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政治の責任で普天間問題の対立解け(10/9)―「日本経済新聞」社説
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投稿者 天木ファン 日時 2005 年 10 月 14 日 14:11:18: 2nLReFHhGZ7P6
 

社説 政治の責任で普天間問題の対立解け(10/9)

 沖縄の普天間基地の代替施設をめぐって日米の安全保障当局間の深刻な対立が表面化した。アジアを歴訪するラムズフェルド国防長官が日本には立ち寄らない極めて異例の事態も想定されている。日米同盟の不協和音で喜ぶのは例えば北朝鮮であり、主に官僚レベルでの不穏な関係を正常化するのは小泉純一郎首相ら政治家の役割となる。代替施設を1日も早くつくるために対米、地元調整に自ら乗り出す必要がある。

「陸上案は暴走」の声も

 普天間基地は宜野湾市の市街地にあり、事故の危険が高いと心配されている。日米両政府は1996年、代替施設建設を条件に5―7年で返還することで合意した。合意から9年たったいまも着工のめどすらたっていない。このために米側は不満といらだちを強めている。

 遅れの原因は日本側にある。当初、沖縄県は大田昌秀知事が撤去可能な施設を求め、日米両政府は沖縄本島・東海岸の辺野古沖に浮体工法で施設を建設することで合意した。地元への経済効果を考えて軍民共用空港を同じ場所に埋め立てでつくると公約した保守系の稲嶺恵一知事が98年に当選し、両政府は方針変更してこれを受け入れた。稲嶺氏は選挙中に共用空港の米軍使用期限は15年とする考えを表明し、それが障害になって建設への展望が開けない状況が続いている。

 米同時テロ後の戦略環境の変化を踏まえた地球規模での米軍再編が進むなかで始まった日米協議はこの問題も取り上げた。防衛庁は辺野古に隣接するキャンプ・シュワブ内に代替施設を建設する構想を説明し、米側は地元名護市の岸本建男市長も支持する辺野古の浅瀬に埋め立てで建設する構想を提案した。本来は内々の交渉で議論される内容を双方が暴露し、批判する駆け引きが展開され、不信感を強めている。

 防衛庁の陸上案は現状の辺野古沖案に時間がかかる点を反省し、つくりやすさを重視した結果である。浅瀬案に比べて妨害運動を封じやすく工期も短くて済むと考える。米側はできあがった施設の使いやすさを重視し、浅瀬案を支持する。陸上案では騒音、事故の危険など普天間の現状と似た問題が発生すると心配するからだ。沖縄県は従来通り軍民共用空港を辺野古沖に埋め立てで建設する計画の推進を求め、陸上、浅瀬両案に反対する。

 日米両政府は辺野古沖案を正式には断念していないが、それが難しいとの現実判断で陸上、浅瀬案を検討している。沖縄を含む日米安保関係の最前線には、陸上、浅瀬案をめぐる防衛庁と米側の対立は、陸上案を推進した守屋武昌防衛次官の「暴走」の結果との声がある。両案とも基地反対派の妨害には直面するが、陸上案は名護市、米軍、沖縄県とすべての当事者が反対するからだ。特に名護市の反対は陸上案の推進を政治的に困難にする。浅瀬案は県は反対だが、名護市、米軍が賛成する。

 防衛庁内部には「米側説得は可能」との声もあるが、米側は「希望的観測にすぎない」と取り合わない。浅瀬案にせよ、辺野古沖案にせよ、心配されるのは「海の三里塚闘争」と呼ばれるような過激な妨害活動であり、反対派を説得する作業は本来政治家の仕事となる。

 小泉首相は北朝鮮に二度足を運び、拉致問題を解決に向けて前進させた。結果に必ずしも満足しない家族の人たちにも直接説明した。同様の意気込みで名護に足を運べないのだろうか。海であれ陸であれ、いったん決定されれば、違法な妨害活動を放置はできない。警察、海上保安庁による適切な対応が必要になる。その判断は首相の責任になる。

抑止語らぬ日本に不満 

 米軍再編に向けて首相は、抑止力の維持と基地負担の軽減の必要性を指摘した。普天間返還は後者につながるが、今回の対立の結果、抑止力をめぐる論議が不十分と安保関係者たちは証言する。それは新たな戦略環境に合わせた自衛隊の役割を考える作業につながるが、日本側の用意は十分でない。ラムズフェルド長官は気むずかしい性格とされるが、大野功統防衛庁長官との相性の悪さは、抑止をめぐる深い議論ができないとの不満も背景にあるようだ。

 日米間の安保摩擦は1989年の次期支援戦闘機(FSX)をめぐる紛争以来である。不幸なことに事態は今回の方が深刻に見える。

 FSXは米議会の圧力で日米がいったん合意した了解覚書を事実上書き直す作業だった。当時の実力者とされた西広整輝防衛次官が訪米して再交渉の口火を切り、松永信雄駐米大使、ベーカー国務長官の間で決着した。双方の安保当局者間には信頼関係があった。いま防衛庁と国防総省の間にはそれがない。

 交渉を官僚に任せず、小泉首相自身、あるいは代理として細田博之官房長官が乗り出す時である。

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