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イラクの心を撃ちぬく銃撃/ロサンゼルス・タイムス [イラク情勢ニュース]
http://www.asyura2.com/0505/war72/msg/726.html
投稿者 white 日時 2005 年 7 月 27 日 22:03:27: QYBiAyr6jr5Ac
 

□イラクの心を撃ちぬく銃撃/ロサンゼルス・タイムス [イラク情勢ニュース]

 http://www.freeml.com/message/organizer-news@freeml.com/0000954;jsessionid=jrflj07in3

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URUKNEWSイラク情勢ニュース           (転送・紹介歓迎)
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2005/07/27(水)

[飛耳長目録 today'snewslist]

☆イラクの心を撃ちぬく銃撃 ShotstotheHeartofIraq
     ロサンゼルス・タイムス 7月25日 
☆お知らせ−−お礼とお願い

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☆★イラクの心を撃ちぬく銃撃
  ShotstotheHeartofIraq
  ロサンゼルス・タイムス 7月25日 
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http://www.latimes.com/news/nationworld/iraq/la-fg-civilians25jul25,0,815578.story?page=1&coll=la-home-headlines
または
http://www.informationclearinghouse.info/article9564.htm

 バグダッド発:
 標識のないセダンに乗って、3人の男が国家警察犯罪専門部隊の本部
に引きあげてきた。伝統的なアラブのガウンを着た乗客2人が車から降り
立った。

 ちょうどその時、米軍の車列がガード下から現れた。明らかに男たちが
待ち伏せしている、と、アメリカ兵が思いこんで発砲し、1人の乗客を殺害
して他の2人を負傷させた。セダンの運転手は2発の弾丸の破片が頭に
あたった。

 米兵は止まることもなく車を走らせた。

 この種の銃撃はバグダッドでは珍しいことではないが、車の運転手が、
普通、犠牲になることはない。しかも彼はイラク警察のマジード・ファラジ
准将であり、犯罪専門部隊のトップだった。彼が乗せていた2人の客は、通勤途中に乗せた無防備の乗り合わせ客だったのだ。

 7月6日、銃撃された数時間後に、准将は頭に包帯をまいたまま、「俺た
ちが撃たれたワケは、アメリカ兵が無謀だというほかない」と病院のベッド
で話した。「彼らを罰する者もいないし、非難する者もいない」と。

 ここ数週間、無防備の一般市民がアメリカ兵から射殺される数が増えた
ことに怒って、イラク政府はそうした銃撃を批判するとともに、米兵に細心
の注意を払うよう求めた。

 米当局者は、そのような事件で殺された一般市民の数を発表すること
を、要請されても繰り返しはねつけている。バグダッド警察は、首都にお
いて5月1日から7月12日までのあいだに、米軍が無防備の一般市民
33人を殺害し、45人を負傷させたという報告を受けとったと言う。平均し
て、ほとんど2日に1人が不幸な犠牲にあっている。この数字には、国内
の他の場所で発生した事件は含まれず、また警察に報告されなかった事
件も含まれていない。

 一般市民への相次ぐ銃撃事件は、アメリカに対する嫌悪感を燃えあが
らせる材料となっており、アメリカ兵は支援に来ていると大衆に信用させよ
うとする努力をむしばむものとなっている。犠牲者には医者、ジャーナリス
ト、大学教授といった、米国が開かれた民主社会の建設を助けるうえで頼
りにしている人々も含まれている。

 「もちろん、このような銃撃は占領反対勢力への支持を増やすだろう」と
49歳のファラジは指摘した。彼は米国から指名されて警察の准将となっ
た。「アメリカ人への憎悪は強まった。私自身が彼らを憎んでいる」。

 米軍が直面しているなかで最も大きな脅威は、自爆攻撃である。検問所
で立哨(りっしょう)に立つとき、あるいはハンビー(軍用特殊車両)の旋回
部に乗ってパトロールするとき、兵士たちはその危険にさらされている。
決死の覚悟で攻撃する者の意志は、その攻撃から守ることを難しくしてい
る。その性質からも、爆弾攻撃は米兵を大衆不信におちいらせ、あらゆる
市民を疑う状況を生じさせている。

 米軍の当局者は、疑わしい車が迫ってくる前に運転手を射殺して、米兵
はみずからを守らなければならないのだ、と主張した。

 数万人を数える重武装した民間警護会社(訳註:傭兵企業のこと)の契
約者も、米国政府から自衛のために破壊的な武器を使用する許可を得て
いる。

 米国政府のために働くある契約者(訳註:警備員、傭兵)は、同僚が自
爆攻撃で殺されるのを見たことがあり、敢えて殺される危険をおかすより
は、無実の人間を撃つほうがましだと主張した。

 米軍はアメリカ人による銃撃で死亡者の出たすべての銃撃事件を調査
すると発表した。しかしイラク駐留多国籍軍の広報担当である米軍のド
ン・アルストン准将は、どんな兵士が検問所や往来で一般市民に発砲す
るよう訓練されたのかは知らないと語った。発見されても、めったには公
にされないのである。

 バグダッドにいる米軍のある高級幹部は、匿名という条件のもとで、「新
たな敵を作らないこと」が軍の優先項目の1つだと語った。だが同時に、
「とはいえ、戦闘地域でのことだ。兵士が必要と判断することと、一般市民
がかくあるべきだと感じることとは、矛盾することだってあるさ」と語った。

 +++++++++

6月27日、サラハ・ジュモールは親戚宅を訪れるためにバグダッドにや
ってきた。彼の父アブドル・リフマン・ジュモールはあるクルド人部族の長
であり、その部族は20万人以上のメンバーを擁している。サラハは25年
前にスイスに渡り、そこで国際関係の博士号を取り、とうとうスイスの市民
権も得た。

 十年間、ジュネーブにある国連事務所でイラク人クルドの代表をつとめ
た。1988年には、サダム・フセインがイラク北部の町ハラブジャでクルド
人に化学兵器を使用し、少なくとも10万人のクルド人を虐殺したことに世
界の注目を呼びかけた。

 ※訳註: クルド人への化学兵器使用については次を参照。
  ▼クルドのハラブジャで何が起こったのか?
  http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/2005What_happened_in_Halabja.html
  ▼ハラブジャの虐殺はイラン軍のガス兵器
  http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/Halabja_massacre.html

 米国主導のイラク侵略のあと、サラハ・ジュモールは新イラク政府から
役職の提供を受けた。しかし彼はそれを辞退し、オハイオ州ケント大学の
国際比較プログラムセンター助教授となっていたので、ジュネーブにとど
まることを選んだのだった。

 バグダッドに到着した日の朝、彼は建築家である弟のアブドル・ジャッバ
ル・ジュモールと一緒に行くことにし、彼の事務所へ向かった。アブドル・
ジュモール(38歳)がオーペルを運転し、バグダッドの中心部を通って8
車線のムハンマド・カシム・ハイウェイを下った。午前9時30分、多くの車
両が道路を行きかっていた。

 オーペルはゲリラたちも気に入って使う車種だ。

 3台のハンビーで編成された米軍車列がガイラニ・ランプからハイウェイ
に入って来たとき、兄弟の車は高速車線を走っていた。2人とも米兵に気
づかなかった、と、アブドル・ジャッバルは言う。
 突然、サラハが弟のひざに崩れ落ちてきた。アブドル・ジャッバルはどこか悪いのかと尋ねた直後に、サラハの頭から血が吹き出ていることに気
づいた。フロントガラスには弾痕が1つだけ残っていた。

 車を道路脇に寄せるときになって、車列が走っているのを見た。彼は減
速せよとの合図を見なかったし、警告射撃も聞こえなかったと話した。

 2、3分後、アメリカ兵が方向転換して戻ってきた−−アブドル・ジャッバ
ルが話した。救急車が到着するまで、1時間以上待たされた。

 「彼らに尋ねたんだ。なぜ私を撃ったのか? 私は運転手だと」−−ア
ブドル・ジャッバルが思いだして言った。「しかし彼らは答えなかった」。

 アブドル・ジャッバルは、米軍はイラクに侵攻したとき、自分も家族も米
軍を支持していたが、しかし、もう支持できない、と語った。

 「こんな事件が人々にアメリカ人への嫌悪感を抱かせるんだ」と彼は言
った。「あいつらは人々の命など気にかけてない。日ごとに新たな敵をつく
りだしている」。

 スイス政府はジュモールの殺害について説明を求めていた。ワシントン
では、米国務省が、アメリカ合衆国はスイス政府とジュモールの家族に哀
悼の意を伝え、ペンタゴン=米国防総省は調査を開始したと発表した。だ
がバグダッドでは、家族はスイス大使には会ったが、米国政府からの哀
悼の意は伝えられていない、とアブドル・ジャッバルが言った。米軍の調
査官も家族に接触してきてないという。

 イラクの部族文化には、根強い復讐の伝統がある。このような著名な部
族員の殺害は、200人の命を要求する虐殺の引き金となりかねない−−
家長であるアブドル・リフマンが説明した。しかしジュモールは博士と技術
者を生みだした教養ある一族であり、サラハ殺害の説明を求める訴訟手
続きをとろうとしている。

 「彼らが弟を殺したのなら、お前も彼らの1人を殺すべきだと人から言わ
れる」とアブドル・ジャッバルが話した。「しかし私は正義(法の裁き)を信じ
る。だから彼らを殺すことはできない。アメリカは世界に正義の指導者だ
と自認しているのだから、それを実証してもらおうじゃないか」。
 
 +++++++++

 イラクでは米軍が交通規則を決め直した。

 軍の検問所−−コンクリートの障害物と有刺鉄線、狙撃兵の配置で迷
路となっている−−が、バグダッドじゅうの交差点に設置された。「強力兵
器の使用可」と英語とアラビア語で書いた看板が掛けられている。高速で
近づく車は、兵隊から殺害を狙った銃撃を浴びせられる危険がある。

 ときには、民家急襲作戦とか何か他の軍事作戦のあいだ、臨時の検問
所が軍によって設けられる。これは警告なしに市内の街頭に出現するの
で、一般市民にとってはもちろん危険きわまりない。

 通常は3台のハンビーで編成される軍の車列が通りをパトロールする。
それぞれの車両には、上体だけを外にさらした射手が立っていて、車上
に搭載された機関銃をいつでも撃てるように準備して構えている。米兵に
とっては、イラクで最も危険な場所である。

 米軍はすべての車が車列から最低100ヤード(約90メートル)離れて
停止するものと考えている。もし近づく車があると、時には停止の標識を
振りかざし、時には握り拳(こぶし)振りあげて、米兵が彼らに離れるよう
合図する。

 イラク人は、この握り拳が間違いの元だと指摘する。米国でもそうだが、
イラクでも正常な停止の合図は開いた手の平をかざすので、運転手たち
を混乱させているのだ。

 ハイウェイでは、米軍ハンマー(訳註:米軍が多用する車種)の後ろで交
通が渋滞する。しかし軍用車が思いがけなく方向転換したり、ハイウェイ
に入ってきたりすると、米軍車列から必要な距離をとるのは困難だ。

 米軍の交戦規則は、車が近づいたときの「実力行使の強化」を要求して
いる。米軍の高級幹部は、兵士はまず手と腕をあげて合図し、次ぎに警
告射撃をし、射殺するのは最後だと訓練されている、と説明した。

 だが彼は、「兵士が危険だと感じるなら、自身と仲間の自衛権を奪うも
のは交戦規則にない」と指摘した。2003年3月のイラク侵略以来、イラク
の戦場では1770人以上の米兵が死亡した。

 一般市民の死亡者が増えているにもかかわらず、実力行使がエスカ
レートした事件は過去4ヶ月間に半分減った−−と同幹部は述べたが、
それを特定する数字を示さなかった。

 欧州のある外交官によると、米軍が兵士の保護を強調することが、例え
ばイラク南部に配置されたイギリスのような他の有志連合国の兵士と比
べても、米兵が一般市民を殺傷しやすい状況を作っている。

 ある外交官は、発言は自国政府の認可事項ではないので身元を明かさ
ないよう求めたうえで、「米軍はみずからの保護を第1の優先事項として
いる」と指摘した。「イギリスはそれを優先事項にしてはいるが、絶対的な
優先順位に拡大解釈することはない。それがまた米兵をビクつかせてい
るのではないか」。

 移行国民議会のクルド人メンバーであるマフムード・オスマンは、車に
乗っていて射殺される事件にあったサラハ・ジュモールを含む3人と個人
的な知りあいだと話した。そのうちの他の2人は、1人がスポーツ選手、も
う1人は医者で、緊急事態に対応するため病院に呼びだされていた。

 「アメリカ兵が神経質になっているのだと思っている。危なっかしいこと
だ」とオスマンが話した。彼は米国に指名されて、イラク侵略後にイラク支
配に協力した統治評議会の一員であった。「しかし今回の殺害事件が米
国政府への支持を失わせている。反対派を自称する人々を有利にさせ
た。テロを助けるものだ」。

 イラク政府による米軍批判として強調された最近の事件は、6月24日、
『ナイト・リッダー』紙のイラク人特派員だったヤセル・サリヒー(30歳)が殺された事件である。医者でもあったサリヒーは珍しく休みをとって、妻と
娘を水泳に連れて行く計画を立てていた。朝のうちにガソリンを買いに
いって、家に戻ってくる途中だった。その時、米兵がある軍事作戦を近所
で展開した。彼がそれに気づいたのは遅すぎたように思われる。

 現場の目撃者は、彼が選んだ経路は封鎖されておらず、運転者に停車
を警告する看板も見あたらなかったと話した。彼が軍事作戦の現場に近
づいたとき、1人の米軍狙撃兵が彼の車を撃った。1発の弾丸はタイヤに
当たった。そしてもう1発がサリヒーの額(ひたい)に命中した。その弾丸
はそのまま右手の指を切断したが、このことは彼が少なくとも一方の手を
挙げていたことを示している。米軍当局者はこの射殺事件を調査中として
いる。

 サリヒーの未亡人ラガード・アル・ワッザンは、「米軍が私たちを解放す
るために来る」というので、彼らがイラクに来た最初は、それを受け入れ
た」と話した。彼女はしばしば自分が医者として勤務する病院で米兵を助
けたこともあった。しかし、もはやそんなことはない。

 「彼らが夫を殺した今となっては、私は彼らを憎んでいる」と彼女は言っ
た。「彼ら全員を吹き飛ばしたいくらいだわ」。


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☆★お知らせ −−お礼とお願い−−
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 ※ (個人的なことで申し訳ありません。) 既に退院して、松葉杖も一本
の杖に変わり、動きやすくなりました。これから徐々に復帰のペースをあ
げていくつもりです。ご心配いただいた方、ありがとうございました。

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の開始より3年になります。内容的ないっそうの充実もさることがら、情報
発信の手法としても、飛躍を考えているところです。皆さんからの提案、協
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