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伝統医学と近代医学で急伸するインドの医療観光産業 アルジャジーラ/ベリタ通信/ライブドアニュース
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投稿者 倉田佳典 日時 2006 年 6 月 28 日 12:46:48: eahs5MlcSyO0.
 

伝統医学と近代医学で急伸するインドの医療観光産業 安い治療費と一流の医療施設で

 【アルジャジーラ特約18日】数10億ドルの規模となる世界のヘルスケア市場で、インドは大きな地位を占めつつある。第1級の医療を第三世界並みの価格で提供する病院が国内各地にあるからだ。

 最近まで、インドは薬草療法とヨガ、マッサージ、瞑想を組み会わせたホリスティック医学やアユルヴェーダ医学が国際的に人気を集めていたが、今は、通常の医療を提供する病院が海外から多くの患者を呼び込んでいる。

 統計的にみると、インドの金融中心都市ムンバイにあるブリーチキャンディ、ヒンドゥージャス、ジャスロックなどの病院の患者の12%は海外から来た患者たちである。

 デリー在住の心臓専門医で首都圏医師連盟議長を務めるKK アッガワル医学博士はアルジャジーラに対し、「多くの患者は内臓移植、膝の取り換え手術、心臓手術、腰などの整形外科手術のために来ます。治療が低価格なのがインドの最大の利点ですが、最新の医療器具とトップクラスの医師も外国人の患者にとっての魅力です」と話した。

 肝臓移植は欧州では14万ドルかかり、米国ではその倍だが、インド南部ハイダラバードのグローバル・ホスピタルのような病院では約4万5000ドルで済む・

 心臓の手術は米国なら3万ドルから4万5000ドルの間だが、インドなら最高の病院でも、わずか5000ドルだ。

 インド最大の民間病院チェーンであるデリーのアポロ・ホスピタルで心臓バイパス手術を受けたインド系英国人のG クリッシュさんは「この国の良い病院は世界クラスの施設と医師がいて。費用は10分の1です。英国では、国が保証しているヘルスケアー制度に基づいて入院するのに。いつまで待たされるかわからないのですが、それは本当にしんどいことなのです」と語った。

 クリッシュさんはまた、「英国と違って、ここでは入院を待たされることもないし退院を急ぐこともないのです」と感謝していた。

 アポロの会長であるプラタップ・C・レッディ博士によると、インドは英国の国民健康保険制度(NHS)との請け負い契約が決まれば、年間10億ドル以上の収入を上げ、4000万人の雇用を創出することが可能になる。英国でNHSによって医療を受ければ無料だが、長く待たされるため、患者の中には途方もなく高額の民間での治療を選ばなければならない人もいる。しかし、最近は多くの患者が治療のため、インドに向かっているのだ。待ち時間とコストを減らせる請け負い契約を結ぼうというアポロの提案は英国政府によって検討されている。

 インドの近隣であるバングラデシュ、ブータン、ミャンマー、モーリシャス、パキスタンなどの貧しい国からも患者がインドに集まるが、それは自国で良い医療が受けられないからである。彼らにとって人気があるのは、デリーにあるインドを代表する政府運営の全インド医科学研究所(AIIMS)で、そこでの医療は民間病院よりもさらに安い。

 アジア地域で、インドは過去20年にわたって、先進的な医療設備と医療観光の制度が根を下ろしているシンガポール、タイ両国と競争し、宣伝に努力せねばならなかった。両国への医療観光客はインドよりも5ー6倍も多いのである。

 公式統計によると、主として欧州と中東から来る患者は昨年、15万人以上となり、その数は年間30%の伸びを示している。

 インド産業連盟(CII)とコンサルタント会社のマッキンゼーが最近、実施した調査によると、インドは向こう6年間で医療観光事業により23億ドルの収入を期待できると推定されている。

 この調査結果は、医療観光事業にさらなる拍車を掛けることになった。

 インド政府の保健、観光両省は、医療観光を振興するための部局を持ち、これまでよりさらに潜在的な能力を掘り起こそうと準備を整えている。民間の病院はすでに、自前のPR部門、営業部門を設置し、さらに海外事務所を持って海外からの患者を獲得するため、旅行業界や各国大使館とタイアップしている。インド政府も、最高の病院だけを選定するために「病院認定評議会」を設置している。

 CII・マッキンゼー調査によると、インドの医療産業界を育てるには、「より良いプロとして」なすべきことがまだある。CIIとしては、世界で第1級の施設・設備インフラで2004年に海外から百万人以上の患者を呼び込んだタイをモデルにして模倣していくことが必要だとしている。

 同調査はまた、主要市場には気軽に立ち寄れる相談所を設け、医療観光客への入国ビザ発給業務を合理化するほか、幾つかの国を対象に選んで国際的なマーケティング・キャンペーンを実施する必要があると勧告している。

 アッガワル博士は「中間業者とけんかになるような割り引きや手数料や目に見えない経費、言葉の障害」などといった難点を除去する必要があると言及した。

 しかし、言葉の問題は、膝関節炎の治療にインドの首都ニューデリーにある私立のアユルヴェーダ医療センターを選んで、イタリアのフィレンツェから来たドラ・メルツオリさんには障害になっていない。キリスト教の伝道団体でボランテアをしてインドにはよく来ていたので、インド南部ヶララ州で開発された3週間の治療コースを選んだという。ケララ州は医療観光産業の先駆的州で、年間50万人の医療観光客を集めている。

 ドラさんは、同じ問題に悩んでいた友人のシスター・ジェンマが「とても良い結果になったのに励まされた」と話した。シスター・ジェンマは、アユルヴェーダ療法が「効き目があって副作用がない」ので選んだそうだ。

 ケララ州は米ナショナル・ジオグラフィック協会から「ぜひ訪問を薦める10カ所の一つ」に評価されているが、アユルヴェーダ医学治療で観光が盛んになり、観光客は毎年、25ー30%の伸びを示している。

 加えてインドの近代医学を対象とする医療観光も最近、急激に伸びており、専門家たちは、インドでは世界の標準に達する医科大学が毎年、約3万人の医師を送り出しており、間もなく世界でもトップの医療観光の目的地になるだろうと楽観的である。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

2006年06月27日17時10分 アルジャジーラ
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2134476/detail

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