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12/08 17:01 メジャー、新燃料開発急ぐ 原油高で採算価格に
【ロンドン８日共同】米エクソンモービルなど国際石油資本（メ
ジャー）が、油成分などを含む砂「オイルサンド」など新燃料の開
発を急いでいる。油の分離などの処理費がかかるためこれまでは採
算が取れなかったが、原油価格が一バレル＝六〇ドル近辺で高止ま
りしており、コストを上乗せした価格でも十分市場競争力を持つよ
うになった。
オイルサンドが採れるカナダのアルバータ州や、超重質油「オリ
ノコタール」が採れるベネズエラのオリノコ川流域が開発の中心地
帯。エクソンのほか、英・オランダのロイヤル・ダッチ・シェルな
どが熱処理などの高度な技術を持ち込み、事業を拡大している。
オイルサンドの場合、一バレル当たりの生産コストは二〇ドル前
後、利益を確保できる価格水準は「二五ドル以上」（在ロンドン日
系石油企業幹部）とされ、現在の市況が継続すれば、有力な事業分
野に成長する可能性が高い。
本格的な開発は緒に就いたばかりだが、アルバータ州では既に日
量百三十万バレルの原油生産が可能になったといい、追加投資計画
もめじろ押しだ。
シェルは現在、全生産量の５％にすぎない新燃料の比率を二〇一
四年までに最大１５％まで引き上げる計画。エクソンは研究開発に
年六億ドル（約七百二十億円）、英ＢＰも同四億ドルを投入する方
針だ。ただ生産の過程で温室効果ガスが大量に排出されるため、環
境対策が課題になりそうだ。
20051208 1701
[2005-12-08-17:01]
12/08 17:24 オイルサンド
オイルサンド 重質油を含む砂。世界全体の埋蔵量は約２兆バレ
ルと推定され、うち４４％がカナダ、５０％がベネズエラに集中す
る。カナダ・アルバータ州にはサウジアラビアの原油埋蔵量に迫る
量のオイルサンドが存在するとみられる。１バレルの原油生産には
１―２トンのオイルサンドが必要。粘性が高く、常温では流動性を
持たないため、油層に電流を流したり、蒸気を油層内に圧入して加
熱するなどの方法で抽出。さらに、熱分解して軽質化する必要があ
り、生産コストが高い。（共同）
20051208 1723
[2005-12-08-17:24]
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