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Y医師とのその後のやり取り 《 浅井久仁臣 グラフィティ 》
http://www.asyura2.com/0510/health11/msg/330.html
投稿者 どっちだ 日時 2006 年 3 月 18 日 03:07:56: Neh0eMBXBwlZk
 

http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi_graffiti/e/4a821b35d2725a4ffd3c05edda327a07

Y医師とのその後のやり取り
Weblog / 2006-03-17 23:43:00
浅井さん。

いつもすばやく返信いただき、そして熟慮のうえのコメント、とてもうれしく思います。

それぞれのご意見、拝見しました。

問題の県立大野病院が報告書を公表、発症状況が詳らかになっています。


これによると担当医は「前置胎盤」に対して帝王切開術を決断。患者側に説明を行っています。大量出血・子宮摘出の可能性についても説明を行い、輸血の準備もしています。さらに「カラードップラー検査」により胎盤の形状をチェックをし、大出血の可能性を探索していますが、結果として出血の原因となる「癒着胎盤」を発見できませんでした。しかし発症率が1万人に1人で、事前の診断が非常に難しい「癒着胎盤」を念頭においてドップラー検査までされているという事実からは、より安全にことを進めたいという「きっちりした」担当医の配慮が十分伝わります。他の総合病院に搬送する、という猶予も許さない緊急事態でした。この事実をおもいっきり意地悪に伝えたいなら「大量出血の可能性を知りながら十分な検査を行わず・・」と、言うことができるかもしれません。

実際に手術に関与したのは担当医である産婦人科専門医1人、応援の外科医が1人、麻酔科専門医が1人の計3人。危険にさらされていた胎児は無事誕生しましたが、その直後に「癒着胎盤」からの大量出血が起こります。医師団はけっきょくその大量出血をコントロールできず、患者を失いました。


これが事件の全貌ですが、やはり30代半ばの私の目から見て担当医は妥当な判断・対応をしていると思います。

産婦人科学会が公式に「過誤ではない」とコメントしているところから、お墨付きも十分あると考えます。

ただ、たどった転帰があまりに不幸で、残酷でした。


なぜぼくがこの事例にこだわるかというと、似たような経験をしてやはり母体を手術中に失う経験をしているからです。

私が経験したのは胎盤早期剥離というやつで、やはり怒涛のような出血を起こします。私の職場には麻酔科医も産婦人科医も複数おりますので、あわせて7,8名の医師が緊急チームを作って徹夜で奮闘しましたが、救命できませんでした。それほど子宮からの出血というものは恐ろしいものがあります。手術の開始が深夜0時まえ、救命をあきらめたのが翌日の昼過ぎでした。ぼくは麻酔をしながら「救命はかなり難しい、これ以上の治療は意味がないのでは」と意見したのを覚えています。それでも「こんな若いのに、あきらめられるか」という外科医と、なかば言い争いながら治療を続けました。最終的に救命が困難と判断し、蘇生現場にご家族に入っていただきました。ぼくはそのときの患者さんのご主人の慟哭ぶりを、一生忘れません。「助けられなかった」ということがものすごいショックでした。加えて、自分の目の前でひとの命がまさに失われようとしているという恐怖感もあり、精神的に非常に疲弊しました。

気づけば昼も過ぎていましたが、だからといってその日の勤務を休むことも許されず、フラフラになりながら次の手術に入ったのを覚えています。

もし、その後にぼくが逮捕・拘留・起訴という仕打ちを受けたら・・・

とても納得できる状況ではありません。

それでもなぜ自分が医療を続けているかというと、身をよじって慟哭したそのご主人がわれわれに向かって

「ありがとうございました。」

と深々と、一礼されたからです。


詳細を知れば知るほど、この逮捕は「不当」であると確信します。

この茶番は、地方の検察の独断で行われたのでしょうか。

それとも法学vs 医学、もしくは行政vs医療というようななにか大きな、深い構図があるのでしょうか。

浅井さんやその周辺の「事情に通じて」おられる方々にぜひお聞きしたいところです。

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