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引き際判断、困難増す サマワ自衛隊車列に爆発物  【朝日新聞】
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投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 25 日 12:14:54: ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: イラク駐留 撤退への道すじを描け (朝日新聞) 投稿者 彗星 日時 2005 年 6 月 25 日 05:58:39)

引き際判断、困難増す サマワ自衛隊車列に爆発物


 イラクで陸上自衛隊の車列が爆発物による被害を受けた事件は、12月14日に切れる派遣期間の延長論議に影響を与えそうだ。政府は「サマワは非戦闘地域」との認定を変えていないが、自衛隊は宿営地にこもらざるを得ず、イラクの治安が改善に向かう見通しもない。「だからこそ引けない」の声も強く、引き際の判断はますます難しくなった。

 大野防衛庁長官は24日の記者会見で、「宿営地外での爆発物による攻撃で、深刻に受け止めないといけない」と語り、強い警戒感を示した。

 陸自への攻撃はこれまでに9回。いずれもロケット弾などで宿営地を狙ったもので、自衛隊は宿泊用コンテナに土嚢(どのう)を積んで防御に努めてきた。

 今回のような宿営地外での安全対策は、より難しい。これまでも通行経路の安全を事前に確かめたり、警備要員を同行させたりしてきたが、事件は防げなかった。

 大野長官は24日、警備要員を増やしたい考えを表明した。しかし、「車列が長くなって狙われやすくなる。防護を固めればよい宿営地とは事情が違う」(防衛庁関係者)という問題は残る。

 今回の攻撃は本当に自衛隊が標的だったのか。政府はその可能性が高いと見ているが、なお慎重に見極めようとしている。狙い撃ちが続くようなら、撤退論に火がつきかねないからだ。小泉首相は24日の閣僚懇談会で「推測で物を言わないように」と念を押した。

 いずれにしても、当面は活動が制約されるのは避けられない。イラク派遣の特措法では、首相と防衛庁長官には隊員の安全確保に配慮する義務がある。今回もそれに基づき、長官の判断を首相が了承し、活動自粛となった。防衛庁幹部は「サマワ市民の大半は自衛隊に好意的だが、敵意を抱く勢力もいる。再び移動中に狙われたら宿営地外では活動できなくなる」。

 自衛隊の活動は、以前は宿営地内で浄水し、それをタンク車に給水することが中心だった。だが日本が政府の途上国援助(ODA)を使って浄水機を供与したことで、この活動は2月に終了。学校や道路の補修など宿営地外での活動に軸足を移してきた。宿営地にこもり続けることになれば、それもできない。

 防衛庁・自衛隊内からは「イラク支援という側面だけ見れば、すでに駐留の意味は薄れている」との指摘も出ている。

    □    ■

 自衛隊派遣の基本計画では、期間は12月14日まで。計画を変え、特措法が有効な07年7月末まで再延長することはできるが、政府内では撤退か延長かをめぐる本格的な議論は先送りしてきた。

 イラクが憲法を定め、治安が改善されれば、自衛隊でなく民間による支援に切り替える。撤退の時期について、政府はそう考えてきた。イラクは年末までに正式な政府を発足させる予定で、それまでに治安も改善する傾向にあれば、再延長せずに撤退するシナリオだ。陸自幹部は「現地に感謝されつつ、胸を張って撤退したい」と話す。

 そのシナリオに沿い、政府は5月に火力発電所をサマワに建設する無償資金協力を決定。町村外相は6月22日のイラク支援国際会議で円借款の供与再開も表明した。いずれも「自衛隊後」をにらんでのことだ。

 ところが、今回の事件でそのシナリオが危うくなってきた。政府関係者は「発電所建設などを無事に進められるのか。心配だ」と語る。

 イラクの安定にめどが立たないうちに自衛隊を引けば、米国の不興も買いかねない。外務省幹部は「日米関係には最大限の配慮をしなければならない」。政府高官も「治安が改善しなければ米英はイラクに残るだろう。自衛隊だけ逃げ出すわけにはいかない」と言う。

 逆に治安がさらに悪化すれば、「非戦闘地域」という特措法の要件を満たさないことを政府が認めざるを得なくなる可能性もある。野党はかねて撤退を求めているが、そうなれば小泉政権には大きな打撃だ。

 撤退には準備期間も要る。政府関係者は「撤退するなら9月ぐらいには結論を出すべきだ」といい、防衛庁幹部も「オランダは半年以上前に撤退表明をした。一刻も早く議論を始めるべきだ」と主張する。

 だが政府・与党は、今国会は郵政民営化を最優先課題とする方針を変えていない。

     ◇            ◇

◆イラクへの自衛隊派遣と事件

 01年9月 米同時多発テロ事件

 03年3月 米英軍がイラクに侵攻

    7月 イラク復興支援特別措置法が成立

   11月 イラクで日本外交官2人が殺害される

   12月 自衛隊のイラク派遣基本計画を閣議決定

 04年1月 陸自先遣隊がイラク入り

    4月 武装勢力による日本人拘束事件が2件発生

    5月 日本人ジャーナリスト2人が武装勢力の襲撃を受け死亡

    6月 イラク暫定政府への主権移譲完了に伴い発足した多国籍軍について、政府が自衛隊の参加を決定

    8月 陸自宿営地近くに3夜連続で迫撃砲弾などが着弾

   10月 武装勢力が香田証生さんを拘束・殺害

   12月 政府が自衛隊派遣の1年延長を決定

       大野防衛庁長官がサマワを訪問

 05年1月 イラク暫定政府が国民議会選挙を実施

    6月 サマワで自衛隊の車列が路肩爆弾で被害


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