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「米国の動物飼料からはSRMが除かれている(日経新聞)」 ― 重大な誤解を招く大新聞の記事(農業情報研究所) 
http://www.asyura2.com/0601/gm12/msg/315.html
投稿者 シジミ 日時 2006 年 2 月 15 日 23:51:40: eWn45SEFYZ1R.
 

米国の動物飼料からはSRMが除かれているー重大な誤解を招く大新聞の記事
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/06021501.htm


06.2.15

 新聞記事の間違いにいちいち目くじらを立てている暇はない。しかし、ときには見逃せない間違いもある。本日付日経新聞の「Q&A 米BSE対策 ずさんさに懸念」と題する記事は、米国の牛飼料規制に対する重大な誤解を招きかねない。ここで言っても大した意味はなく、記事が訂正されることもなかろうが、大新聞のBSEに関する理解の「ずさんさ」の例証として記録しておくことにした。

 問題の記述は、「米政府はブタやニワトリなどの飼料として、牛肉など牛由来の成分(月齢三十ヵ月以上のSRMは除く)の使用を今も認めている」というものだ。米国では、ブタやニワトリの飼料に「牛由来の成分」の使用が認めらているのは事実だが、この「成分」からSRM(特定危険部位)が除かれているというのは明白な事実誤認だ。いかなるSRMの使用も認められている。

 米政府(FDA、食品医薬局)は1997年8月、BSE拡散を防止するために、大部分の哺乳動物に由来する蛋白質の反芻動物(牛、羊、山羊等、ブタやニワトリは含まれない)飼料・飼料成分への利用を禁止した(いわゆるフィードバン)。これ以外の牛飼料規制は現在も存在しない。このフィードバンには、SRM利用に関する規制はまったく含まれていない。

 現在提案されており、いつ実施されるか分からない飼料規制強化案で、ペットフードも含むすべての動物飼料への@30ヵ月以上の牛の脳と脊髄、A生前検視で人間消費が許されなかったすべての月齢の牛の脳と脊髄、B脳と脊髄が除去されなかった場合、検視で人間消費が許されなかった牛のと体全体、C牛脂[タロー]が0.15%の非溶解性不純物を含む場合、この提案されたルールで禁止された物質に由来するタロー、Dこの提案されたルールで禁止された物質に由来する機械的分離肉の利用禁止が提案されているだけだ(米国FDA 新たなBSE飼料規制を発表 なお抜け穴だらけ カナダの規制とも格差,05.10.5http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05100502.htm)。

 従って、「(月齢三十ヵ月以上のSRMは除く)」という記述は完全な事実誤認である。反芻動物以外の動物の飼料やペットフードには哺乳動物蛋白質の利用を許すという「部分規制」では一旦発生したBSEを根絶するのは難しい。”交叉汚染”により牛がこれらの蛋白質に曝される危険が完全には回避できないというヨーロッパの経験があるからだ。従って、米国の飼料規制が「部分規制」に留まっていること自体にも問題はあるが、問題を一層深刻にしているのは、このように利用を許された蛋白質にSRMが含まれることだ。SRMが含まれることにより、交叉汚染の可能性が飛躍的に高まる。

 米国で初めてBSEが発見されたことを受け、国際専門家チームも、人間と動物の感染を防ぐためには、「米国におけるBSEリスクがOIE(国際獣疫事務局)基準により最小であることが”果敢なサーベイランス”により証明されないかぎり、SRM(つまり、当時のOIE基準による12ヵ月以上のすべての牛の脳と脊髄、12ヵ月以上のすべての牛の頭蓋と脊柱、すべての牛の幽門から肛門までの腸)が人間食料と動物飼料の両方から排除されねばならない」と勧告している(米国BSE措置に関する国際専門家調査報告発表―肉骨粉全面禁止等を勧告,04.2.5
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/document/usbserep.htm)。米国は人間食料からのSRM排除は実行した(ただし、SRMとされる牛組織の範囲は勧告と異なる)。しかし、動物飼料からのSRM排除は、提案されただけで未だに実現していない。

 このことが、目下の米国牛飼料規制の最大の問題なのだ。にもかかわらず、この記事は、ブタやニワトリの飼料から一定のSRMが排除されているかのように言う。無知によるものであれ、大新聞の影響力は強い。米国の飼料規制の最大の問題から人々の目を逸らせることになる。

 記事には、SRMの前に「月齢三十ヵ月以上の」を冠することで、動物飼料からSRMは除かれているものの、米国のBSE拡散防止措置はなお不十分であることを示そうとした意図が伺われる。SRMは具体的動物部位としてのみ存在するもので、「月齢三十ヵ月以上のSRM」というSRMが存在するわけではないから、この言葉の意味は不明だ。それでも、米国でSRMとされる部位の範囲は日本やヨーロッパに比べて狭く(日本は全月齢、EUは12ヵ月齢以上の牛の脳・脊髄など中枢神経組織をSRMとしているのに、米国は30ヵ月齢の牛のこれら組織しかSRMと指定していないー注)、BSE拡散を防ぐには不十分と言いたかったのだと読み取ることはできる。しかし、これで罪が軽くなるわけではない。米国では動物飼料からSRMが排除されているということを印象づけた罪は、こんなことでは決して減殺されない。

 (注)ちなみに、米国におけるSRMの定義とSRMとされる具体的部位を示しておく。

 SRMの定義

 「食用に適さず(inedible)、人間の食料に使用できない」動物部位。これは動物飼料とは無関係だ。これでも動物飼料にかかわるSRM規制がまったく存在しないことは明らかだ。

 SRMとされる具体的部位

 ・すべての牛の扁桃、回腸遠位部(ただし、小腸全体が除去されねばならず、人間食料に使用されてはならないー日本では回腸遠位部を除く小腸の人間食料利用が許されている)、しかし、年齢の記録と歯型により年齢識別がない場合には、と体全体と各部位を30ヵ月以上の牛と同様に扱わねばならない。

 ・30ヵ月以上の牛の脳・頭蓋・眼・三叉神経説・脊髄・脊髄(背根)神経節・脊柱(尾部椎骨、胸椎と腰椎の横突起、仙骨翼部を除く)

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