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(回答先: Re:自然を破壊したものはなにか？（ワヤクチャさんへのレスです） 投稿者 heart 日時 2005 年 12 月 04 日 00:52:19)
heartさん、ワヤクチャさん、面白い話題なので横レスさせていただきます。皆さんの興味とはズレているかもしれませんが、こういう見方もある、ということでコメントさせて下さい。
利潤の追求は必ずしも環境の破壊を招くものではありません。
その好例が江戸時代の日本です。江戸商人は、干鰯（魚油の廃棄物）がよい肥料になることを見いだし、日本全国に売りさばきました。おそらく、彼らは環境保護など考えていなかったでしょう。しかし、この商法は結果的に、日本の森林育成に極めて重要な役割を果たしました。まず干鰯の利用で柴刈が廃れ、山林破壊にストップがかかりました。そして干鰯を投入した田畑に発生した虫を鳥がたべ、糞として養分を山地に還元したため、戦国時代に荒れ果てた日本の森林は復活、現代日本の驚異的な森林率に貢献しています（この江戸商法を現代日本が世界に行えれば、素晴らしいのですが）。
環境問題は、他者の廃棄物を養分＝資源として利用するサイクルが破壊されたときに発生します。このサイクルさえ乱さなければ、利潤の追求は、環境を破壊するどころか、環境を育成することもできます。経済の縮小「だけ」が、進むべき唯一の道ではありません。サイクルを維持できないほど廃物を大量発生させる現行システムを「ある程度」縮小することには異論ありません。ただ、人間も他の動物同様、自然から資源をえて、自然に廃棄物を返すという基本さえ取り戻せば、利潤の追求は悪ではありません。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。