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ベネズエラに対する米国の攻撃【Emerging Revolution in the South】米メディアも荷担
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投稿者 匿名取締役 日時 2005 年 9 月 01 日 13:57:20: Sq.WGPPrkYiuo
 

http://agrotous.seesaa.net/article/5499609.html#more
【Emerging Revolution in the South】


ベネズエラに対する米国の攻撃:ブラック・プロパガンダと汚い戦争戦術の高まり(再び)
〔U.S. Aggression towards Venezuela: The Rise of Black Propaganda and Dirty War Tactics (Again):Original Article in English/Venezuelanalysis原文〕

エバ・ゴリンジャー〔Eva Golinger〕;Venezuelanalysis.com;2005年3月30日



過去2週間の間に、ワシントンの、ベネズエラ政府の信用を落とそうとする試みが増大した。過去数年間の間適用された、チャベス政権の転覆を試みた戦術と戦略――クーデター、ベネズエラ経済を麻痺させた不法の石油産業ストライキ、そして、米国政府からベネズエラの反対派に対する不正な組織的活動寄与によって吹き込まれた、チャベスの施政権についての国民信任投票――は全てひどい失敗に終わった。短期間の再評価の後、ブッシュ政権は最近、ベネズエラ政府を孤立させ、最終的には引きずり降ろす、新たな戦略に着手した。ベネズエラに対する新たな攻撃は直接的かつ公然で、敵意すら見られる。ブッシュ政権は、その国務長官、コンドリーザ・ライス、と彼女のスポークスマン達や、ドナルド・ラムズフェルド国防長官と彼のスポークスマンら、中央情報局(CIA)の長官、ポーター・ゴス〔Porter Goss〕を通して、今年のワシントンの標的はベネズエラだということを明確にした。

今回、戦略ははっきりしている。世界メディアの中で、チャベス大統領を国際的なのけ者に変え、民主主義を救う為の介入を正当化させる。さらに明白なのは、この戦略を実行する為に利用される仕組みである。2005年1月初旬以来、主要な米国出版社と放送局――少し例を挙げれば、ワシントン・ポスト〔Washington Post〕、ウォールストリート・ジャーナル〔Wall Street Journal〕、ロサンジェルス・タイムス〔Los Angeles Times〕、マイアミ・ヘラルド〔Miami Herald〕、フォックス・ニュース・ネットワーク〔Fox News Network〕、CSNBC――は、チャベス大統領は「地域の否定的な力」[1]を代表し、「民主主義に対する脅威」であり、「幾分か独裁者」であり、ベネズエラ政府はコロンビアのFARCやELNの様な「テロリスト」団体に、隠れ処を提供し協力し合っている、という国務省の非難を反復した、60以上の記事と番組を出版あるいは放映した。ブッシュ政権が先制的に「自由を広め」、「体制転換」を、政権が適しているとする時と場所で履行する、とてつもない権限を有する今日の世界では、この様な非難は危険である。

ベネズエラに対して適用された新たな戦略は、ブッシュ政権の主要な政策の変更を体現している。先の行動は巧妙で、内密で、低姿勢だったのに対し、改訂された計画は対決的である。今ワシントンはチャベスを権力から取り除く為、ベネズエラに公然と介入しようと試みており、そのかわりチャベスに独裁者、及び米国安全保障に対する脅威という烙印を押すことによって、その様な行動を弁解しようと試みている。米国メディアの最近のいくつかの記事がこの目標を明示している。

2005年4月11日版のナショナル・レビュー〔The National Review〕――ワシントンの超保守派の右派政府と類似した、右派の意見を代表する超保守派雑誌――は表紙にキューバのフィデル・カストロ大統領と共に写る、軍服に身を包み、赤いベレー帽をかぶり、10歳若く見えるチャベス大統領の写真を使い、「悪の枢軸...西半球版」という見出しを付けた。猛烈な反カストロのキューバ系米国人で、ジョージ・W・ブッシュ〔元大統領〕の中南米情勢に関する元特別顧問であり、元西半球担当国務次官補であり、またレーガン、ブッシュ一世と二世政権において、その他の重要な地位に就いていた、オットー・ライヒ〔Otto Reich:レイヒ表記あり〕による特集記事は、ベネズエラがその地域で米国国家安全保障に対する主要な脅威である、と読者を恐れさせて信じ込ませる試みを提供している。またライヒは、米国の最も「緊急で限定された挑戦は、キューバ−ベネズエラ枢軸を、中和あるいは打ち破ることである」[2]と主張している。

「中和」や「打ち破る」という語句は友好的ではない。それらは敵意、暴力、支配を暗示する。これらは外交の領域内で使われる語句ではなく、武力衝突の文脈で使用される表現である。現在米国政府顧問として民営部門で働くライヒによるその様な声明は、多くの人にとっては馬鹿馬鹿しく聞こえるかもしれないが、ライヒの過激な中南米観を共有する政権という文脈と、ベネズエラに対する上層部のブッシュの高官による、最近の公然の攻撃の増大を考慮すると、これらの見解はそれ程違っていないのかもしれない。現に、ライヒの最近の記事は、1月以来米国新聞で刊行された、チャベス叩きの時事解説や「新聞記事」の猛攻撃と、完璧に一致する。

過去2週間の間、マイアミ・ヘラルドのスペイン語版、El Nuevo Herald、は米国内からベネズエラ政府を支援する団体と個人の脅威についての、3部構成の連載記事を掲載した[3]。多数の激しい反チャベス記事を同紙に寄稿している、右派のキューバ系米国人ジャーナリスト、カスト・オカンドによって書かれた、これらの記事は、記者の訴えによれば、「外国諜報員」もしくはおおよそ「テロリスト」であると米国政府と公衆にみなされるべき、大学や進歩的団体における、チャベス支援の組織網を暴くふりをしている。記事のひとつは、その様なチャベス支持の団体が米国のどこに所在しているかを示す地図を、軍服を着たチャベス大統領の大きい画像を上に組み込み、掲載しさえしている。まるで筆者が、米国内で秘密裏に作戦を遂行している、内密のテロリスト・ネットワークを暴いているかの様に。

ヘラルドが言及する、米国内の「邪悪な」親チャベス網を形成する団体と協会には、ハーバード大学、ニューヨーク大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、グローバル・エクスチェンジ、国際女性ストライキ〔Global Women's Strike〕、〔イグレシア・〕サン・ロメロ・アメリカ教会〔Iglesia San Romero de las Americas Church〕とその牧師、ルイス・バリオス〔Luis Barrios〕、カトリック・メリノール宣教会〔the catholic missionary Maryknoll group〕、この記事の著者(そう、私)、そして、ベネズエラの草の根団体を模範とし、それと同じ名前を持つ、チャベスを支持する小規模の地域を基にした組織である、いくつかのボリバリアン・サークルス〔Bolivarian Circles〕等が含まれる。恐ろしい響きの団体だ!

メリノールの宣教師、一流の大学教授ら、ハーレムを本拠地とする牧師と環境にやさしいグローバル・エクスチェンジの全てが、石油の富を保健医療と教育と住宅供給の改善、そして給料引き上げに費やしている外国政府を賛美する光景は、一般的な米国人の心情と理性に恐怖を注ぎ込んだのは確かだ。[4]

暴かれたメディア−CIA関係

しかし、記事の内容ではなく、記者の意思にこそ警戒するべきだろう。米国における親チャベス派の高まる脅威についての3部連載の発行期間中、カスト・オカンド記者はチャンネル22のマイアミ地方テレビ番組に出演し、キューバ系米国人仲間で、エルネスト・「チェ」 ・ゲバラ〔Ernesto "Che" Guevara〕暗殺の責任があり、イラン・コントラの諜報員でもあった、元CIA将校フェリス・ロドリゲス〔Felix Rodriguez:フェリックス表記あり〕と共に、その様な「脅威」を論議した。[5]その数日前、外国指導者暗殺に使われた技能の専門家であるフェリス・ロドリゲスは、同じ番組、「Maria Elvira Confronta」(マリア・エルビラ立ち向かう)でインタビューを受け、ウゴ・チャベス大統領に対する、実行に移っている暗殺の策略についての詳細を提供した。[6]オカンドとロドリゲスのつながりは、CIAとニュースメディア間の共同協力、過去米国政府により確立された関係、を指し示すだけである。

2004年10月、その同じマイアミの番組上、反チャベスのベネズエラ俳優で、クーデター参加者のオルランド・ウルダネタ〔Orlando Urdaneta〕は、チャベス大統領とベネズエラ政府の他の「最上位の人々」の暗殺を命令した。[7]わずか数週間後、2004年11月18日、リーダー格の国家検察官ダニロ・アンデルソン〔Danilo Anderson〕が、強力な車載爆弾により暗殺された。その時アンデルソンはいくつかの、クーデター指導者と参加者の起訴を含めた、重要な訴訟を担当していた。彼の死は、ベネズエラの最近の歴史において、最初の政治的暗殺となった。〔彼の暗殺についてはこことここを参照〕

ベネズエラ政府は繰り返し〔米〕国務省に、これらの米国内から来る、チャベス大統領に対する暴力の威嚇の調査を要請してきたが、正式な返答は発せられず、いかなる行動も起こされていない。

ワシントンがメディアと協調して、チャベス大統領の信用を落とす事に関与し、ベネズエラの国家元首に対する暴力の表出を促進し、テロリストとの繋がりや人権侵害という、証拠立てられてない風説を広めているという、ベネズエラ政府の非難について、当初の国務省スポークスマンによる否定とは裏腹に、2005年3月初旬、西半球問題担当国務省次官補のロジャー・ノリエガ〔Roger Noriega〕は、「ウゴ・チャベス・ベネズエラ大統領の高まる脅威」についての、その地域における意識を上げる「組織的活動」に着手したと、報道機関に断言した。[8]組織的活動を宣伝するのにマスメディアを通す以上にいい手はあるだろうか?

外交広報局の再開

1983年に、ロナルド・レーガン大統領のホワイト・ハウスからの直接命令により、米国政府は、国務省の権限の下、中南米及びカリブ海の為の外交広報局〔Office of Public Diplomacy for Latin America and the Caribbean〕(LPD)を設立した。LPDには米軍、政府の主なプロパガンダ局である米国情報局〔U.S. Information Agency〕(USIA)、及び米国国際開発庁〔Agency for International Development〕(USAID)より要員が配置された。その主要な顧問機関は、米国における最上級の情報諮問委員会であり、大統領に直接報告をする、国家安全保障会議〔National Security Council〕であった。ニカラグアのサンディニスタ政府を排除する組織的活動の先鋒となる為に、外交広報局を監督するよう、悪名高いオットー・ライヒ〔Otto Reich〕が選ばれた。

国家安全保障アーカイブ〔National Security Archives〕により入手された、米国政府の機密解除文書は、米国対外政策の促進のための、ニュース・メディアの機密及び不法な使用を明示している。[9]外交広報局にあらゆる種類のプロパガンダと情報を製造する為に、ライヒは米国軍の「Psyops」(心理作戦部隊〔Psychological Operations Group〕)から要員を雇用した。「Psyops」任務に含まれたのは、「利用可能な情報に関する毎日の概括」を準備すること、「メディアの傾向を分析し関係分野に印をつけること」、及び外交広報局によって「使用されるメディアと主題を提案すること」である。[10]ニカラグアに対する米国対外政策を宣伝する為、外交広報局に使われたメディアは、ウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、USAトゥデイ、CBSニュース、NBCニュース、ニュースウィーク・マガジン等が含まれる。>/p>

ライヒの広報局から広められた情報の類は、国家安全保障会議とPsyopsが考案した通り、米国に「自由の戦士」と呼ばれたコントラに対する米国支援は、米国の国益にとって必須であるという認識を助長するように意図されていた。その目的を達成する為、ライヒの広報局は、コントラは米国民主主義の伝統をひく、自由の為の戦士であり、サンディニスタは「邪悪」である、と米国の大衆を納得させることとなる。心理的プロパガンダの中で引き起こされる主題は、サンディニスタは「軍事力増強」に従事し、「共産主義に繋がり」を持ち、「人権侵害者」であり、「報道の自由」、「集会の権利」、「言論の自由」を抑圧し、「経済の破壊」の責任があり、「世界的なテロリズムと関連」していた、と大衆を納得させようと試みた。

1987年に米国会計検査院〔United States General Accounting Office〕(GAO)は、中南米及びカリブ海の為の外交広報局が、非合法及び非倫理的な行いに従事し、政府規制に違反した、と判断した。[11]GAOと連邦議会は後に広報局を恒久的に閉鎖した。だが、オットー・ライヒは、LPDを指揮した期間の非合法な活動に対する罰を受ける代わりに、駐ベネズエラ米国大使に昇格し、〔首都〕カラカスに配置された。その期間中彼は、搭乗していた65人以上の人々全てを殺害した、クバーナ航空〔Cubana de Aviacion〕のバルバドス発航空機爆破の責任がある、キューバ人テロリスト、オーランド・ボッシュ〔Orlando Bosch〕の解放に手を貸した。ライヒは後にボッシュの米国入国の手助けをし、ボッシュはそこを今でも自由に歩き回っている。[12]

オットー・ライヒの誤情報作戦

2002年4月のチャベス大統領に対するクーデター当時、オットー・ライヒは、現在ロジャー・ノリエガが就いている地位である、西半球担当国務次官補だった。筆者は、米国のクーデター関与を明示する、おびただしい数の文書を国務省及びCIAから入手した。[13]これらの文書のなかには、クーデターについての国務省の立場を提示した、「機密」と印され、オットー・ライヒによって草稿された、大量に検問された電報がある。〔訳注:原文では「heavily censured cable」で「大量に非難された電報」だが、前後関係からcensoredの間違いだと思われる。〕2002年4月6日付けのCIA高官諜報要領書〔Senior Executive Intelligence Brief〕[14]が明かすように、米国政府が詳細なクーデター計画を重々承知していたにもかかわらず、誤情報の熟達者レイヒは、全ての米国外交官に、以下に記す事件の偽の見方を促進するよう伝えた。

「4月11日、彼らの不満を矯正するよう求める為、数十万人のベネズエラ人が集まった。チャベス支持者が反政府抗議者らに発砲し、100人以上の負傷者あるいは死者がでた...政府は5つの独立した放送局による事件についての報道を妨害した。軍将校との接触の後、伝えられるところでは、チャベスは大統領職を辞任した。ペドロ・カルモナ〔Pedro Carmona〕率いる暫定的な民間人政府が権力を握り、早い段階での選挙を約束した。」[15]

米国政府の意向は、チャベス大統領を短期間転覆させた非合法のクーデターに続いた出来事に対して、世界に誤った情報を伝えることであり、その結果、その様な行動に対する自身の関与を正当化することであり、「合法的」にチャベスを権力から取り除く戦略を補強することであった。米国政府がクーデターの計画と実行者についての明白な情報を、クーデターの数週間も前に得ていたという事実は、ここで述べた事実に対する議論の余地のない証拠を提示する。2002年4月6日付けのCIA諜報要領書は、米国政府高官らに、「反体制派の軍分派...はチャベス大統領に対するクーデターを組織する努力を向上させており...報告された計画の細部の段階...はチャベスと他10人の高官の拘束を目標とし...軍事行動を誘発する為に、陰謀者らは反政府派のデモから生じる動揺を利用出来るかもしれない...」と明白に告げていた。

これより数週間前のCIA要領書もクーデター組織者らについての情報について語っている。「...民間部門、メディア、カトリック教会及び反対政党...不満を持った軍将校達[と共に]...依然、クーデターの計画中、おそらく今月初旬に...」[16]

ベネズエラでのチャベス大統領に対するクーデター時、ライヒの作業はただ彼が最も得意とする事を続けただけに過ぎない、米国対外政策を促進するよう意図された誤った情報――プロパガンダ――を広めることであった、15年前ニカラグアで行ったのと同様に。

ベネズエラに対する今日の組織的活動は、80年代に外交広報局が使っていた戦術に匹敵する。ライヒはもはやブッシュ政権内の公式な地位に就いてはいないが、民間部門の米国政府国際情勢顧問としての地位は、彼の人脈と影響力が存続していることを明白に示している。また米国政府内において有力な地位に就いている他の者は、レーガン−ブッシュ政権時、中米においての低強度紛争〔low intensity conflict〕時代からの彼の同僚達である。80年代ホンジュラス米国大使であったジョン・ネグロポンテ〔John Negroponte〕は、諜報界では最上の地位である初代国家情報長官〔Director of National Intelligence〕に就任する予定であり〔2005年4月就任〕、クーデター期間中ベネズエラ大使で80年代には中米における国務省外交官であったチャールズ・シャピロ〔Charles Shapiro〕は、現在(ベネズエラを含む)アンデス地域担当国務次官補であり、ライヒの旧友であるロジャー・ノリエガは米国西半球問題担当国務次官補の地位に就き、又、元CIA高官で60年代には、キューバ人テロリストのオーランド・ボッシュと共に暗殺部隊、作戦40〔Operation 40〕の一員であったポーター・ゴスは現在CIA長官である。

こうした関係や背景は、80年代サンディニスタに対し首尾よく使われた主題が、現在ベネズエラに対する組織的活動が用いられている事を、驚きでも何でもなくしている。ベネズエラの反体制派の政党とNGOに数百万ドルを注ぎ込む為の、米国民主主義基金〔National Endowment for Democracy〕とUSAIDの似た様な使い方に加え、米国政府はチャベスをサンディニスタに対したのと変わらない見方で描こうと試みている。米主要メディアによって再利用される、国務及び国防省から来る度重なる宣言の主張によれば、チャベス政府は、最近のロシアからの新たな兵器購入と共に、「軍事増強」あるいは「軍拡競争」に従事しており(米国政府が唯一その様な懸念を示した政府だという事を留意せよ。ベネズエラの近隣国の誰一人眉を上げさえしなかった。またブラジルは公に、ベネズエラの最近の武器購入に対して、いかなる懸念も持たないと明言した)、チャベスはフィデル・カストロの様に「共産主義者」であり、彼の政府は「報道の自由」、「集会の権利」、「言論の自由」、「反体制派団体及び個人に対する迫害」等を含む「人権を犯し」ており、彼の政権は「貧困」と近年この国に影響を及ぼした「経済荒廃」に対して責任がある。

この解説の上記数段落を読めば、ニカラグア政府の信用を落とす為にそっくり同じ主題が、ライヒの外交広報局によって使用されたことが分かるだろう。チャベス大統領とベネズエラ政府に対するこれらの主張は間違っていることに留意しなければいけない。過去のどの政府下よりも、報道の自由や言論の自由がベネズエラにはある。チャベス政権は一度もいかなる憲法上の権利を無効にしたことがなく、実の所、チャベス大統領自身によって促進され、前例のない国民投票によって承認された1999年ボリバル憲法により人権は拡大されたのである。

米国では、大統領にあなたは「最低〔Sucks〕」と言うだけで投獄され得る

最近、ワシントン・ポストがまた、国務省高官により繰り返される誤った主張を補強しようと試みる新たな記事を発行した。ポスト紙は、最も頻繁にベネズエラに対する米国対外政策を繰り返すのに利用され、その編集室は疑問の余地なく反チャベスである。1980年代にニカラグア政府の信望を傷つける試みとしての「ブラック・プロパガンダ」〔訳注1〕を広めるライヒの外交広報局に利用されたメディアの中で、傑出していたのがポスト紙であったことを思い返すといい。ベネズエラに関してこの種の努力が再開された様に見受けられる。

ジャクソン・ディール〔Jackson Diehl〕による記事、「チャベスの検問:不敬によって投獄され得る所〔Chavez's Censorship: Where Disrespect Can Land You in Jail〕」(ワシントン・ポスト、2005年3月28日月曜、A17ページ)、はベネズエラの改良された刑事法典はどういうわけか権威主義的な政権の弾圧的な道具である、と読者を納得させようと試みる。ディールは第147条を参照する。「口頭または文章あるいは他の方法により、共和国大統領あるいは彼の職務を遂行している如何なる者に対しても不敬を働く者は、その違法行為が重大な場合6ヶ月以上30ヶ月以下、またその違法行為が軽い場合はその半分の懲役に処す。」だが、この記者は米国法の、はるかに厳しく実に弾圧的な同等の主題について述べない。合衆国法典第18編第871項、「大統領あるいは彼の後見に対する脅迫」は米国大統領、副大統領、彼の配偶者あるいは大統領になりうる継承順位内に入る者―――それは議会の主要部分を含む――に対するあらゆる「脅迫」に対して5年以下の懲役を規定する。第871項は、大統領に彼は「最低」と言ったり[17]、「大統領、神はあなたの責任を問う」と告げたり[18]、あるいは「反戦」や「反ブッシュ」ティーシャツを着た[19]個人を拘置することに使われてきた。そして忘れてはいけないのが、2004年8月ニューヨークでの共和党党大会中、1800人以上の抗議者が拘置され、その罪は...大統領に抗議したことである。

そしてまた、合衆国大統領の行政命令と、2001年9月11日の後に米国議会が通過した非常に弾圧的な法律である愛国者法〔the Patriot Act〕の下、「アルカイダ組織体の一員であった、あるいは一員をかくまったと大統領が判断する」全ての非米国市民、「あるいは国際テロに従事、援助、扇動、あるいは共謀したことのある者、または『米国に対して不利な影響あるいは損害を彼らの目標として持つ、または損害をもたらすと脅す、』行為は、国防長官によって規定される規則及び手続きに基づいた軍事法廷での裁判の対象になる。」[20]これが意味する事は、米国に住む1800万人以上の、多くが合法的な、移民が「テロリスト」を「援助し扇動した」、または何らかの形で協力した、と米国大統領によって判断され得、それは大統領の独占的な判断の下にあり、権利を持たず、軍事法廷の対象として無期限に拘留され得るということである。軍事法廷は法の適正手続きに対する権利も、最低限の公民権あるいは人権も尊重しない。

というわけで、基本的に、米国大統領に彼は「最低」と伝える事は、あなたをグアンタナモ基地に送る可能性がある、オレンジ色の服を着せられ、何の権利も無いまま。

ただ、大統領を脅迫することに関して米国は二重基準〔double standard〕を持つことを忘れてはならない。法律は米国大統領と親密な同盟国にのみ適用される。詳細にベネズエラ大統領暗殺計画を米国のテレビで論ずることは何の結果ももたらさない。チャベス転覆を準備すると主張する元ベネズエラ軍人によって指揮された、マイアミにある武装民兵訓練キャンプを継続することすら米国政府に助長されている。[21]この様なテロリストは米国領土内で行動し、自由に生活しており、一部のものは米国政府から融資を受けさえしている。[22]

ベネズエラに対する攻撃は続く

ベネズエラ政府に対する攻撃は1月以来増加したのであり、現時点でそれらが収まるという見込みはない。ほんの数日前、国務省は「人権と民主主義の支援:米国の記録2004−2005」という表題の報告書を公表し、それは、いくつかの事例における体制転換を引き起こす努力を含め、世界に民主主義を促進する自らの努力を賛美している。報告書は、ベネズエラを地域における民主主義に有害である人権侵害者、と非難する。その提出者マイケル・コザック〔Michael Kozak〕は記者会見で、「もし私達とまともな関係を持ちたいと望むなら、あなた方の統治の側面を正しい方向に向けなければならない」と述べることで、ベネズエラ政府に最後通牒を送った。[23]

脅迫に聞こえるが、ベネズエラ政府は聴き容れないだろう。だがはっきりしている事は弱者いじめ戦術は続き、多くの米国とベネズエラの反チャベス団体の呼びかけと、マイアミの反カストロキューバ系米国人の強力な働きかけの結合により、ついにブッシュ政権は南に向くことを決意した。米国に対する石油輸出上位国のひとつであるベネズエラは、一方的先制攻撃の次の目標に成り得る。うまくいけば、過去成功裏に行われてきた様に、この国は米国の侵略行為をかわせ得る。ベネズエラは、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、チリ、ボリビア、キューバ、そして大規模な米国の影響と軍事駐留がある隣国コロンビアからすらも地域的支持を得ている。ブッシュ政権により誘発されたベネズエラに対するいかなる種類の衝突も、この地域では好意的には見られないだろうし、多国的防衛をきっと余儀なくさせるであろう。

今日、南米は歴史的に以前よりも遥かに団結しており、そのことこそが米国に対する真の脅威なのである。ベネズエラ副大統領、ホセ・ビセンテ・ランヘル〔Jose Vicente Rangel〕が最近断言した様に、「中南米はもはや米国の裏庭ではない。」



これを読んで思ったのだが、もう既に南米での戦争は始まっていると言えるのではないか。後は隠密作戦を公然のものにするタイミングである。

想定できるシナリオとしてはチャベス暗殺とその後の混乱を狙ったクーデータ−あるいは反体制派を装ったCIAが率いるベネズエラの民主化」を訴える暴力デモ、さらにはキューバへの侵攻も考えられる。高齢のカリスマ指導者カストロ亡き後、当然キューバの共産党は求心力を失うであろうから、そこを狙って武力侵攻し、親米反チャベス政権を樹立するというシナリオもあるのではないか。

もちろん最近イラク問題に関して米国民の政権への不信感が高まりを見せており、そちらを解決しないで南米に新たに戦線を広げることはないとの見方もあるが、しかし麻薬問題、さらにはテロリストの隠れ家一掃という大義名分のもと、逆に国民の視線をイラクから逸らす作戦にでないとも限らない。

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