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[情報の評価]「『1439年、東西統一公会議』の現代的意味」(Intermission)
http://www.asyura2.com/0601/bd43/msg/576.html
投稿者 鷹眼乃見物 日時 2006 年 4 月 17 日 13:03:27: YqqS.BdzuYk56
 

[情報の評価]「『1439年、東西統一公会議』の現代的意味」(Intermission)

●偶然にも、当ブログ記事及び関連HP(『レンブラントの眼、ブラウン版』http://mypage.odn.ne.jp/home/rembrandt200306)へ頂いた各コメント(kaisetsuさま、sophiopraticeさま、ミオロメオ(mioromeo)さま)から、このような閉塞感につつまれた時代こそ“文化融合”の問題を考える好機であることが見えてきました。

●敢えて問題点の整理は行わず、広い意味での関連情報として、頂いたコメントを夫々そのままの形で転載しておきます。また、参考まで、当シリーズを書く契機を与えてくれた、現在開催中の美術展(下記★1)もご案内しておきます。
★1『ロダンとカリエール展』、於・国立西洋美術館(3.7-6.4、http://www.mainichi.co.jp/event/rodin/

●また、kaisetsuさまから頂いた関連TBのURL(下記★2)をご案内しておきますので併せてお読みください。
★2『人間の存在認識の多様性と(不連続的差異論上の)メデイア界について』、http://blog.kaisetsu.org/?eid=363490

[1]当ブログ記事への「コメント&レス」の転載

[コメントを書く]

# kaisetsu 『非常に深い洞察を感じます。

現代文明が「視覚」社会であることは、古くから認識していました。
しかし、その後の発展に苦慮してきました。

続編を期待しています。
Kaisetsu of ODA Watchers、http://blog.kaisetsu.org/

# sophiopratice 『toxandria 様

欧州中世・近世の知の源泉に関する造詣の深い説明に、いろいろ考えさせられます。私は、常識的に、中世はアリステレス哲学、ルネサンスはプラトン哲学が主流という考えを持っていましたが、そのような単純なものではないのですね。イコンを見ても、イタリアとビザンチンは違い、前者は、いわば、現世的になりますね。そこに、アリステレス哲学があると見ると、確かに、わかりやすくなります。

また、視覚の問題は興味深いです。ヴィジョンは、イデアが語源ですが、これが、現象中心になるのは、アリステレスを媒介にするということなのでしょうか。私の興味の一つとして、ケルト文化があります。それは、やはり、修道院文化があります。それも、東方キリスト教と関係しています。イタリアの場合、私見では、二重構造だと思います。

アカデミックな古代ギリシア文化と、土着的な東方的な文化(エトルリア文化)とが、並存していて、視覚文化を考えるとき、この両面が関係してくると思います。ルネサンスは、両面が関係していると思いますが、主体は、後者ではないだろうかと思っています。

とまれ、私は、2つの視覚文化があるのではと思っています。アポロ的とディオニュソス的と言ってもいいかもしれません。とまれ、イタリアは、美術と音楽の芸術文化の国で、光と影が共存していると思います。

また、イスラム文化の影響は確かに、決定的ですね。イスラム教は視覚文化を公式的には禁止しますが、しかし、私の直観では、ヴィジョンを強く感じさせます。それは、イランのスーフィー的なものに関係しているのかもしれません。

とまれ、欧米は、イスラム文化からの大きな影響を隠蔽したいのだと思います。それは、日本が、中国・朝鮮・インドからの影響を忘却しているのと似ているように思います。
★ソフィオロジコ・プラクティスSophio-Logico Practiceへ向けて★
http://ameblo.jp/renshi/

# toxandoria 『kaisetsuさま、コメントありがとうございます。

最近、カリエール(http://www.mainichi.co.jp/event/rodin/)の絵を見る機会に恵まれ、これがヒントとなって古い考察の見直しを始めたところです。先がどうなるか些か心配なところです。』

# toxandoria 『sophiopraticeさま、コメントありがとうございます。

実は、toxandoriaも中世はアリステレス哲学、ルネサンスはプラトン哲学が主流と考えていたのですが、「カリエールとロダン展」(http://www.mainichi.co.jp/event/rodin/)と出合ったことが刺激となり、これは一寸違うぞと思うようになりました。

まだ先は分かりませんが、もう少し考えて見たいと思っています。また、おっしゃるとおりイスラムの視覚に対する意図的な忌避の背後には、何か隠されたものがあるような感じがしております。』

# kaisetsu 『もう一点、日本の古代文化について、ヘレニズムの影響を重く見る学者や文化人も多くいます。

古事記も、この傾向が強いように思います。法隆寺も、勿論、そうですね。イスラム以前の東南アジアの文化は、残っているものが極少ですが、現地で実際に散見した経験からは古事記に連なる要素を多く抱えているように思います。

最近、中世の「倭」に関する文献が書店にでました。「倭」が「境界」の民族であったことを説明しています。つまり、「融合」です。示唆に富む著作を多く出している鈴木大拙氏も、その主要なテーマの一つは東西文明の「差異」と「融合」だと思っています。

この場合の東とは、「中華」です。日本は、東西交流の最も東の「場」に位置していたと言えるでしょう。

sophiopratice氏も、そうでしょうが、2006-04-14 『1439年、東西統一公会議』の現代的意味(1)は、とても深い部分を浮かび上がらせようとしておられることが直観でき、多くのことを根底から想起させられます。』

# toxandoria 『kaisetsuさま、コメントありがとうございます。

たしかに“文化融合”ということがキーワードとなるかも知れません。決して、このコトバ自体は新しいものではないと思います。しかし、大事なことは、この時代だからこそ“文化の融合”を国民一人ひとりが自分の問題として考えることだと思います。

たまたま、イタリア(ローマ)在住のミオロメオさまからも“文化融合”の話題が入りました(HP、レンブラントの眼・ブラウン版の掲示板コメントとして/http://mypage.odn.ne.jp/home/rembrandt200306)ので、こちらのコメントと合わせてシリーズの『Intermission版』記事としてUPしておきます。なにとぞ、この点をご了承願います。』

[2]『レンブラントの眼、ブラウン版』への「コメント&レス」の転載

■イタリアは展覧会が熱い!(ミオロメオ 2006/04/17 07:16:33)

ただいまローマでは『アントネッロ・ダ・メッシーナ』のすばらしい大展覧会が(古い人なので作品数の少ない作家ですが、壁画も含めて世界中のメッシーナの60点近い作品とその時代の作品がこのよう一同に集められるのは後にも先にもありませんでしょう。)大統領官邸の向かいにあるスクデリア・デル・クイナーレで6月26日まで開かれています。

油絵をイタリアに普及させたと言われているこの作家の展覧会を見ると、フランドル美術とイタリアルネッサンスのかかわりがどれだけ濃厚であったか、多くのフランドルの技法を吸収したメッシーナがその後ベニスとシシリアにおいてイタリア体質と要素とを盛り込んで絵画を発展させていっていることも興味深いことです。特に人物像においてモデルの心理的領域まで掘り下げ、品格及び金銭感覚までも描き出すその手腕は見事なものです。

フランドル美術そしてルネッサンスに興味のある方、是非お見逃しなく。

その他、フィレンツェではルネッサンス黎明の彫刻家、アルノルフィー・ディ・カンビオ展(4月21日迄・ドーモ美術館)

ルネッサンス初期の万能の天才のはしり、『レオン・バティスタ・アルベルティ』展(建築家、彫刻家、画家、哲学者、音楽家、体育万能)7月23日迄・ストロッツィ宮殿)、

フランドル出身マニエリズムの大彫刻家『ジャン・ボローニア』展(6月15日迄)などが目白押しです。

その前にカセルタ(ナポリの近くの町)で見たベルサイユ宮殿に匹敵するイタリアの宮殿を建てたフランドル人、とローマっ子のハーフの建築家バンビテッリの『ナポリ王宮』に圧倒されたばかりでした。宮殿の庭はもっとすごいです。

霞んで見えないはるかかなたにギリシア神話をテーマにした噴水と彫刻群が作られて世界中の木が植えられた庭もあります。イタリア空軍の基地になっていた建築が、国に返還され修復されて、最近みごとな宮殿内部も見れるようになりました。

これら一連を通してフランドル美術とフランドル人の底力を見る思いでした。

■ローマ発の新鮮な情報ありがとうございます(レンブラントの眼 2006/04/17 07:56:00)

ロメリーノさま、ローマ発の新鮮な情報ありがとうございます

日本のメディアで知る限り、新しいイタリア関連の情報といえば、総選挙で政権交代(右派→左派)の可能性が出てきたというくらいでしたので、この情報に接して大変驚きました。

アントネッロ・ダ・メッシーナの作品が世界中に60点近くもあったということは驚きです。おっしゃるとおり、モデルとなった人の品格や金銭感覚までとらえた描写力、メッシーナのそのように見事な内面描写は間違いなくフランドル(ヤン・ファン・アイクなど)のものだと思います。

アルノルフィー・ディ・カンビオと言えばサンタ・マリア・デル・フィオーレの最初の設計者でしたね。スペイン、イタリア、フランスが融合したとも言えるナポリ王宮、これも是非行ってみたいところです。

このローマ発の貴重な情報を一人でも多くの閲覧者の方々へご紹介したいと思いますが、たまたまブログ記事の方で“文化融合についての考察”をテーマとしたシリーズ記事[『1439年、東西統一公会議』の現代的意味(1)]
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060414)を書き始めたところです。

こちらのHPはアクセス数がかなり多いので(現在のカウント数153809、Since 2005.03.06)、この情報(ロメリーノさまの書き込み内容)を(http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060414)の方へ、そのまま転載させて頂きたいと思います。なにとぞ、この点をご了承ください。

今夏は、念願が叶いオランダ・ベルギー方面へ行けそうなのでプランニングを楽しんでいるところです。特に、オランダはレンブラントの生誕400年で賑わっているようです。フランドルの場からフランドル美術とイタリア美術の交流を考えてみる機会にしたいと思っています。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

(参考URL)http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/

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