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武器長者、セメント長者(マニフェスト紙)〜スグレーナ記者が見たカブール
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投稿者 kamenoko 日時 2005 年 10 月 24 日 05:12:18: pabqsWuV.mDlg
 

武器長者、セメント長者(マニフェスト紙)〜スグレーナ記者が見たカブール

ジュリアーナ・ズグレーナ(Giuliana Sgrena) カブール特派員

:イラクでファルージャ難民取材中に誘拐された女性ジャーナリスト

3年ぶりのカブール帰還は、ショックが待っていた。 瓦礫の山、新しいガラスの
ビル群。 巨大なコンクリートブロックと鉄条網で護られた要塞の如きエリア並ぶ
戦略的目標物(軍・公使館・国連等)。中国製品に占領された市場にごみの山。
拡張された道路の先には、水不足で苦しむ町がある。 不透明な林立。 対比が
もたらす今にも爆発しそうな緊張感は、今のところ灰の下に隠されているようだ。

電力不足にもかかわらず、携帯電話は飛ぶように売れている。 夥しい数の貧者は
益々貧しく、一握りの富める者は益々豊かに。 市の中心地に密集していた粗末な
小屋は取り壊され、邸宅や商業ビルに場所を譲り、ありふれた洋服が飾られた
ショーウィンドーが道行く人の目を惹いている。  続々増える外国人専用の
高級品を扱うブティック、レストラン、ビジネスセンターが入居するビルは、
もっと節度のあるデザインだ。
外国人の存在は、市場に禁断の麻薬を持ち込んだ。 アフガニスタン公務員管理職の
平均給与が月50ドル。高級レストランの夕食も50ドル。 2部屋のアパートの家賃が
300ドルから。 カブールの外国人は裕福な西洋人だけではない。国の高失業率にも
関わらず、労働者の多くは周辺国から呼ばれた人々だ。 建設現場にパキスタン人、
ホテルの従業員はインド人にネパール人というように。

 乱立する建物

ルールが存在せず、よって規制の縛りがない建築業界の野放しの発展には、ジャック・
ダラク元カブール市長も参入した。 首都の中心地のビル建設に飽き足らず、
シャルブール地区の元軍事施設に住み着いていた難民を二束三文の立ち退き金で追い
出して、戦争でひと儲けした人々に超高級住宅を建設中。 その多くは政権関係者か、
これから議席を求める者たちで、”ビジネスマン”と呼ばれる麻薬長者に転身した。
彼らが新生アフガニスタンのパトロンだ。 実際、闇市場を含めると国内総生産の
50%を占めるオピウムの交易が、政治を含む新しいアフガニスタンの原動力となる
資金なのである。

 知ってる? ケシって

ケシ栽培との戦いは、実現不可能な挑戦に思える。 数ヶ月前に施行された対麻薬相
の法律をもってしてもだ。 今年の世界レベルでのケシの収穫は67%から63%に減少
したものの、アフガニスタンの収穫は好天の助けを借りて世界の87%に到達した。
英国を筆頭とする資金提供国が進める撲滅政策は、自国の問題解決が優先で、
目に見える結果を急ぐあまりに、有効な対策と代替作物を導入するための基盤がなく
挫折しかかっている。 それだけではない。 ケシ栽培は農民の貧困対策だけでは
ない複雑な問題をはらんでいる。 土地の所有者は彼らではなく、戦争長者が栽培
作物によって分割し、貸し付けているものだ。 ケシ以上に利益を生む作物は
あるだろうか? そんなわけで、国連はケシとの戦いは長丁場になる見通しを立て
ている。 とにかくこの国の広大な土地はすべてが国有だ。よしんば一部の地域で
撲滅に成功しても、他の土地での栽培が増え、国境を越えてイスラマバード政府の
コントロールが効かないパキスタンの部族地帯に移るだけだろう。 カブールの
法律は、西欧諸国の要請に応えたものに過ぎない。

ここ最近は、特に難民の帰還に伴い、アフガニスタンでの麻薬消費も増えている。
伝統的なケシ煙草に留まらず、拡大するヘロイン注射に新たな惨事、Aidsの
蔓延が懸念される。 麻薬の他に酒類の消費も拡大しており、交通事故、特に
金曜の夜のそれが増え続けている。

カブール西部を一言であらわすなら廃墟の町である。 元アマヌラー宮殿に続く
ダムール・アマン通り沿いには、92年から96年にかけての血なまぐさい兄弟争い、
ムジャヒディンの派閥争いで主を失った家々が亡霊のように佇む。 丘の上に
立つ宮殿は廃墟となっても荘厳さを保ち、ところどころ崩れ落ちたファサードも、
その美しさを損なってはいない。 篤志家から基金を集めたアフガン系ドイツ人
によって宮殿の修復が始まった。 丘の麓の美術館はすでに修復された。

03年から無残で侘しい姿を晒したままの廃墟は、店舗の入居する新しいビルや、
”ELF”の看板だけが見えるナゾの複合ビルに変わりつつある。 6つのビル
から成る巨大な複合ビル群の、修復中のメインビルはかつてソ連大使館が入居し、
その後タリバンの砲火から逃げてきた数百人のショーマリ難民たちに占領された。
ロシア人が大挙してカブールに戻ってきた。 ソ連による占領時代は忘却の彼方
なのか、共産主義者は議会に復活したが、新しいロシア人は野放し資本主義の
エキスパートであり、アメリカの保護を受けた戦争長者のアフガン人の蜃気楼だ。 
難民たちは旧ソ連の建物を後にしたが、ほど近いかつてはフランス文化センター
だった建物には、支援の届かない難民たちが暮らしている。 05年にイラン・
パキスタンから帰還した難民は38万人。 難民キャンプを閉鎖しつつある両国は、
アフガン難民を追い出しにかかっている。 祖国の状況がどうであっても、彼らの
帰還は自発的でなければならない。しかし多くの難民が、どこに行けばよいのか
わからないまま帰還している。

ダルール・アマン通りのアマヌラー王の功績を讃えるアフガニスタン最大の
高校が再建されたが、道の反対側の巨大な建物に比べれば陰が薄い。 有名な
イスラマバードのイスラム大学の代校であるハウザ・アルメヤ・カーティム・
アルナベーヤンは、シーア派・スンニ派の国際共学イスラム学校で、今は建築中の
大きな宿舎が外からうかがえる。 膨大な費用をかけたプロジェクトは、イランの
資金援助を受けたとされるイスラム改革運動の指導者、パシュトゥン-シーア派の
ホセフ・ムーッシニ族長主導で始まった。 まともな治療が受けられる唯一の
診療所がEmergencyのそれのみで、多くの子供が教室のないテントの学校に通って
いるこの町に。 病院の代わりにモスクが建てられると嘆く人がいた。 実際
町の2つの公園、バーリシャンとザルネガーに新しいモスクを建設中。 
タリバンの置き土産。彼らが始めたプロジェクトはやり遂げなければならない。
モスク壊す事は誰にもできない。

 外国人専用娼館

邸宅、ホテル、ゲストハウスやレストランが雨後の筍のように出現したワジル・
アクバル・カーンの住宅地には、在外公館も点在する。 ゲストハウスや、
とりわけ中国レストランが明示された目的を提供するとは限らない。 およそ
兵士やビジネスマンの集まるところ、売春稼業の繁栄は避けて通れない。
カブールのムジャヒディンとタリバン新しい収入源として栄えつつある。
一般的に、大金持ちと経営者以外のアフガン人の立ち入りは禁止されている。
性のタブーはまだ公的に生きている。 私の情報源によると、娼婦は中国人と
フィリピン人、そしてウズベクとタジキスタンからもやってくる。50から100ドル。
ブルカの未亡人の面倒をみる義務のあるアフガンの有産階級の少し下の層には、
まったく受け入れがたいことである。 減ってはいるものの、まだブルカを
つけている女性の多くは’便宜上’の理由で、選挙中で起きたように家族の
監視から逃れるため、道やモスクの前で物乞いをしたりチューインガムを売ら
なければならない窮状を隠すため、そして同じ理由で、その日暮らしの生活費を
稼ぐために売春婦に身を転じる。 地元民相手に小額で性を売る。 外国人相手
ならブルカは要らない。 ブルカは身元を隠すため。

05年9月24日 伊マニフェスト紙に掲載された記事

転載URL BellaCiao
http://bellaciao.org/it/article.php3?id_article=10216

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