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私たちはアジアについて知らなすぎる 【SENKI】
http://www.asyura2.com/0510/asia3/msg/396.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 12 月 14 日 12:53:22: ogcGl0q1DMbpk
 

ただの庶民だが私にも言わせてほしい

私たちはアジアについて知らなすぎる

http://www.bund.org/opinion/20051215-1.htm


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中国での遺棄毒ガス廃棄は化学兵器禁止条約の義務

柊真南風

 ある晩、友人から電話がかかってきた。「ね、イキドクガスって知ってる?」。私には何の事やらさっぱりわからなかった。「遺棄された、捨て置かれた毒ガスのこと」。つまり、「遺棄毒ガス」のことだった。漢字を聞いて意味こそわかったものの、それがどこで起こっていることで、私たちと何の関係があるのかは見当もつかなかった。  

 すでに第1次世界大戦中に毒ガスは大規模に使用され、その被害の悲惨さから、第1次世界大戦後、非人道的な戦争手段として国際法上明確に違法とされた。それを承知で旧日本軍は、第2次世界大戦中に毒ガスを製造し中国で使用していたのだ。しかも1945年8月14日のポツダム宣言受諾後には、武装解除と武器の引渡しを行なう義務に反して、不法な化学兵器使用の隠蔽工作として、多くの毒ガス剤、毒ガス弾を秘密裏に地中に埋めたり、川に投棄した。  

 遺棄毒ガスには「きい剤」「あお剤」「みどり剤」等の名称がついていた。それぞれ皮膚にびらんを引き起こしたり、窒息、催涙などの症状を引き起こす化学物質が使用されていた。致死性の毒ガスもあり、死に至ることはもちろん、命をとりとめたとしても、皮膚のびらんや呼吸器の疾患、免疫力低下による内臓疾患などの後遺症を負い、回復することはないという。  

 そのため、働くことも出来ず、治療費もかさむ一方で、家庭生活の崩壊を招くこともあり、身体的な被害だけでなく精神的な苦痛をも強いるのだ。  

 1992年に中国政府がジュネーブ軍縮会議で提出した文書によると、日本の遺棄した化学兵器、化学剤により中毒障害を負った人々は2000人余りにのぼるという。遺棄毒ガス被害は、つい最近も起きている。2003年8月4日、中国黒龍江省チチハル市内の建築工事現場で遺棄毒ガスのドラム缶5缶が発見され、中から漏れ出たイペリットガス(マスタードガス)のため、31歳の男性1人が死亡し、43人が入院する惨事がおきた。最年少では9歳の子どもが被害にあっている。  

 チチハル市では日本に対し汚染現場の消毒処理費用と被害者の医療費などを求め、中国政府も被害者らへの補償を日本に正式に要求した。中国では111万余りの署名が集まるなど、世論の高まりもあり、日本政府は中国に3億円を支払い損害を補償するに至った。  

 しかし、チチハル市以外の被害者による賠償請求の訴えに対しては、日本政府による補償はされていない。  チチハル市以外の賠償請求は、すでに1996年12月に13人(一次訴訟)。1997年10月に5人(2次訴訟)の中国人被害者によって日本に対し訴えられている。2003年9月に東京地裁で一次訴訟の勝訴判決が出された(片山良広裁判長)。旧日本軍が国際法違反だった毒ガスの製造・使用・遺棄・隠匿した事実を認め、遺棄された毒ガス・砲弾によって原告である中国人が被害を受けたことを認定し、国に損害賠償を命じたものである。この判決は画期的なものであったが、政府は控訴し、裁判は続けられている。

化学兵器禁止条約

 日本は平成7年9月15日に化学兵器禁止条約を批准した。この条約は平成9年4月29日の条約発効後、原則として10年以内(平成19年までに)に、他の締約国の領域内に遺棄したすべての化学兵器の廃棄を完了することを締約国に義務付けている。平成16年3月現在の締約国は161カ国。署名国(未批准)は21カ国にのぼる。中国も平成9年4月25日に同条約を批准し、締約国となった。当然のことながら、日本は中国の遺棄化学兵器を廃棄する義務を負う。  

 批准後、3年半たった平成11年4月1日、内閣府に遺棄化学兵器処理担当室が設置された。日本政府の発表によると平成3年から調査を開始し、24箇所について発掘済み、9箇所の未発掘地点を確認済みという。  

 しかし、この間にも遺棄毒ガスの被害は現実に起こっている。遺棄されてからすでに59年もの歳月が過ぎ去ろうとしているのである。ドラム缶の劣化もどんどん進む。年々、毒ガス漏洩の危険性は高まっているのだ。  

 遺棄毒ガスが埋められているのは、人々がごく普通に生活している場所だ。1991年に毒ガス事件が発生した河北省石家荘市の藁城中学で、昨年9月、回収作業のため日本の調査団が現地入りした。しかし一向に実地調査が始まらないことに対して、自らも毒ガス事件の被害者である中学校の校長は、「今、最も緊急を要するのは賠償問題ではなく、日本政府が詳しい資料を提供し、校内の毒ガス弾分布図をわれわれに提示することだ」と苛立ちをあらわにしたという。  

 1991年の事件発生直後から、毒ガス弾の分布図と毒ガスのリストの提示を要求し、賠償金によって学校の移転をするよう政府に働きかけてきた校長は、「教師も生徒も12年間ずっと化学兵器の恐怖と隣併せで暮らしてきた」ともコメントしている。  

 日本国内でも2003年3月に、茨城県神栖町の井戸水から、くしゃみ剤に由来するとみられる有機ヒ素化合物・ジフェニルアルシン酸が検出された。同じことが中国で起こっているのである。友人は「イラクに自衛隊を派兵するよりも、中国に派遣して撤去作業を進めるのが先だ」と言っていた。私も同感である。遺棄毒ガスの他にも、南京大虐殺や従軍慰安婦問題など日本政府が責任を認めていない事実がある。これらの事実を認め、謝罪し、戦後補償問題に私たちが取り組むとき、はじめてアジアの人々との新しい関係を築くことができるのだと思う。

(30代 公務員)


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韓国語を学ぶ私にとり、近くて遠い国が韓国なのだ

国井信男

 日本人の祖先は中国大陸や朝鮮半島からも渡ってきたといわれる。文化や習慣など日本が影響された面は非常に大きい。言語も似ている面や、影響を受けている面が非常に大きく、朝鮮語を学習する私にとっては日本語と朝鮮語の近さをとても感じる。  

 日本と朝鮮半島の文化もとてもよく似ている。私が朝鮮語が英語など他の言語に比べて簡単だと感じたのは、語順が基本的に同じであることだ。主語→目的語→述語の順で並ぶので、「私は、日本人です。」という場合、そのまま朝鮮語の「私 は 日本人 です」にあたる言葉を並べていけばいい。語順が同じというだけでも、言語を学んでいく上で、とても難易度が低くなる。  

 事実、英語は日本語を母語とするものには、難しいといえTOEFLなどの国際的なテストでは、英語と同じ言語グループ(ドイツ語、オランダ語など)の母語話者より平均点がずっと下である。逆にヨーロッパ系の言語を母語とする者にとっては、語順をはじめ言語構造の異なる日本語や朝鮮語は難しい言語とされる。アメリカ国防省による難易度を示したデータによると、日本語、朝鮮語は4つに分けられたグループのうち、一番難易度の高い第4グループに分けられている。  

 朝鮮語は、文章ではハングルになっていてわかりにくいが、朝鮮語には漢字語も多く使われている。この漢字の熟語や読みに共通点や類似点が多く、わかりやすい。「準備→ジュンビ」、「教科書→キョグヮソ」、「図書館→トソグヮン」など、同じ漢字熟語で読みも比較的似ているのだ。  

 その他丁寧語や尊敬語があったり、助詞の「〜が」が「〜ガ」、「〜に」が「〜ヘ」だったり共通点や類似点は多い。  ただ、日本語の「和語、やまとことば」、朝鮮語の「固有語」の語彙では、「鍋→ナンビ」、「釜、窯→カマ」、「熊→コム」など、名詞では共通点や類似点が割と見受けられるが、動詞、形容詞などでは、共通点、類似点が極端に少ない。日本語のルーツがはっきりしないのも、このように関係があるのは確認できるが、今一つ近いと言われる言語との共通性に欠けるからである。  

 文化では多大な影響を朝鮮半島から受けているが、「近くて遠い国」などと言われるように違いも多い。韓国は李氏朝鮮時代、儒教を奨励していたので、日本以上に上下関係に厳しく、お年寄りにとても優しい。私が初めて韓国に行った時、韓国の友達と一緒に地下鉄に乗ったのだが、ある駅に到着しドアが開いた瞬間、乗ってきたお年寄りを見て、座っていた友達がいきなり立ち、乗ってきたお年寄りに席を譲ったのだ。躊躇する間もなく席を譲った友達を見て、「あの素早さ日本にはないなぁ、きっと普段から習慣的にやってるからできるんやなぁ」と感心した。  

 またこの他にも、酒の席やタバコのマナーでも儒教の影響がある。酒の席では目上の人の前で堂々と酒を飲んではいけない。隠れるように手で覆って横を向いて飲むのだが、私はこの習慣は実際にはなくなっているだろうと勝手に考えていた。ところが、ある日、韓国の友達と彼の父親で一緒に夕食に行った。そのとき友達が父親に隠すように、斜め後ろを向いて手で覆いながらお酒を飲んでいるのを見た。「本でだけしか見たことなかったから、もうないと思うとったけど、むっちゃあるやん!」と驚いてしまった。  

 お酒は隠せば飲めるが、タバコは目上の人の前ではご法度である。国全体が体育会系だ。韓国の留学生に堅苦しくないか訊いてみると、癖でそのようにしてしまうと言う。逆に日本に来て、日本の学生が先生の前で堂々とお酒を飲むのを見てビックリしたり、先生が教室に入って来たのに、軽く頭を振って素っ気ない挨拶をする学生を見てヒヤッとしたそうだ。とにかく儒教の影響が強く、上下関係が絶対なのである。  

 ところで、私がここ最近の日韓の違いで大きいと思うのは、インターネットの普及だ。特に同じ若い世代での普及の度合や活用の仕方が全然違う。日本ではまずパソコン自体持ってない人やインターネットを利用しても、ホームページをちらほら見たりするだけの人が多い。韓国の若者にとっては、パソコンやインターネットが生活と切り離せないものになっている。街中には日本にインターネットカフェができる何年も前から、PC房というインターネットカフェがそこら中にあり、各家庭にパソコンがある。挙句の果てには、1両まるごとインターネットカフェに改造した車両を連結した急行列車まで走っていた(なぜかウケずに廃止)。  

 インターネットの普及により、ネットで墓参りができるバーチャル墓参りのサイトも登場したが、そんなことよりインターネットを介して、様々な情報を得たり、交換して、生活に役立てるだけでなく、インターネットを介して交わされる意見が世論に影響を与えたり、運動を作るきっかけになったりする点は非常に大きい。2002年にあった米軍の装甲車が女子中学生2人をひき殺した事件でも、インターネットを通じ様々な意見が交わされ、それがデモや様々な行動に発展している。インターネットは韓国人にとって必要不可欠なものとなっているのだ。  

 日韓間では、小泉首相の靖国参拝の問題などで、深い溝ができている。相手のことを地道に理解していくことに問題解決の道があると私は思っている。

(21歳 学生)


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私は父は日本人、母は台湾人のハイブリッド

朝比奈遥人

 私は大阪生まれの大阪育ちの日本人である。国籍ももちろん日本国である。しかし、母親は台湾人なのだ。  

 しばらく前に、台湾の陳水扁総統が中国を刺激する発言を行って、物議を醸したことがある。台湾と中国の対立は日本の敗戦以来60年経った今も尚続いているのだ。  

 私は日本と台湾の間の立場の観点から、物事を見ている。小学生くらいの頃から三国志や史記などの中国の古典が好きだったし、中国語にも興味はあり、中国の歴史や文化は大好きである。そもそも台湾の民族構成自体が9割以上が漢民族なのだ。公用語もとりあえずは北京語なので、中国に親近感があってもなんら不自然ではない。その同じ民族同士が二つの国に分かれて、いがみ合い、対立しているほうが、至極残念なことである。  

 私は中国が好きとは確かに言ったが、それは必ずしも現在の中華人民共和国を指すわけではない。正直言って、汚職が横行していて、言論や宗教弾圧の激しい中共は好ましくない。そのような中共に併合されたくない台湾の人々の立場もよく分かるのだ。  

 私の母親も、中共に対する敵対意識は強く、親しくなった中国人の留学生を自宅に連れてくることにさえ、激しい拒否反応を示していた。同じ漢民族なのに、どうしてそこまで拒むのだろうか? 少なくとも、私の知り合った中国の留学生は台湾について聞いてみても、何も気にしないと返答するだけだったのに。  

 国家同士の争いごとを、プライベートに持ち込む必要ははっきりいって無いはずである。いずれにせよ私は台湾人、すなわち漢民族と日本人の間に生まれているので、台湾も大陸もそして日本もふるさとのように感じられるのだ。だから、3カ国の立場に立って物事を考えることもできると思っている。  

 中国がなぜ執拗に台湾独立を阻むのであろうか? その大きな理由の一つは、チベットや新疆ウイグル自治区の独立運動の問題である。もし台湾が正式な独立国家になってしまったら、チベットやウイグルなどの独立運動が台湾に続けとばかりに、一層盛んになることは火を見るより明らかだ。そうなれば、中国はどうなるだろうか? あちらこちらの独立運動に対応しきれなくなり、国力が疲弊したり、中国の少数民族の地域の分離独立が急ピッチで進んでいく。特にチベットは、クロム鉱や銅にダイヤモンド等の豊富な鉱産資源を抱えており、中国の産業の発展には欠かせない地域の一つである。中国が現地の住民を弾圧したり、武力行使したりしてでも独立させたくないのも分からなくはない。  

 もちろん、如何なる理由があっても血の弾圧は決して許されるものではない。これは誰もが言える最低限のことである。もし台湾と中国が戦争でも始めようものなら、私にとってもただ事では済まされないのだ。同じ民族で殺しあうことになるのだから。それで私は、台湾独立と中国の台湾独立阻止に関しては、どちらか一方だけを支持するということはあえてしない。中国の言い分も、台湾の言い分も一理あるからである。台湾が独立したら、中国が困るし、逆に台湾の人々にとっては、独立が悲願であったりする。  

 台湾人というよりは漢民族の血が流れている私としては、争いごとは決して起こってはならないと考えているので、どちらを支持して良いのかははっきり言って決められない。領土問題はお互いの譲歩により大部分が解決するものなのであるが、両国とも自国の国益で動いているので、譲歩を期待するのは相当な無理があるだろう。台湾問題は数年や数十年でそう簡単に解決するような問題ではないが、戦争を起こさないため、同民族同士での殺し合いを起こさないためにも、私たちがもっともっと中国と台湾のことについて勉強しなければならない。  

 中国だけでなく、ロシアやインド等の大国も独立したがっている地域を抱えていたりする。弾圧する側の国と弾圧されているほうの民族の両方の立場を知った上で、解決策を見出していく必要があるのだ。そういう目で、みんなに国際情勢を見てもらえれば幸いだと思っている。

(21歳 学生)


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(2005年12月15日発行 『SENKI』 1198号5面から)


http://www.bund.org/opinion/20051215-1.htm

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