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この国はやがて地獄を見る  そう喝破して亡くなった後藤田 遺言はにわかに真実味を帯びてきた
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投稿者 黄昏時のパルチザン兵士 日時 2005 年 10 月 23 日 23:37:33: WCbjO5fYf.pMQ
 

これって無責任に過ぎないか


あと1カ月弱の内閣改造で大臣がほとんど代わる。それが確定していながら国会で愚にもつかない法案審議のイナカ芝居


選挙の時だけ国民さまと絶叫した衆議院議員が国民そっちのけであとは野となれ山となれと1年もしないうちにやめてしまう小泉クレ―ジ―首相の無責任政治に拍手喝采の大合唱

「このままじゃ日本は地獄に落ちるよ。落ちたところで目を覚ますのかもしれないが、それではあまりに寂しい」―――これは政界のご意見番、後藤田元副総理が亡くなる直前に朝日新聞インタビュ―で語った遺言≠セ。
9月19日に91歳で世を去った後藤田は、官房長官(中曽根政権)の職を賭して自衛隊の海外派遣を止めたり、総理の座を自ら蹴ったことで知られる骨太の政治家。96年に政界を引退した後も、「カミソリ後藤田」といわれた冷徹な目で永田町政治を眺め、亡くなる直前まで新聞やテレビでおかしな政治に警鐘を鳴らしてきた。最後のテレビ出演(8月21日)となった時事放談(TBS)では郵政解散を「粗雑すぎる」と批判。小泉スロ―ガンの「官から民へ」は、「『官』が担当しなければならない境界線はどこまでで、利潤が美徳の『民』が引き受ける限界はどこだと。そこの境界線を明示しないままに『官から民へ』は乱暴だ」と切り捨てた。まさに正論。総選挙の結果を見越したようにこう語った。
「僕はしょっちゅう言うんです。何かが流れ出した時に『おいちょっと待てよ』という空気が生まれない。一瀉千里に流れてしまう。異議申し立てをすると変わり者だとか、けしからんとなる。これはおかしいと思っても反対と言わない。今の日本の空気の中にそれがある。非常に心配な傾向になってきたと思っている。日本の国民性の一番の欠点は付和雷同だ」
小泉改革に反対する者はなく、平和憲法の重みも理解せず改憲ム―ドをあおり、小泉のやることは何でも「イエス」の永田町の惨状は、後藤田の懸念が現実化していることを物語る。


ヤル気なし大臣ばかりの国会審議は政治空白を延ばすだけ
実際、今の国会はヒドすぎる。アホバカ大臣がそのまま閣僚席に居座り、愚にもつかない郵政法案審議の猿芝居を演じている。これでは選挙で生じた2ヶ月の政治空白をさらに2ヶ月延ばしたのと同じである。小泉が郵政法案を成立させるために人事を特別国会後に先送りした結果だ。
たとえば大野防衛庁長官だ。日米間でもめている米軍基地再編問題を官僚丸投げで放ったからしにして、米政府高官から「日本政府でモノを決めているのは誰なんだ」と激怒される始末。そのため、ラムズフェルド国防長官が今月後半に予定していた来日は見送りになってしまった。やる気のない閣僚の失態を「ラムズフェルドさんの都合じゃないですか」(小泉首相)とごまかす無責任政治には口アングリだ。
「閣僚が無気力な一方、党役員はゴマスリ改革≠ノ明け暮れている。武部幹事長は代表質問で道路特定財源の見直しにNHK改革、公営ギャンブル改革と矢継ぎ早に改革を提言したが、とても本気とは思えない。改革派ぶって『幹事長留任』と暗に訴えているとしかみえません。片山参院幹事長が、公務員改革で『国の出先機関は全部やめたらいい』と威勢のいいことを言っているのも同じでしょう」(政治評論家・本澤二郎氏)
郵政法案はきょう(11日)衆院を通過、参院に送られるが、ヤル気のない閣僚相手の国会は税金の無駄使いだ。


1年後に退陣する無責任な首領様≠ノ拍手喝采の愚劣与党
無能・無責任ぶりをさらしているのは、自民党296人のセンセイたちも同じだ。選挙戦では、国民サマを前に「改革を止めてはいけない」「改革の先頭に立ちます」と絶叫しながら、当選後はナンだ。郵政法案では施行日を半年延ばしただけの修正案に「賛成」の大合唱で、異論の一つも出てこない。
小泉の言う通り、国民は郵政民営化に賛成したとしても、「政府案がベスト」「法案の中身はお任せします」と言ったわけではない。いくらでも修正ポイントはあるのに、誰も「こうしたら」と有権者の代弁をしようとしないのは、民意無視も甚だしい。
自民党議員がこんな腑抜けばかりだから、小泉はますます調子ずき、ポスト小泉に「小泉改革の継承」という条件を付けている。
「郵政民営化にケリをつけたら、小泉首相は来年9月の退陣へ向け、後継者選びを本格化させる。『改革で競ってもらう』と言っているのは、忠誠心の高い者を選ぶという意味で、来月の内閣改造は後継者レ―スの予選になります。そんなやり方に新人議員から中堅、ベテランまで唯々諾々と従っているのが今の自民党なのです」(本澤二郎氏=前出)
小泉のやり方は、お隣の「首領様」とまったく同じ。内外の懸案事項を放り出し、次の政権にすべて押し付けて辞めてしまう無責任首相に拍手喝采の政権与党では、まともな政治になるはずがない。


小泉ペテン改革の先には戦前と同じ地獄が待っている
こんなデタラメ政治がまかり通るのでは後藤田の言う通り、「日本は地獄に落ちる」しかない。小泉首相が郵政にかまけているこの半年間だけでも、外交は相当おかしくなった。景気は米国、中国の好況で何とか持ちこたえているが、その裏では金持ちと貧者の二極化が急速に進み、すさんだ世の中になっている。1000兆円の借金を抱えた国・地方財政は破綻のカウントダウンが始まった状態。財政破綻を避けるため財務官僚は「増税も選挙で認められた」と庶民にツケを回す大増税計画をゴリ押しする構えだ。
外交はもう八方ふさがりだ。外務省が「戦後で最も良い関係」と胸を張ってきた日米関係もおかしくなっている。米国のご機嫌取りに、憲法改正で自衛隊を米軍に差し出せばいいと考えているとしか思えない。
与党議員は日本が置かれたこうした現実に目を向けず、小泉改革でどんな国造りを目指すのかも語ろうとせずに、ひたすら小泉バンザイを叫び続けている。この状況は戦争に突っ込んで、庶民を地獄の底に叩き落した戦前とよく似ている。
哲学者の鶴見俊輔氏は毎日新聞インタビュ―(7日付夕刊)で、「今の国会にはひとりの斉藤隆夫もいない」と嘆き、こう語っている。斉藤隆夫とは戦前、軍部に立ち向かい、国会を追放された政治家だ。
「あの大東亜戦争、どこでどう止めるか、ゼンゼン見当もつけずにやったんだ。ゼンゼン、ゼンゼン!あんなの負けること、3歳の童子でもわかりますよ。3歳でもわかることが、一高1番、東大1番のやつにわからなくなってたんだ。それが1905年以降の日本なんです。この体制はまだまだ続きますよ。100年か200年、そして日本は滅びる。私はそう思ってるんだ」
小泉改革バンザイの無定見な与党議員、エセ改革に振り回されている野党議員、後は野となれ山となれの無責任総理、そして小泉ガンバレのノ―テンキ国民。これだけそろえば、この国は100年を待たずに地獄行きだ。

日刊ゲンダイ 2005 10 12

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