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国家の論理と資本の論理<軍産複合体のサバイバルゲーム>
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投稿者 下山事件 日時 2006 年 4 月 26 日 18:15:33: XlGOPZqQMF/ZQ

このままではドルはあと2年と持たないだろう。軍産複合体としては其の前に何とかしたいところだ。一つはユーロの力を削ぐ為にEUを不安定化させること。一つはドルの延命に日本を利用する事。今一つはドル暴落に耐え得る軍事体制を構築する事。

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軍事は国家の生命線だ。軍産複合体の論理は国家の論理でもある(決して国民の論理ではないが)。2年以内に世界帝国を作り出せないとすれば(出来る筈もないが)、それに匹敵する権力機構が必要になる。其れは国連以外にない。アメリカの唱える国連改革とはそういう事だ。

「テロや悪の枢軸との闘いに勝利するには世界中の協力体制が必要だ」としてアメリカ主導の国連を作り上げなければいけない。しかし、安保理には拒否権を持つ国がアメリカ以外に4カ国もある。どうやってこの連中を手懐けるか。ロシアと中国は簡単だ。いずれも強権国家であり、国家の論理において軍産複合体と親和性がある。

問題はイギリスとフランスだ。イギリスは資本の論理が支配する国際金融資本の拠点、つまり軍産複合体の敵だ。イギリスを封じ込めるにはフランスを味方に引き入れる必要がある。フランスを味方にしてついでにEUを不安定化させれば一石二鳥という事だ。フランス国内にくすぶる反EUの動きを密かに支援することは軍産複合体の利益となる。

最後に世界を震撼させる事件を用意する。そして其れを理由に核兵器を使う。核の実戦使用を現実のものにするのだ。其れを機に国連は、アメリカ主導の軍事支配機構へと変質する。

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いわゆるグローバリズムはもちろん資本の論理であり、従って、反グローバリズムは国家の論理ということになる。国家を凌駕するほどに巨大化した資本は、国家を乗り越え国家を弱体化させつつある。20世紀のアメリカ史は国家の論理と資本の論理との葛藤だったと言えるが、今や、国家の上にたつ国際金融資本が成立している。

しかし、所詮国家に寄生するしかない金融資本が如何に国家を凌駕しようとも限界がある。彼等の更なる発展には世界国家の建設を必要とする。国家の上にたつ国家の建設だ。地球的課題を担う人類存続の為の世界国家建設だ。そこでは基本的に大戦争はご法度であり、軍産複合体はお荷物となる。

ドル暴落による軍産複合体の安楽死こそ望ましいシナリオなのだ。だが、この世は侭ならぬもので、自ら育て上げた軍産複合体が育ての親に反旗を翻し、あらゆる手を使って反撃を開始した。金融資本が犯してきた過去・現在の犯罪行為を暴露するのも其の一環だ。此処に、陰謀論花盛りの原因がある。

もちろん軍産複合体は柔な連中ではない。出版事業だけで満足するはずもなく、お得意の戦争なしにはすまない。そして戦争には謀略が付きものだ。ところが謀略とくれば国際金融資本の右に出る者はいない。今という時代が謀略の渦の中に在る所以だ。

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時代をリードするのはやはり資本の論理だ。国家も宗教も資本の論理には抗い得ない。しかし滅び行く者の抵抗が侮り得ないのも事実だ。なかでも、自ら育て上げた者の抵抗は致命傷となる恐れもある。来たるべきドル暴落が何をもたらすのか、戦慄の時が迫りつつある。

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