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「ディナール」金貨って面白いかも ・・・もう一つの(オルタナティブな)「新世界秩序」メモ
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投稿者 宵村和臣 日時 2005 年 9 月 09 日 19:21:46: 1cqv3312Zu5sk

「マネー、マネー、お金が世界を回している」と歌ったのは映画「キャバレー」(1972)のライザ・ミネリ。まだ尻の青いガキだったがその色っぽい姐さんに惚れ込んで何度も映画館へ通ったものだ。

さて今、世界を回しているお金といえば米ドルだが、これは何の兌換価値もない紙っ切れ。ただ「信用」だけで基準通貨として流通している。だからその「信用」がぐらつけば価値が下がるのは当然だね。アフガニスタン、イラクで人殺しを続けるアメリカ合衆国への国際的な信用は低下する一方だ。これから米ドルが暴落する予感がする。


数日前の「田中宇の国際ニュース解説」の記事も「ドルの自滅」だった。それを読むといよいよ雲行きが怪しいようだ。財政赤字と経常赤字という「双子の赤字」が膨らむ一方で、戦費支出が重くのしかかる。おまけにアメリカ的ライフスタイルには自制心というのがないから、個人まで貯蓄を取り崩し、ローンで消費に走っている。年金会計も赤字でこのままでは三つ子の赤字でアメリカ発の「経済ハルマゲドン」が始まることも心配されている。

というのが世界の客観状況なんだが、小泉ポチ首相率いるこの日本は「アナタとならばどこまでも」と尻尾を振って追従していて、本当に大丈夫なのか???

アメリカさんはもう開き直っている。

■世界がドル安を必要とする理由(モルガン・スタンレー・ジャパン)

>否定的な姿勢を貫いてドル急落の不意打ちを受けるか、
>市場に先行してダウンサイドを管理するかである。
>ドルに再び注目が集まり緩やかなドル安が進むなか、
>絶望よりも希望をもつ理由は大いにあると言えるだろう。
>不安定な世界経済はこれまで以上にドル安を必要としている。

盗人猛々しいとはこのことだ。
開き直って、恐喝しているんだ。

強いドルと虚勢を張ってドル高に誘導し、日本へ米国債を売りつけて金を吸い上げたその累積額は40兆円!
これが10〜20%ドル安に振れるだけで、日本の富が4〜8兆円消えてしまう。
アメリカの金融資本はこの数年のドル高を利用して、すでに日本の株、土地、企業を十分に手に入れているからこのドル安を利用して換金すれば、濡れ手に粟の大儲け。
こりゃ合法的な詐欺だよな。
非合法とは言えない犯罪行為といった方が正しいか……。

これが基準通貨を持っている強みって言うことだろう。
賭場の胴元は、けっして損をしないようにできている。
いざとなれば「戦争」をおっぱじめて、相場を操作する権利は彼らだけが持っているのだからこれは著しく公正さを欠いている。

「力」で対抗できないアメリカ以外の世界はそれを追認するしかないのか……。
そもそも通貨というのが「怪しい」と最近感じている。

本来は通貨は交易という「目的」をスムーズに行なうための「手段」であったはずなのだが、現代の経済では通貨は「手段」ではなく「目的」になってしまい、通貨こそが経済の主役になっているのだがこれは本末転倒じゃないのだろうか?

■イラク情勢について(4)……共産主義者同盟(火花)

>マホメット(ムハンマド)が構想したのは、不労所得を出来る限り排除することによる現実の経済的不平等の現実における人間の平等化である。
>その発展として必然的に自然発生していた利子を禁止する。これは人為的社会変革であり、困難な(非自然な)社会変革である以上政治・軍事権力による独裁だけでは不十分であり、宗教形態をも必要とした。

>利潤を目的とすれば、コスト+利潤=交換価値(商品の価値)という資本主義の技法が成立する。
>ところが利子・不労所得とみなされる利潤を否定したイスラム社会においては物品の交換はその必要性に基づいて決定される。
>必要性の度合いを一律に決めるなどということは出来ないので、売り手と買い手との間にその都度交渉が行われる。同じ物品が異なる値段で売買されるのである。


このサイトは「共産主義者同盟(火花)」というバリバリの新左翼運動家のサイトなんだが、新左翼は昔からパレスティナとの連帯を主張していたから、アラブやイスラムに関しての理解については、テレビに登場するタレント評論家よりもはるかにましだ。

この「利子の禁止」と「利子の禁止による商習慣の相違」の部分はとても新鮮で、なにか可能性を感じさせるのだ。これは現在世界経済を支配している西欧のロジックと真っ向から対立するのだが、有限の系のの中での自律的、持続的な経済システムということを考える時に大きなヒントを秘めていると思う。

イスラム世界ではこのシステムが有効に機能して、大きな共同体を形成していたいう歴史的な実績もあるのだから、これは空理空論ではない。オルタナティブな「新世界秩序」を考えるための一つの選択肢ではないだろうか。

これを考えた国家元首がいる。
マレーシアのマハティール首相だ。

■イスラーム金貨「ディナール」

国際経済システム改革の挑戦

アメリカ主導の国際秩序に対する、もう一つのイスラームの挑戦が静かに進行している。それは決してテロといった暴力的な手段ではなく、イスラームの普遍的な理念と構想力によって国際経済システムを変革していこうという平和的な試みである。その第一弾が、貿易取引において金貨を使用しようという構想である。金貨の名称は「ディナール」。すでに、イランがマレーシアとの貿易決済でディナールを使用することを提案したとも報じられている。ディナール普及のための事務局をマレーシアに設置する準備も進行している。

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