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□中国政府、国内から外国通信社締め出しへ＝新華社通信による報道独占狙う [ライブドア・ニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2436894/detail
中国政府、国内から外国通信社締め出しへ＝新華社通信による報道独占狙う
新華社、外国通信社の中国国内での情報配信を管理へ
【ライブドア・ニュース 09月12日】− AP通信によると、中国国務院（内閣）は10日、外国通信社が中国国内でニュースや情報を配信する場合に、同国国営の新華社通信の審査や許可を必要とするという新しい管理規則を公布した。これは、新華社にとって、国際的なメディアとしての地位を確立する上で追い風になる措置と見られている。
同規則は、米国のAP通信や英国のロイター通信などの外国通信社が、2008年の北京オリンピックに向け、急速に成長する中国市場での営業拡大を図っていることから、外国通信社を締め出す狙いがあると見られる。新規則では、中国国内でのニュースや情報の配信、その他のサービスの提供は新華社の事実上の独占的な管理下に置かれることになる。
ロイターと米ブルームバーグ経済通信社は、金融専門情報の配信で、中国の銀行、政府機関などの間で顧客を開拓している。他方、AP通信は世界に向け、中国のニュースを配信する一方、写真などを中国のメディアに提供するなど国内市場の開拓に努めている。だが、新規則のもとで、これら情報の配信は新華社か新華社系の機関を通じてしかできなくなるのだ。また、新華社は、新規則について、中国国内で外国通信社によって配信されるニュースや情報を選択する権利があり、中国社会の安定や国家の統一に悪影響を与える記事や中国のタブーに反する記事を削除する権利があるとしている。
中国政府はこのところ、好ましくない報道を行ったと見なした記者や編集者を逮捕するなど、インターネットを含めたメディアの規制を強めているが、今回の外国通信社に対する規制強化は、政治的動機よりも利益追求が背景にあるとの見方もある。
「新華社は収入を必要としている。（中国の他の）メディアグループや大手テレビ局にはおカネが転がり込んでいるというのに、新華社にはカネが入ってこない。このため、何とか大手メディアの一角に食い込み、金儲けをしようとしている」と背景を分析するのは、ブティック型投資銀行兼コンサルタント会社、JLマクレガーのジャームズ・マクレガー会長だ。
75年前に「紅色中華通信社」(Red China News Agency)として発足した新華社は、すでに、同じく国営企業からなる国内主要メディア向けの一般ニュースや政治ニュースの分野で配信をほぼ独占している。しかし、近代的で収益力の高い通信社に脱皮するために苦戦しており、その目的の実現のために目をつけたのが、金融ニュースの配信だ。
田聡明・新華社社長は最近、新華社系雑誌が掲載したスピーチの中で、経済情報を新華社の「新しい成長のエンジン」と位置づけ、経済情報を中心とする新華社の経営戦略を中国政府指導部も承認したことを明らかにした。さらに、「これは（新華社にとって）得がたい発展の機会で、逃すことはできない」と述べている。
一方、外国通信社の幹部は、新規制の影響を見極めようとしている。AP通信のアジア・太平洋地域の統括責任者、クレイトン・ハスウェル氏は11日、「昨夜、新規則の公布を知り、中身を検討しているところだ。ニュースの取材範囲への影響や公正な競争が維持できるかなど多くの懸念がある」と述べた。【了】
ライブドア・ニュース ／em
(参照：http://blog.livedoor.jp/emasutani/)
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2006年09月12日13時23分
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