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<救急医療>重症患者9000人が転送 実態10万人以上か/毎日新聞
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投稿者 white 日時 2006 年 3 月 19 日 22:06:28: QYBiAyr6jr5Ac
 

□<救急医療>重症患者9000人が転送 実態10万人以上か/毎日新聞

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060319-00000007-mai-soci

<救急医療>重症患者9000人が転送 実態10万人以上か
 年間9000人以上の重症救急患者が、最初に運ばれた病院では対応できずに別の病院へ転送されていることが消防庁のデータで分かった。政令指定都市などのデータからは、こうした患者が年間10万人以上に達する恐れも浮かぶ。
 救急病院は初期、2次、3次に分かれ、救急隊が患者の重症度に応じて搬送先を選ぶが、誤りなく判断するのは難しいうえ、体制が不十分な病院もあるからだ。転送で治療開始が遅れると死亡率が高まる可能性があり、救急医療のあり方が問われそうだ。【鯨岡秀紀、山本建】
 消防庁によると、03年に全国で救急搬送されたのは約457万人。うち3万3901人が最初に到着した病院から別の病院に転送された。転送患者中9216人は3週間以上の入院が必要とされた重症者で、そのうち83人は2回、3人は3回転送された。
 転送の理由は▽処置困難56%▽専門外21%▽ベッド満床10%――など。入院の必要がない軽症者が転送された率は0.3%だが、重症者の転送率はその6倍を超す1.9%で、重症者の方が転送により治療開始時間が遅れる危険性が高かった。
 実際には、これよりもさらに多くの重症者が「転送」されている。
 消防庁は、病院到着後に救急車が引き揚げ、再び救急車を呼んで別の病院へ搬送した場合は「転院搬送」とし、「転送」には含めていない。03年の転院搬送は44万人余りに達する。
 消防庁には転院搬送の重症度別データはないが、データがある東京消防庁と政令市(大阪市を除く)の消防局によると03年に計10万3848人を転院搬送し、うち2万2225人が重症者だった。この比率を全国に当てはめると約9万5000人の重症者が年間に転院搬送されている計算だ。「転送」と合わせると、年間10万人以上の重症者が最初に運ばれた病院では治療を受けられなかった可能性がある。
 重症者の転送は、患者の死亡率を上昇させる恐れがある。京都府立医科大の沢田尚久講師(循環器内科)らは00〜03年に府内13病院に運ばれた心筋梗塞(こうそく)患者1458人を分析した。最初の病院で治療を受けた患者の院内死亡率は11.7%だったが、転送された患者は同15%と高くなっていた。
 北米では、病院のER(救急室)で全患者を受け入れ、重症度に応じて治療する体制をとる。駿河台日本大学病院の長尾建・救命救急センター長は「緊急性の高い患者が転送されると、治療開始が遅れ、死亡率が上昇する恐れがある。どんな救急患者にも対応できる医療機関に患者をまず運ぶ体制を作るべきだ」と指摘している。
 ▽救急病院 日本の救急医療では、入院を必要としない軽症者に外来で対応する医療機関を「初期」、入院が必要な患者を収容する病院を「2次」、生命の危機が切迫し、それらでは対応できない重篤な患者を治療する救命救急センターを「3次」と区分している。救急隊が患者の重症度を判断し、適切な病院へ搬送する。
 ◇転送で時間空費、手遅れ
 患者のたらい回しが多発したことを受け、77年から整備が進められた。旧厚生省の検討会は97年に「量的な整備はほぼ達成されつつある」との報告書を出した。
 04年6月、愛知県内に住む1歳の男児が交通事故で亡くなった。大声で泣き叫んでいた男児は、救急隊員に「重症ではない」と判断され、2次救急病院へ運ばれた。しかし症状は急激に悪化し、3次病院の救命救急センターに転送された時には手の施しようがない状態だった。
 センターの医師は「最初からこちらに来れば助かった可能性もある。こうしたことは、どこでも起きている」と話す。重症患者転送が相次ぐ救急医療体制を、改善する道はないのか。【鯨岡秀紀】
 事故は午前9時過ぎに起きた。自宅前の道路に飛び出したよちよち歩きの男児を祖母が抱きかかえたところを、走ってきた乗用車がはねた。
 救急隊は2人を約10キロ離れた2次救急病院へ運んだ。意識がもうろうとしている祖母と、母親に抱かれて泣き叫ぶ男児。より重症に見えた祖母から治療が始まった。
 祖母は意識を取り戻し、命に別条はないと分かった。引き続き男児の検査が始まり、骨盤骨折と肝臓損傷の疑いが判明した。検査中だった午前10時ごろから状態が悪化してほぼ心停止状態に陥り、約10キロ離れた安城更生病院(愛知県安城市)の救命救急センターへ転送された。午前11時47分に同病院に到着し、点滴や輸血、蘇生措置を受けたが、効果がなかった。緊急手術の準備が進められたが、午後1時40分に死亡が確認された。
 同病院の田渕昭彦・救命救急センター部長は「じわじわ出血し、すぐには見た目の症状が悪化しなかったのだろう。最初から3次病院へ運ぶべきだったが、CT(コンピューター断層撮影)などで検査しないと、医師でも重症と見抜けなかったかもしれない」と話す。
 このように、見た目は軽症でも実は重症だったという救急患者は少なくない。日本救急医学会が昨年10月、さいたま市で開いた救急医療のワークショップでは、救急医から「地域社会のニーズを考えれば、初期から3次まで対応できる医療機関が理想的だ」などの指摘が相次いだ。
 患者にとっては理想的なシステムだが、ある救急医は「2次病院が納得しないだろう」と言う。
 関東地方の大学病院の脳神経外科医によると、この大学病院周辺の2次救急病院がくも膜下出血の患者を受け入れるのは平日の日中だけだ。医師は「患者1人で月に300万〜400万円の収入となる。救急患者受け入れは2次病院が効率的にもうける手段だ。しかし、休日や夜間の受け入れは体制整備に費用がかかるので、平日の日中だけにしている」と語る。
 この医師は「こうした病院は年間の手術件数が少なく、手術成績もよくないはずだ」と漏らす。
(毎日新聞) - 3月19日3時10分更新

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