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Re: てすと
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投稿者 木田貴常 日時 2006 年 4 月 09 日 12:03:32: RlhpPT16qKgB2
 

(回答先: てすと 投稿者 木田貴常 日時 2006 年 4 月 09 日 11:57:20)


2006年04月08日

怪メール事件(一)

3月初旬から20日ごろにかけて、「警察公安情報」と題した一枚の簡単なメールがファクスで「つくる会」のあちこちに送られた。私の家には8日に届いた。扶桑社にも送られたと聴いている。多分、産経新聞社にも送られたろう。種子島会長の処には来ていないと仰言っていた。


 八木秀次氏が会長を解任された失権の理事会、種子島氏が代りに会長になった理事会は2月27日である。そして3月28日は八木氏が復権を果たし得るか否かの、彼にとって大切な理事会であった。これから述べるすべての出来事はこの日付の前後に起こっている。

 拙宅に届いた最初の怪メールは次の通りである。



警察公安情報藤岡教授の日共遍歴

日共東京都委員会所属不明
S39 4月16日開催の道学連在札幌編集者会議出席、
    道学新支部再建準備会出席
S41 北海道大学大学院教育学部所属
S56 東大教育学部助教授
H10 東大大学院教育学部研究科教授
H13 日共離党


 そしてこの一枚には06年3月8日(水)10:05という日付と共に、「発信04481」という信号とP.01の文字がある。


 私の問い合わせに対し藤岡氏は、平成3年か4年にアメリカに旅行した際に、日共の規則で離党し、帰国後も離党のままにする旨口頭で東大の主任教授に伝えた、と電話で回答した。東大教育学部が共産党と人事面で一体となっていた恐るべき実体を今にして知ることが出来た情報で、これはこれで驚異とすべき事柄ではあるが、当面の問題ではない。


 次の理事会の近づく3月25日に種子島会長と福地氏が党籍離党の時期について本人に面談して事情聴取をした。上記とほゞ同じ答えであったが、離党者に対して伝え聞く厳しい査問や迫害はなかったのかという福地氏の質問に対し、藤岡氏はソ連が消滅した90年代より後には日共も方針を替えて、鉄の規律ではもはやなくなったと答えたそうだ。


 入党や離党が「口頭」でできるものなのか、入離党の規律は90年代には査問もなく、そんなにあっけらかんとしたものになってしまったのか、いまだに私にはよく分らないし、謎である。平成13年離党がもし事実なら、私の「つくる会」会長時代に藤岡氏は日共党員であったということになる。これは私には小さくない衝撃だった。3月初旬から私だけでなく、少からぬ理事諸氏がこの問題に悩んだ。藤岡氏を「つくる会」副会長にもう戻さないという種子島会長の決定に、この怪メールがある心理的役割を果したことは否めない。


 共産党との離党のいきさつは藤岡氏が今後正直に文章で告白して、日本の思想界の承認を得なければいけない論点である。他人の心をつかめずに他人の自由を操ろうとして、それが謀略めいて見えて、信用を失うことを彼は10年間、そして今も繰り返している。自分の権能の及ぶ範囲と及ばぬ範囲との区別が彼はつかない。このため小さな策を弄して、他人を言葉で操って動かそうとし、現実が大きく変わるとたちまち昨日言ったことを替えて、結果的に彼を支持しようとしてきた人の梯子を外す。裏切りである。言うことがクルクル変わる。昨日顔を真赤にして怒りを表明していた相手に、今日はお世辞を言って接近する。今日たのみごとがあると下手に出て礼をつくすことばで接触するかと思うと、用が終ると、同じ人に数日後に会っても鼻もひっかけない。


 彼と付き合えばみんな分っているこういう彼の性向挙動は、多分共産党歴の長い生活と不可分で、党生活が人間性、普通の良識ある社会性を破壊してしまったものと思われる。彼は平成に入ってもなぜかビクビクして生きてきたように思える。


 しかしそれは彼の教科書問題における業績とは別である。産経新聞社は彼の党歴は承知の上で「正論大賞」を授与したはずである。「つくる会」の会長もまた同様に、過去の経歴を当面の問題にはしない、と決定して、理事会に臨んだ。それはそれで良いと思う。


 藤岡氏へのこの信用の問題は「つくる会」とは別個で、藤岡氏自身がこれから書くべき告白文章と日々のビヘイビアで人々の納得のいくように解消してみせなければいけない。従って、これとは切り離して、3月の「つくる会」を揺さぶって、28日の理事会とその後に大きな影響を与えた怪メールの存在は、あくまで藤岡氏の党歴とは別個の問題として取り組まなければならないことは言うまでもない。


 怪メールはこのあとも続々と送られたからである。


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