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北ヨーロッパの諸民族は北方に起源をもつ「純枠種」か?Re: 白人
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投稿者 木村愛二 日時 2006 年 2 月 15 日 23:34:40: CjMHiEP28ibKM
 

(回答先: 白人種の起源(地球の場合?) 投稿者 オリハル 日時 2006 年 2 月 15 日 18:07:48)

北ヨーロッパの諸民族は北方に起源をもつ「純枠種」か?

32年前の拙著『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』の大胆な記述は今や定説となった。
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木村愛二著 1974年初版発行(鷹書房 四六判 312頁)
(当時の横帯より)
近代ヨーロッパ系学者による“古代史偽造”に真向から挑戦!
《ハッキリといえば、彼らは、近代奴隷制・植民地主義帝国の御用学者にすぎない》
著者は、日本テレビ編成局勤続十余年の調査マン。
マスコミ界の虚実を味わいつくした感覚で、広い視野から古代史の真相にせまる。
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http://www.jca.apc.org/~altmedka/afric-46.html
『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』
第5章
北ヨーロッパ人

 長い間、北ヨーロッパの諸民族は、北方に起源をもつ「純枠種」であるという神話が、定説であるかのように、語りつづけられてきた。

 しかし、形質人類学、つまり、人類の生物学的研究が進むにつれ、北欧神話はくずれはじめた。たとえば、アメリカの人類学者、クーン、ガーン、バードセル(以下、クーンを代表とする)の3人の共著による、『人種』という本では、北ヨーロッパ人の中にみられる高身長で鼻の細くとがった骨格は、「紀元前5000年をこえないある時期に、おそらくイランから農耕民・牧畜民としてユーラシアの草原に入ってきた」人々がもたらしたもの、と説明されている。

 では、その当時、イラン高原にいた人々はどんな肌色をしていたかというと、クーンは、「淡褐色の皮膚、褐色の眼」をしていたと考えている。そして、イラン高原からインドに侵入した、いわゆるアーリア人についても、従来主張されてきたようなブロンド人種ではなかった、と説明している。では、淡褐色の肌色、褐色の眼の人々は、どういう時期に北ヨーロッパに移住し、ブロンド型になっていったのであろうか。

 「その頃ウラル山脈の氷河の融解によって地表をあらわした地域は曇りがちであった。彼らは紀元前2000年代に中央および北西ヨーロッパに到達した。彼らがここに来たのは雲多い時代の終末期であった。彼らは第一には原住民との混血により、第二には環境的淘汰によって、あるいはこの2つの経過にしたがって、皮膚、毛、眼に関するブロンディズムの遺伝子を獲得したのだろう」(『人種』、p.114)

 では、「原住民」は、どんな人種的特徴を持っていたのであろうか。そして、ブロンディズムとは、どのようなものであり、どのような自然環境の中で発生したものであろうか。

 ブロンディズムは、雲や霧の多い、氷河期の北ヨーロッパ特有の気候の中で発生した。基本的には「白皮症」である。つまり、色素細胞の機能消滅である。この現象はどの地方でも発生するが、太陽光線のとぼしい環境の中では、これが、かえって有利な条件となった。しかもこの環境はほぼ、紀元前の2200年までつづいた。ホメーロスも、北ヨーロッパについて、霧多き国とうたっていたほどである。

 このことからすれば、北ヨーロッパ人の「純粋性」を主張する際には、もっとも色素沈着のすくない住民をあげなくてはならないだろう。事実、クーンは、こう書いている。

 「灰色ブロンドの毛はバルト海地方の東方および南方の中部ヨーロッパの、皮膚の青く、灰色の眼をした住民の間ではもっとも普通である」(同前、p.113)

 つまり、いわゆる金髪青眼ではなくて、銀髪灰眼の方が、北ヨーロッパの古くからの現住民だった。バルト海は北ヨーロッパの中心部であり、凍りついた海の上には、ツンドラ草原がひろがっていた。曇りがちな空の下で、狩猟民が紀元前3000年もしくは2000年頃まで、つまり古代エジプト帝国がアフリカ大陸からオリエントに進出していたころまで、氷河期と同じ生活をつづけていた。現在のバルト海沿岸には、「白眼」とよばれる人々さえいる。

 では、この銀髪灰眼の人々は、どんな骨格をしていたのだろうか。

 「この種の色素をもつ人々の多くはずんぐりしており、顔は幅びろく獅子鼻である。彼らはモンゴロイドが完成した寒地適応の路を部分的にたどってきたのであった」(同前、p.113)

 つまり、人類そのものの生物学的な研究によれば、すんぐりした身体つきの方が、表面積が少なくて、体熱の発散をふせぐ。この方が寒地適応型なのだ。もちろん、ここでモンゴロイドの典型とされているのは、氷原の狩猟民族、エスキモー人のことである。

 結論として北ヨーロッパの原住民は、銀髪灰眼、ずんぐり型であったと考えられる。

 高身長、細鼻の骨格形質は、クーンによれば、イラン高原に由来する。つまり、南方系であった。だが同時に、その骨格形質は、濃い色素細胞をもともなっていた。金髪青眼は、銀髪灰眼よりも、色素が濃い。つまり、金髪青眼の人々も、南方系との混血種にちがいない。

 だが、南方系の特徴は、これだけにとどまらない。

曲毛の人々

 さらに重要で、なかなか消えにくい人種的特徴は、髪の毛にある。

 巻毛、波毛について、ヨーロッパで独自に発生したものだという説をとなえた学者もいるらしいが、この説には何の証拠もない。クーンも、このような説の存在を記しているのみで、全くとりあっていない。とくにブロンド、灰色ブロンド地帯では、細い直毛が圧倒的多数である。

 クーンはまず、「曲毛の大中心はアフリカとメラネシアである」、という当然の事実を確認する。そして、ヨーロッパでは、「南アイルランド人、ウェールズ人、一部ノルウェー人、フィンランド人、それにバヴァリア人、およびその隣接山岳地帯のアルプス人」などに、この曲毛の特徴がみられることを指摘する。

 さらに広大な曲毛地帯は、南ヨーロッパである。古代文明が栄えたバルカン半島、イタリア半島、イベリア半島には、現在も、曲毛、そして縮れ毛に近い巻き毛の人々が、沢山住んでいる。ロ−マ帝国末期の、大量のゲルマン系、スラブ系諸民族の移住を計算にいれると、古代の南ヨーロッパ人は、ほとんど曲毛だったと推定できる。肌色も、相当に濃い褐色だったにちがいない。わたしはこれを、アフリカ系の人々、と考える。

 もちろん、あれはギリシャ・ローマ時代にアフリカからきた奴隷の血がまじったもの、という説明をする学者もいるだろう。しかし、そのことは、のちにものべるので、ここでは単に否定しておく。

 さて、クーンは、ヨーロッパ大陸への曲毛形質の侵入を、ジブラルタル海峡を通じて入ってきたものと、イラン高原からきた人々の中の「少数のネグロイド形質」によって説明している。わたしは、そういう人々が意外に多かったのではなかろうかと考えているのだが、ともかく、そういう人々がいた。彼らはどこから来たのだろうか。

 わたしの考えでは、この種の人々は、農耕・牧畜文化とともに、アフリカ大陸からやってきた。だが、それだけではない。さらに、いわゆるコーカソイド(白色人系)とされてきた骨格的な形質も、アフリカ大陸の真只中に出発点をもっていた。

 すでにコルヌヴァンは、ケニアとタンガニーカで発見された紀元前約2000年のいくつかの人骨の研究にもとづいて、この型の人種はアフリカ大陸に古くから居住していたと主張している。その中には、現存の人種の例として、あの興味深い巨人、ワッシ民族も含まれている。

 コルヌヴァンはこう書いている。

 「このタイプは、アフリカにおいて相当有力な分布を示し、新石器時代の湿潤期から居住していたと見受けられる。だから、彼らがアフリカ大陸以外の他の場所から来たと主張することは、……アフリカの住民を外来の起源であると確言する理論が、つい最近まで支持されてきたものの……不可能と思われる」(『アフリカの歴史』)

 コルヌヴァンは、このタイプをいわゆるコーカソイド型の骨格形質という現存の人種群への「最後の鎖」、つまり、祖型とみなしている。わたしは、さらに論を進めて、このタイプの人々が、家畜の群れをひきいて、相当大量にオリエント方面にも進出したと考える。クーンが「淡褐色の肌、褐色の眼」の人々としたイラン高原の農耕・牧畜民の主流は、このアフリカ大陸からきた人々だったと考える。牧畜起源地の設定が変った以上、これは当然の推論であろう。

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