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【注意未完】ピークオイル 油田の基礎知識、理解されない可採埋蔵量の増える理由、ピークオイル論者が誤解される理由
http://www.asyura2.com/0510/test10/msg/365.html
投稿者 Y 日時 2006 年 4 月 07 日 16:43:23: bQRq12j.dnw/Q
 

【重要なお知らせ】

今、日本はオイルショック、食糧難、エネルギーの危機を目前にしています。最悪のシナリオを回避
する為に5/26の「無料講演」に参加、その具体的方法を学び情報の普及をしませんか。

日時:平成18年5月26日(金) 13:00〜17:00
場所:日本学術会議講堂(東京都港区六本木7-22-34)

基調講演 「『脱石油戦略』を考える」
 
 東京大学名誉教授・科学技術戦略フォーラム代表 石井 吉徳

詳細はこちらで(http://www.eaj.or.jp/openevent/symposium060526.pdf

石井先生の過去の講演映像がこちらから見れます(http://education.ddo.jp/ishii/


以上


http://www.asyura2.com/bigdata/up1/source/2341.jpg


ピークオイルといっても「そもそも油田ってどんなもの?」が解らないと理解が進みませんよね。故
に油田の性状を私なりに改めてご説明いたします。


◆改めて油田の基礎知識

 先ず充分にハチミツを含んだ軽石を想像して下さい。次にそれをジップロックなどの袋に密閉し、
高い山に持って行きます。これをジップロック(以下、袋)を開封しないで中のハチミツを採りたい
と思います。方法は針で袋の外から穴を開けて採取する遣り方で、それらに必要な労力(運動に必要
なカロリー)はハチミツから得た栄養で行う事とします。それでは袋の外側から針で幾つかの穴を開
けます。するとご想像通り、中と外の圧力の差で軽石に含まれたハチミツが噴出してくるはずです。

もうお解かりでしょうが、これは油田の例えです。大雑把に軽石は「貯留岩」、ジップロックは「帽
岩」と言い、そしてハチミツは「原油」です。針で穴を開けた場所は「油井」(ゆせい)と言います。

それでは例え話の続きに戻ります。先ほどハチミツを含んだ軽石の入った袋に幾つかの穴を開けまし
た。袋の外に溢れるハチミツは、採り続けてかなり時間が経っているのに噴出を続けています。何し
ろ軽石は無数の小さな穴(ある程度繋がった穴、隙間。以下、空隙)にドロドロのハチミツを充分に
含んでいるので、簡単に出てくる事が出来ないからです。最初に袋の外に開けた幾つかの穴に加え、
効率よくハチミツを採るの為にはもっと多くの穴を開けた方が良いようです。さらに幾つかの穴を袋
に開けハチミツを採取します。

一定の幾つかの穴を開けた時点で、袋の外側に溢れるハチミツの採取だけに専念します。しばらく溢
れ続けるハチミツを採取していると段々ハチミツの出が悪くなりました。中と外の圧力の差が近づい
ているからです。これを頬って置くと軽石にハチミツを大量に残したままいずれ出なくなるでしょう。
その為の対処として今度は「針の様に小さい注射器」を使います。袋に空けた複数の穴から複数の注
射器を使って中のハチミツを採ります。しかしこれも一時の事です。袋に空けた一定の穴から採取で
きる量は段々と減ってゆくでしょう。最後には全く袋の外にハチミツは噴出しなくなり、注射器で取
る事も不可能になります。上の図をご覧下さい。これまで工程を実際の油田では「一次回収」とよび、
軽石に最初に含まれていたハチミツの20〜30%を回収する事ができます。

もしここまでの作業を一定の時間ごとに「採取されたハチミツの量」を記録し、横軸を時間、縦軸を
採取されたハチミツの量を現したグラフにすると釣鐘型の線形になるでしょう。この釣鐘型の線形を
「ハバートカーブ」とも言います。そして、この線形に現れる最もハチミツの量がとれたピークを、
実際の油田では「ピークオイル」、「ハバートピーク」と呼びます。

さらに例え話で二次回収、三次回収を説明します。二次回収とは、一次回収のピークを過ぎて低下し
た袋内の圧力を高める為に水やガスを圧入し、ハチミツの採取量を維持、向上する為に行う方法です。
回収率は「一次回収」に加えて10%程度増え、合計30〜40%の回収率となります。次に近年言
われる「三次回収」(EOR Enhanced Oil Recovery 原油増進回収法 )という技術は、軽石内の空
隙にこびり付いたハチミツの流れを良くする為に、高温の蒸気や界面活性剤の注入などの方法で更に
増産する技術です。これにより回収率を更に20%程度高める事が出来、一次回収を含め合計で50
%〜60%の回収が可能であると言われています。

これらの工程で重要な事は「実際に得られるハチミツの量」です。幾らハチミツの回収率を高め採取
できる総量が増えても、ハチミツを採るのに労力が掛かりすぎてしまっては意味がありません。実際
の油田も原油を採取する為に必要な「採掘、掘削、給油、輸送、精製」の殆どに石油が必要です。石
油以外に必要なエネルギーも、例えば電力は火力発電で一定の石油で得られる電力との関係から換算
できます。これを表す指標を「エネルギー利益率」、「 EPR(Energy Profit ratio)」と言って
下記の式で算出します。


EPR = 採取されたハチミツ ÷ 採取するのに必要なハチミツ換算の労力

  つまりEPRとは、1のハチミツで採取できる「実際に得られるハチミツの量」です。


EPR=1とは、得たハチミツ「1」に対し、採取に掛かったハチミツ換算の労力が「1」掛かって
しまった事を意味します。当然、これは全くの無駄です。1を割って得たエネルギーを「エネルギー
・シンク (energy sink)」と言います。その意味合の「弱まるエネルギー」より「マイナスのエネル
ギー」と理解した方が良さそうです。


では実際の油田のEPRはどうか? 


世界中の油田を平均したEPRは、1950年までは約100、1970年代は約30、2005年
は約10と言われています(※1)。ハチミツの例から想像すると今後も既存油田のEPRの低下が
避けがたい事、見かけの生産量より実入りの生産量が減少してゆく事が理解できるのではないでしょ
うか。




◆理解されない可採埋蔵量の増える理由とピークオイル論者が勘違いされる理由


 何時までたっても減らない可採埋蔵量の理由の3つあります。1つ目は技術進歩により、既存油田
の採取できる可能性のある量が増えているからです。大雑把に言うと、当初は既存油田の一次回収の
分だけだったのが、年を経て二次回収、三次回収の技術開発があり、採取できる可能性の向上によっ
て増えた量です。2つ目は新たに発見された採取可能な新規油田の追加よるものです。3つ目は原油
価格の上昇によって採算が合ってくる小規模油田や採取困難な海底油田などの追加によるものです。
非通常石油のタールサンドや深海油田などは可採埋蔵量には含まれません(近年のOGJによるデー
タには含むようです)。

そもそも「可採埋蔵量」とは、地下の油層やガス層に存在する原油、天然ガスのうち、「その時」の
技術的、経済的に生産可能な量のことです。つまり、原油価格の変動や技術進歩によって変るものな
のです。

言われてみると非常に簡単な事ですが、世の中で殆ど理解されていません。何十年も前から「石油が
あと何十年でなくなる」と言っていた。でもその時になっても実際に無くならない。どうせ又増える
と誤解されています。

年々増える可採埋蔵量の内訳は、新規油田の発見はピークの1964年から減る一方、80年代に入って
から現在までの約2/3は既存油田の増量といわれております(※2)。つまり既存油田の二次回収
と三次回収の導入で得られると見込まれている増量が殆どなのです。

 当初、ピークオイル論者は一次回収を通常石油としていました(※3)。通常石油とは一次回収の
半分までを1バレル25ドルで採取できる範囲と定義(※3)されており、一次回収の半分がハバー
トピークになります。一次回収のピークを過ぎると油田の圧力が弱まりEPR(エネルギー利益率)
が低下します。前述のハチミツの例の様に、様々な方法が必要となると同時に入力エネルギーがドン
ドン必要になるからです。

IEAの発表したグラフの通り、世界の油田は既に一次回収のピークを過ぎています。当然、一時回
収のピークを越えると、たとえ二次三次の増量で見かけ上生産量が増えても、採取に必要なエネルギ
ー(採掘、掘削、給油、輸送、精製。その殆どに石油が必要)が増えるので、見かけの生産量から採
油に掛かった石油の量だけ減る事になります。(私見では新規油田と非通常石油タールサンドなどの
分、見かけ上増えても実入りは減少すると考えます)

ピークオイル論者のキャンベルなどが「ピークの時期を外している、故に当てにならない」と勘違い
されるのは、通常石油に入れていなかった(※4)インフィル掘削と技術向上による二次回収が世界
的に行われているからだと思われます。インフィル掘削とは、生産量の向上と維持の為に必要以上に
油井と油井の間に「新たな油井」を設ける事を言います。当然、ある油田の規模に対して一定量の油
井であれば自然な圧力低下でピークが現れるのでしょう。インフィル掘削と二次回収によって、本来
ならば自然なピーク後の減少期の原油分を前倒しに採取されると考えられます。当然一次回収と二次
回収で得られる総量は変わらないので一次回収で見られる本来のピーク時の採取量が減り、減少率も
高くなるものと思われます。一説にはムリな増産は(油田の採取ムラを招き?)通常の一般的回収で
得られる総量よりも回収できる量が減ると言います。

もう一度IEAの公表するグラフを思い出してください。

http://asyura2.com/0601/war78/msg/461.html

色分の違いだけを見ても、既に異質の時代に突入した事が解ります。

これでハッキリと「既に現在、安い石油を失った事実」が理解できるのではないでしょうか。世界の
既存油田の殆どが一次回収のピークを過ぎている事は周知の事実です。これからの石油は油田のその
性状から、どんどんと圧力が低下し、その対処として海水、ガスの圧入、こびり付いた原油の流動性
を高める為に高温の蒸気や界面活性剤の注入などが必要になります。油田の最初はその内圧が高く自
噴した状態と、そうでない状態の違いで、採取するのに必要なエネルギーが多く必要になる事は想像
に難くないはずです。


故に今後、中長期的にみて原油は際限なく価格が上昇する事でしょう。



※ピークオイル論者は通常石油の定義を「有る一定の期間1バレル25ドルで採取できる量」とした
様に、当初よりその経済性とEPRの概念を前提に「エネルギーの質」を重視したピークオイルの時
期とその危機を繰り返し訴えてきました。この点をピークオイル否定論者や殆どの石油関係者、経済、
技術万能を妄信するエコノミスト達は理解しておらず、単にピークオイル論者を「狼少年」と言って
います。

果たしてどちらが正しいでしょうか?




◆参考、引用

二次回収と三次回収
http://wwwjogmec.go.jp/jnews/vol_02/vol_02_01_02.htm
http://www.jogmecgo.jp/jnoc/retrieve/414.html

◆注釈

※1 「ピークオイルと人類の運命」ロベール・ベリオー著 2−41(2005年はEPR10)
     出所が“The Party’s Over”, Richard Heinbergとあります
   (PDFからどうぞ)http://www.peakoilandhumanity.com/JA_table_of_contents.htm


※2

※3 日本における農業とエネルギー「21世紀の食料事情を考える」
   c 2001, Antony F.F. Boys (アントニー F.F. ボーイズ)
   http://www007.upp.so-net.ne.jp/tikyuu/pdf_files/tombo.pdf
   p10 1.41より

※4


実は上記の内容に対し、石井教授にご教示(内心はお墨付き)頂こうといただこうと図々しくもメール
しました。ご丁寧に返事を下さったのですが残念ながらそれには答えて頂けませんでした。石井先生は
国際的活動と日本の中核を指導するお忙しいお立場。その後も私のしつこい再度のメールにも些か簡単
ではあるものの、またしても返事を頂きました。真に恐縮です。
http://asyura2.com/0510/nature01/msg/378.html

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