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国会で郵政民営化法案が危険なことを指摘 − 新党日本 滝まことホームページ
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投稿者 kaname 日時 2005 年 10 月 13 日 15:38:13: 3X28X40b0xN.U
 

国会で郵政民営化法案が危険なことを指摘

 郵政民営化法案は衆議院を10月11日に通過し、10月14日には参議院で成立することになっています。この日程に先立ち、10月7日、衆議院郵政特別委員会で新党日本として初めて15分間の質問を政府に対して行ないました。

質問に先立ち、政府提案の法案では郵貯銀行や郵便保険会社が外国資本に買収されたり、その支配下におかれる危険があることを指摘しました。

それは、郵貯銀行や郵便保険会社の保有する資産が巨額にもかかわらず発行株式が少ないからです。

○発行株式が少ないとなぜ危険なのでしょうか。

郵便保険会社の発行株式は1.4兆円とされています。一般に会社を支配するには2/3の株式を持つ必要がありますのでこの会社に対して9400億円の資金を用意すればいいことになります。

一方、郵便保険会社の保有資産は140兆円。低金利の日本では、年間の運用益は1.2%の利回りとして1.68兆円。これを米国の国債で運用すれば4%の利回りとして5.6兆円。その差は4兆円もあります。ということは株式の買収に9400億円をかけても十分に利益を得ることができますので買収の対象として魅力ある会社となるでしょう。

なお、金融機関は株式を20%以上持つには政府の許可が必要だから買収の対象にはならないと政府は答弁しています。

これは全くの見当違いです。数社が連携すれば、合計で2/3の株式を保有するのと同様の発言権がもてますので、20%の規制は全く効力がないのです。

○外国資本による買収は何が問題なのでしょうか 。

郵貯銀行や郵便保険会社の保有資産340兆円の中に国債が160兆円も含まれています。日本の金融機関であれば、国債の満期前に国債を大量に売却することは考えないでしょう。そんなことをしたら国債が暴落し、日本経済が混乱してしまうことを心配するからです。しかし、外国資本は自分の利益を追求していくのですから日本国債の暴落により損をしても米国国債という有利な資産に乗り替えて利益が確保されるならば、そちらに向かうのは当然です。したがって外国資本の動きには注意しなければならないのです。

○郵政民営化によってもお金が官から民へは流れません。

小泉首相も竹中大臣も郵政民営化により官が集め官が使っていたお金が民に流れることを力説しています。しかし、実際にはそうはなりません。

郵便貯金銀行と郵便保険会社が保有する資産は340兆円。このうち国債は160兆円もあり、平成20年春までは国債をさらに引受けることになっています。しかも平成20年から既に発行した大量の国債を次々に借り換えていかなければなりません。国債の満期は数年のものから10年のものまでいろいろありますが、いずれも満期がきても借り換えていくことになっていますので最終の償還期限は60年なのです。したがって平成20年以降は大量の国債の借り換えに財政当局がどう対応するかが大問題で、これを財政の「2008年問題」といっているほどです。

 このように問題は民間の金融機関も同様のことで、こちらも合計すると160兆円の国債を保有しています。

 したがって、国債の償還期間からみて、あと30年は官から民へお金が流れるような実情にはありません。

○郵便局が民営化されるということはどういうことでしょうか。

これからの大きな変化は、コンビニなどで銀行の支店業務を代理することができるようになることです。そうなると郵便局は類似の民間事業との競争に加えて新たにコンビニとの競争をしていかなければなりません。郵便局を民営化すればコンビニのような分野に郵便局は事業の範囲を拡げることができると小泉首相や竹中大臣は夢のようなことをいっています。しかし、コンビニの側からみれば郵便局を取り込むことができるのです。

こうなると山間へき地の郵便局は守るとかの公約どころの話ではありません。郵便局のこれまでの全国ネットワークがくずれていくことも覚悟しておかければならないでしょう。


日本長期信用銀行はどうして公金をつぎ込んだ揚句、 外国資本に乗っ取られたのか。

 日本長期信用銀行は債務超過と認定され、公的資金8兆円の投入を受け入れ、国の管理銀行になりました。

 そのうえで、経営の引受け手を公募したところ、リップルウッドグループが長銀株の買取として10億円と出資額1200億円で応じてきました。

 リップルウッドグループは経営引受後にあらたに債権が不良化するなど、判明していない事態が生じたときは政府が責任をもつことになる 瑕疵 ( かし ) 担保責任という条件をもち出して危険負担を回避するという離れ技を用いたのです。      

 これに対して、リップルウッドグループの対抗業者になった中央信託・三井信託グループは 瑕疵 ( かし ) 担保責任という条件ではなく、危険負担にそなえて引当金1兆円を条件としていたため日本政府に嫌われたといわれています。

 百戦練磨の外国資本の知恵に国内資本は歯が立たなかった事例だと思います。

※  瑕疵 ( かし ) 担保責任・・・売買の目的物に 瑕疵 ( かし ) (その物が取引上普通に要求される品質がかけていることなど、欠陥がある状態)があり、それが取引上要求される通常の注意をしても気付かぬものである場合に、売主が買主に対して負う責任

新党日本 奈良県第一支部 滝まことホームページ
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