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米国の法廷警備に噛みつく フセイン・イラク前大統領の第2回公判 [アルジャジーラ]
http://www.asyura2.com/0510/war76/msg/507.html
投稿者 white 日時 2005 年 11 月 29 日 18:27:45: QYBiAyr6jr5Ac
 

(回答先: フセイン元大統領の激高シーンは放映禁止 裁判は来月5日まで再び休廷 [アルジャジーラ] 投稿者 white 日時 2005 年 11 月 29 日 18:26:47)

□米国の法廷警備に噛みつく フセイン・イラク前大統領の第2回公判 [アルジャジーラ]

 http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1512936/detail

米国の法廷警備に噛みつく フセイン・イラク前大統領の第2回公判

【アルジャジーラ特約28日】 サダム・フセイン前イラク大統領を反人道行為の罪で裁く特別法廷の第2回公判が28日、開かれたが、フセイン被告は裁判所内での処遇に関して、裁判長に激しく抗議して裁判の主導権を奪おうとした。公判は2時間半かけて終わり、10月19日の初公判以降に殺害された弁護人の後任を探すために被告側に時間を与えることになった。次回公判は同大統領は12月5日。

 68歳の前大統領は入廷すると、コーランの一節を一人で唱え始めたが、それは天国を希求する信徒たちに、神だけがジハド(イスラム聖戦)に誰が加わったかを知っていることを思い出させる章節であった。

 他の7人の被告のうち2人が発言し、拘置所での待遇や裁判所が任命した弁護人に対する不満を述べ立てた。

 こうした発言を認めた判事団の寛大さには一部の政治家から厳しい批判が出たが、その言い分は、本来ならば有罪判決を受けて処刑されているはずの被告を一生懸命になだめようとしているということだった。

 ジャファリ首相の率いる党所属のアリ・アル=アディーブ立法議員は「裁判長は更迭して、もっと厳しく勇気のある人物に替えるべきだ」と語った。

 フセイン前大統領ら被告団は、1982年にドゥジャイル町で大統領暗殺事件が起きた後、140人以上のシーア派信徒を殺害した罪に問われている。有罪ならば絞首刑となる。

 法廷は、ラムゼイ・クラーク元米司法長官とカタール、ヨルダンの著名弁護士が被告側弁護団に顧問として加わることを認めたたが、これは、外国の人権団体に対して、裁判が国際的な公正の基準に適合していることを確証させる動きであった。

 また。リズガル・モハメッド・アミン裁判長は、被告側に対する配慮として、被告たちから入廷前に手錠や足かせをはずすように命じた。

 フセイン被告はこの日、最後に入廷した。他の被告たちがおびえたり消耗したりしているように見える中、同被告は威張り返って着席し、コーランの一冊を手にしながら「あなたに平安あれ」というイスラム教徒のあいさつを皆に送った。

 同被告はコーランの一節をとなえたかと思うと、エレベーターが動かなかったため、「外国人の警備要員」に付き添われ、足かせを付けたまま、階段を4つも上らなければならなかったと文句を言い出した。

 アミン裁判長は、警備担当者に、二度とやらないよう言っておくと述べた。

 フセイン被告は「君は裁判長ではないか」と切り返し、続けて「命令すべきであって、ただ言っておくのではダメだ。この国は君の国じゃないか」「君はイラク人だが、あの連中は外国人で占領者だ。侵略者だぞ」と畳みかけた。

 同被告はさらに、自分のノートとペンが取り上げられたと文句を言った。

 「ペンを取り上げられて、被告はどうやって自分を弁明できるのか。サダム・フセイン様のペンと紙が取り上げられたのだぞ。白紙じゃない。階下に残された書類には、自分の意見も書いたメモも一緒だぞ」

 裁判長は廷吏に、ペンと紙を与えるよう指示した。

 35人の検察側証人は一人も証言せず、その代わりに、検察側は二つのビデオテープを証拠として提出した。一つは、暗殺未遂事件の後、フセイン被告が軍服姿で村民3人を尋問している光景で、もう一つは、ワダハ・イスラエル・アル=シェイク元情報部員が10月、がんで死去する直前にビデオ録音した声明だった。

 アミン裁判長は、無声テープが映写されている間に、その声明文を朗読した。

 アル=シェイク氏は「何で、あれほど多くの人間が逮捕されたのかわからない」と述べ、当時の情報の長だったイブラヒムだけが「命令を出せる唯一の人物だった」と付け加えた。

暗殺未遂事件の一日後、家族毎、アブクライブの監獄に引っ立てられたと語った。

 公判の最後に、フセイン被告の異母兄弟であるバラザン・イブラヒム被告(注:フセイン被告の異母弟で、元大統領府情報機関「ムハラバト」の長)が、がんと診断されているのに、適切な医療を受けていないと不満を述べ、「間接的な殺人」になっていると述べた。

 また、アワド・アル=バンダル被告(注:元バース党幹部)は、自分とフセイン被告が10月の公判で脅迫を受けたと陳述した。裁判長は、言い分を書面で提出するようにと述べた。

 アミン裁判長は閉廷を宣告し、次回公判は12月5日と述べた。フセイン被告のハリル・アル=ドゥライリ弁護人は最低、月に一回の弁論がしたいと文句を言った。アミン裁判長は10分間の中断をして4人の裁判官と相談し、12月5日の開廷を確認した。

 クラーク氏らは、イラクが外国の軍事占領下にあることを理由として、公正な裁判はイラクでは不可能であると主張した。28日、同氏はCNNテレビで、裁判での公正を確保すうのは「この国の激情は狂熱のレベルにあるため、極端に困難である」として、「死の脅迫があるのに、どうして証人に出廷するよう求められるだろう。被告側に防護措置がないならば、裁判がどうやって進行するのか、わからない」と述べた。

 ジョンソン大統領時代の司法長官だったクラーぅ氏は、2003年のイラク侵攻直前にフセイン大統領(当時)と面会した、強固な反戦主義者であり、オランダのハーグで戦争犯罪の裁判で係争中のミロセビッチ元ユーゴスラビア大統領とも数回にわたり相談に与ったことがある。

 カタールの司法相を務めたことがあるナジブ・アル=ニアイミ弁護士も弁護団に加わったが、イラク法廷の合法性と、自分の弁護対象を裁く権利について反論した。裁判長は、同弁護士が申し立てについて回答を約した。

 アル=ヌアイミ弁護人は「この法廷が任せられた責務を遂行する委任権があるかどうかについて問題にしたい。国内法、国際法に基づいて、法廷がこの委任の合法性という問題を解決するまで、弁護団は証人の証言を聴かず、いかなる事物も視認しないという権利を留保する。裁判官にしかるべき敬意を持ちつつも、弁護団はこの法廷の合法性について意義を唱える」と述べた。

 統一イラク連合のメンバーであうアッバス・アル=バヤティ氏は、アルジャジーラに対して、同弁護人の言明について、「裁判に疑問を投げること自体、法的に支持されない。なぜなら、この法廷は適切に構成され、完全な合法性を与えられている」と語った。訴訟の進行ぶりについての質問には、同氏は「逆の立場から、イラクの世論はこの法廷にたいして批判的で、フセインとその一味に対してあまりにやさしすぎ、裁判官と被告側の間のやりとりでは、常軌を逸していると言っている」と答えた。

 米国人の警備要員の扱いが乱暴だというフセイン被告の抗議については「米軍もイラク軍も被告団に非道な扱いをあえてするはずはない。いかなる非道な扱いも世論やメディアに対して逆効果だし、そのような事件をすぐ利用しようとするだろう」と語った。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)


2005年11月29日17時09分

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