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ナムコ会長「空襲を受けたりもして、楽しい時代ではなかったですね。」 −東京新聞
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投稿者 kaname 日時 2005 年 6 月 26 日 07:34:05: 3X28X40b0xN.U
 

人は遊ぶ存在仕事を楽しもう
 なかむら・まさや 東京生まれ。横浜工専(現・横浜国大)卒。1955年に中村製作所を設立し、77年、ナムコと改称。ゲームソフトに進出する。現在は日活の社長、マルチメディアコンテンツ振興協会会長も務める。

 パックマンといえば、懐かしく思う人も多いだろう。日本ばかりでなく、米国でも大流行したビデオゲームである。

 もちろんナムコの開発した商品で、一躍、ゲームの大手メーカーになった。つい最近は玩具大手のバンダイと経営統合することが決まり、新しい時代への布石も着々と進んでいるようである。

 もともとは、子どもが遊ぶ電動木馬をつくっていた会社だったそうだ。

 「ええ、楽しい仕事をやろうという思いの中で、中古の電動木馬を改装して、デパートの屋上などに設置する仕事を始めたのです。当時の従業員はたったの三人でした」

 祖父の代からの家業は、空気銃の製造だった。

 中村さんは横浜工専(現在の横浜国立大)造船学科を一九四八年に卒業したが、そのまま父親と空気銃の仕事をした。「でも、空気銃は武器という範疇(はんちゅう)に入っていたので、さまざまな法律に縛られていました。そして、空気銃で人を撃ってしまうなど、社会的な問題もあって、あまり楽しい仕事じゃないと思ったのです。とにかく楽しい仕事をしようと思って、木馬の仕事を始めたのです」

 考えてみれば、中村さんの少年時代といえば、戦争に次ぐ戦争である。楽しい時代であったはずがない。

 麻布中学から府立四中(現在の戸山高校)へ編入。そして横浜高等工業専門学校に入った。

 「潜在的には海外へ出たいという思いがあったからですが、当時はもっと打算的でした。兵隊に引っ張られる懸念があったので、理工系の学校に入っていれば、徴兵延期という特典を受けられると思ったのです」

 造船科では船の構造を基礎から学んだが、時局は戦争一色だったので、やがて横浜の日本鋼管へ勤労動員に行った。

 「やっていたのは、マツの根っこから燃料を取る作業でした。松根釜という釜の中にマツの根っこを入れて、熱をかけて、油を搾り出すわけです。それを飛行機の燃料にしたのだと思います」

 一九四四年ごろの話で、中村さんは半年以上も、松根油を取り出す作業をやっていたという。

 「空襲を受けたりもして、楽しい時代ではなかったですね。終戦のときも、日本が負けて悔しいという思いは、さほどなく、むしろほっとしたという感じでした」

 人生で転機となったのは、やはり木馬である。

 「子供に夢を与えるような遊具をつくり始めてから、従業員の規模も増え始めました。やっぱり、楽しい仕事をしたいという思いからです。当時は『お子様の夢を創(つく)る』というスローガンを掲げていました」

 ゲームの世界への進出も大きな転機となった。今やアニメやゲームは、日本のお家芸になった。

 「私は二十一世紀は精神性の時代ととらえています。そして、人間とは遊ぶ存在だということ。私は論語の『知好楽』という言葉が好きです。同じ仕事をするのでも、単に知っているより、好きだという方が、効率よく仕事ができます。好きより、楽しんだ方がさらにいい。『知好楽』で仕事ができれば、付加価値の高い成果が得られ、時代を予測し、これからの時代の変化にも対応できると思っています」

  (文・桐山桂一)(2005年6月
http://www.tokyo-np.co.jp/shouwa0/txt/050621.html

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