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Re: 抗うつ薬の注意書を改訂 「自殺の恐れ」初の明記(共同通信) ― SSRI
http://www.asyura2.com/0510/health11/msg/442.html
投稿者 ubazakura 日時 2006 年 5 月 28 日 17:09:28: ljFsXYvUb/BJY
 

(回答先: 抗うつ薬の注意書を改訂 「自殺の恐れ」初の明記(共同通信) ― SSRI 投稿者 シジミ 日時 2006 年 2 月 09 日 23:08:16)

暴走する クスリ? 抗うつ剤と善意の陰謀
http://npojip.org/sokuho/051114.html

(2005.11.14号)

『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No60

発売中  暴走する クスリ? 抗うつ剤と善意の陰謀

暴走するのはクスリか?
パキシルを暴走させているのは?
いまや、クスリを暴走させる構造は、日本も欧米も区別がありません

NPO法人医薬ビジランスセンター発行
404ページ、予価 2940円(2800+税)

本書の「翻訳・出版にあたって」の言葉より引用します。

翻訳・出版にあたって

日本は、いまこの本に書かれている方向にまっしぐらに進んでいる。私たちが日本の医薬を巡る動きについて感じ、訴えてきたことが、非常に説得力のある分析と言葉でわかりやすく書かれている。これが本書を手にしたときの第一印象であり、さらに読み込むにしたがってますますその思いは強まっていった。

日本ではサリドマイドをはじめ、スモン、クロロキン、コラルジルなど大規模な薬害が繰り返されてきたが、米国ではサリドマイド被害を食い止め、ヨーロッパではサリドマイド薬害は出したものの、その後規制を強化した結果、スモンやクロロキンなどのような大規模な薬害を見ることはなかった。そのため、欧米では医薬品規制がきちんと行われていると思っている人も少なくないのではないだろうか。しかし、本書を読むにしたがって、その考えを改める必要があることに読者は気づくはずである。

「欧米も日本と同じなんですね」。本書に書かれた内容を知ったある人から思わず出たこの言葉が、如実にそのことを示している。薬害は決して日本に特有の現象ではない。経済活動のグローバル化により、薬害を生む構図も世界共通のものとなっている。むしろ現実には、日本の製薬企業も参入して日米EU3極の巨大製薬企業が、莫大な資金を投入して、医療・教育の分野はもちろんのこと、行政・福祉・マスメディアなどにもその強大な影響力を広めつつある。治療ガイドラインの作成、診断基準の歪曲、新たな疾患概念の導入など、一見科学的な装いを凝らしながら、真実のデータを隠し、医療界の支配を目論んでいる、彼らの意図を見逃してはならない。薬害を生み出すプロセスは、目立たないがいま着実に進行しつつあることを読者は理解されるに違いない。

原著の筆頭著者チャールズ・メダワー (Charles Medawar)氏については、巻末に紹介したが、英国でソーシャル・オーディットというNPO組織を立ち上げ、その代表者として医薬品と医薬品行政を監視する活動を長年してこられた方である。

2004年、本書の原著を英国での刊行と同時に寄贈いただいた時、これは是非とも翻訳して紹介したいと思った。その年の11月、薬害問題の解決を阻む「壁」をテーマに第4回医薬ビジランスセミナー(NPO法人医薬ビジランスセンタ一と医薬品・治療研究会の共催)を大阪で開催したときに、招待講演をメダワー氏に依頼するとともに、TIP誌の2004年8,9月合併号に第1章を翻訳掲載した。医薬ビジランスセミナーでは、メダワー氏が中心的に取り組んでおられるパキシル(一般名パロキセチン)の害の問題をめぐる企業や規制当局、医師と患者との間に横たわる「壁」の問題を非常に分かりやすく講演していただいた。ちょうど東京でも、薬害オンブズパースン会議がパキシルをはじめとするSSRIの開題をとりあげようとしていたところであり、同会議と医薬品・治療研究会の共催による講演会が開かれた。

翻訳出版の話は、セミナー前後から本格化した。まずは一般商業出版社をいくつかあたったが、採算が合わないとどこからもよい返事をもらえなかった。あまりにも薬害の本質を突いた話であるため、その内容の厳しさに一般の商業出版社はためらいを感じたのかもしれないし、SSRIの問題がまだ日本では一般的になっていなかったことなども関係していたかもしれないが真の理由は不明である。いずれにしても、これは私たちで出版する以外にはない、との結論に達し、NPO法人医薬ビジランスセンター(NPOJ1P)から出版する決心をしたのが、2005年4月である。

メダワー氏に連絡を取り翻訳出版の許可をいただき、本格的に翻訳の仕上げと、編集に取りかかった。第5章でWHOの職員の中で問題の本質をとらえていた「まれな人物」として紹介されている吉田篤夫氏がすでに半分程度を翻訳されていることがたまたま分かり、早速翻訳者の中に加わっていただくことになった。残りを別府、浜で分担し、NPOJ1P 職員も総動員して翻訳、用語の統一などを行なった。

原著の出版後にも、パキシルを巡っては、医薬品規制にからむ重要な動きがあった。たとえば、ニユーョ一ク州政府がグラクソ・スミスクライン社.を訴えるという前代未聞の事件が起きたことや、メダワー氏らの活動をきっかけに、英国が誇る副作用モニター制度(イエロー・カード・システム)の見直し、英国下院議会の保健委員会で「国民の健康に対する製薬産業の影響力」を巡る公聴会が開かれるなどの新たな展開があった。これらの件に関しては、原著者が近い将来、再度この事件に関する出版を計画しているとのことなので割愛する。

本書が、日本においても、薬害の防止と良い医薬品の正しい使用を普及するために役立つことを確信している。

2005年11月 NPO法人医薬ビジランスセンター 代表 浜  六郎

       医薬品・治療研究会       代表 別府 宏圀

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