

 「窒息状況」から、脱出を図ったのが、解散直後に社民党を離党した大分3区の前職で、元社民党副党首の横光克彦氏(61)だ。「時代の流れとともに、社民の議席は減り、最近は六人で続けてきた。しかし、社民の政策が国会で反映される状況ではない。国政に政策を反映できなければ、党としての存在は薄い」。十八日、大分市内で出馬表明した際の横光氏の言葉だ。

 大分は言わずと知れた村山富市元首相のおひざ元だ。かつては「社民王国」とも呼ばれた。

 俳優だった横光氏は九三年、初当選。やはり党の顔となるが、前回の総選挙では、小選挙区で十一万票を獲得しながら自民の岩屋毅氏の十二万票に届かず落選。比例九州ブロックでようやく復活当選していた。

 王国の影はない。

 社民離党の理由について、横光氏は十七日、総決起集会後の会見で「時代の流れ」を強調した。

 「大きな時代の流れの中で、現実に目を凝らした上で重大な決断をした」

 離党直後に地元で開いた会見では、もっと直截(ちょくさい)だ。

 「民主と社民の党勢の差だ。社民という枠から出て幅広い支持を得られるか。いまが転換点」「社民では原理原則を追求するあまり、社会の変化に遅れてしまった」

 王国時代を知る元同党衆院議員で、横光氏の後援会会長の阿部未喜男氏(85)は、離党の舞台裏を明かす。「後援会の中では、今年の春から、『社民では戦えない』『民主党にしたら』という声はあった。王国と言われたが、それは社民の基本精神が労働者と相通じる時代だったから。今は(連合中央は民主党と政策協定しており)組合の支持もない」

■「沈没船捨てた」支持者は批判も

 社民党支持者の大分市内の飲食店経営の男性(62)は「船長が沈没する船を捨てるようなものだ」と危機感をあらわにした。

 複雑なのは社民党大分県連合だ。同県内では、社民、民主、連合は協力関係にあり、社民候補がいない選挙区では、社民が民主候補を支援し、逆に民主のいない選挙区では、民主が社民を支援してきた。

 社民県連幹事長の久原和弘県議は、「横光氏は党副党首まで務めた人で、県連内には、『除名に値する』とか『比例で当選したのだから議員を辞めてけじめを』という意見もあった」とした上で、こう話す。「問題は、大分という地域で、どう戦うか」

 社民党は大分2区から、前回落選した元職、重野安正氏が復帰を目指す。同区に民主候補はおらず、民主党の応援が必要だ。久原氏は「党がなくなるか、どうかという時に逃げた人を追いかけても仕方ない。それよりも2区をどうするかの方が大事だ。県連としては3区では横光氏を推薦する方針」という。なりふりかまっていられない状況だ。

 各選挙区で危機意識が強まる中、社民党は現状打破のため、秘書給与の詐欺事件で有罪判決を受け、執行猶予中の辻元氏を大阪10区で公認候補として担ぐ。辻元氏は昨年の参院選で無所属で出馬し、落選こそしたが大阪選挙区で約七十一万票を集めた。その辻元氏は社民党を自ら「絶滅危惧種は大事なんです。(国会の)多様性ですわ」と話し、国民に危機を訴える。

 だが、大分県内のある社民党系県議は「七十一万票と言っても、無所属だから支持が広がった面もある」と不安を隠さない。先の阿部氏も手厳しい。「辻元氏が出ても全国的な流れにはならない。候補が全国で何人立つのか。候補がいなければ、流れもない。そもそも、旧社会党が自民党と組んだ時に終わった」

 久原氏は自戒を込めて話す。「党勢が落ちてきたのは社民が組合という組織に依存しすぎたから。労働者に寄り添うべきだった。組合の右傾化とともに、社民離れも起こった。もう一度、どこに視点を置くべきか、考え直さないと」


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050823/mng_____tokuho__000.shtml

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