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ライブドア死すともデイトレは死なず 【R30 マーケティング社会時評】
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投稿者 愚民党 日時 2006 年 1 月 20 日 00:22:54: ogcGl0q1DMbpk
 

ライブドア死すともデイトレは死なず


 ライブドアの件、盛り上がってますね。オジャマモン証人喚問にネタをぶつける陰謀論説が出回ってますが、こんなにみんなが聞いた瞬間に連想するような「陰謀」は、そもそも陰謀じゃないってばさ(笑)。陰謀はだまそうとしてる相手が気が付いたら、意味ないんだから。

 まあ、あえてその黒幕がいるとしたら、政府内の財政再建優先派の人たちじゃない?つまり、このまま日経平均がぐんぐん上がっていったら、そりゃ誰もが高所恐怖症になって「デフレは終わったんだ、金融を引き締めろ」って叫び始めるから、防御戦を張るためにまずは相場加熱の元凶たるデイトレ銘柄の総本山に冷や水をぶっかけとけ、となった可能性はあると思う。ま、これも妄想の範疇の話ですが。


 だから、これはある意味「デイトレ投資家に媚びを売るような企業はこれからも潰しますよ」という見せしめでもあると思うし、そういう資本戦略を描いてライブドアの金魚の糞作戦を実行しようと考えていた経営者や証券屋さんへの警告でもあると思う。あるいは、既にそういう戦略をやってるところはさっさと下降乱気流に巻き込まれて死んでくださいというようなね。

 その他いろいろな陰謀論メニューは極東ブログの本家がご用意くださっているのでそちらをご参考にお好みをご注文いただくとして、ちょっと気にかかったのはライブドアPJに登録したらしい神田敏晶氏@KNNの「ライブドア家宅捜査とオールドエコノミー的感情論」というオピニオン記事だ。

 ライブドアが強制捜査を受けたとなった瞬間にこれまでの話を掘り返して叩きまくるマスコミの報道ぶりを、「ネット時代の先端企業が直面した今回の問題は、日本のネット産業とオールドエコノミー(つまりマスコミ)との確執」と切って捨ててる。

 罪状も分からないまま特捜が強制捜査に入ったから、マスコミ屋さんはみんな情報がないままニュース枠をでっちあげなきゃいけないんで苦労してるだけであって、あれこれ推測してバラエティやワイドニュースのネタにするテレビ局のお調子者ぶりなんて、別に今に始まったことじゃないでしょ。それとも、ほとんどの質問に証言拒否したオジャマモンの証人喚問を延々流しまくって、ライブドアの話題は「特捜が強制捜査に入ったそうです。目的は何かよく分かりません。そゆことで、じゃっ!」だけで終わらせろとでも?

 まあ、やっぱりマスコミ憎しなネタがネットでは注目浴びるのは事実だから、そっちに振りたいのはよく分かるんだけどさ。しかし「マスコミのやってることのほうが風説の流布だろ」とか、「たかがライブドアくらいの社会の甘さを活用して利益を上げる企業にふりまわされる日本の証券制度や法制度の方が時代遅れ」とか、ちょっとこっちのほうがトンデモ説な感じがするけどなあ。磯崎氏もisologueで言っているとおり、「今取り上げる話なのか?」という疑問はあるにせよ、事実なら法律違反は法律違反ですから。

 あと、気になったのは、ライブドアのビジネスモデルを「目立ちながら、儲けるというユニークな視点は絶賛したい」と褒めてること。いや、これって別にライブドアのお家芸でも何でもなくて、ソフトバンク孫正義の「説明会経営」のコピーなんですけど。どこがユニークですか?

 そもそも日本の証券市場って、バブル崩壊後の大企業は配当も低くて株価も上がらないから、ずっと投資に対するリターンが低かった。だから、個人投資家がそういう企業の株を長期保有していても全然儲からなかった。そうすると、個人投資家の目がブルーチップ(優良大企業)の長期保有ではなく、新興中小銘柄の短期投資(デイトレーディング)に向かう。

 で、短期投資する人というのは、配当性向よりも流動性やボラティリティ(株価の振れ幅の大きさ)のほうを重視する。孫正義は、ヤフーという株価ボラティリティの高い高成長企業を生み、一躍人気になった。ただ、ヤフーは発行済み株式数が(分割を繰り返した今でも)3000万株と少なく、そのうえかつては80%以上を米ヤフーとソフトバンクで握っていた。だから、ボラティリティは高いものの、その分株価も猛烈に高く(1株百万円を超える)、流動性は当然ものすごく低かった。

 これに対し、ライブドアは昨年末の時点で発行済み株式数は10億株、しかも固定株主の比率は30%程度に過ぎない。株の売買単価も安く、個人投資家にとっては手が出しやすい。しかも毎月、毎週のようにM&Aや新サービス、CEOの目立つ行動が報じられたりして、売買のネタには事欠かない。株価も当然それなりに活発に動くわけで、デイトレーダーにとっては「理想的な投機銘柄」である。

 ホリエモン自身も、おそらく自社が「短期売買を投資スタイルとする個人投資家」という、資本市場における「(急成長中の)顧客セグメント」のニーズに最もよく応えている企業という自負はあっただろう。ライブドアが頻繁なM&Aを繰り返したり、株式をいじったりしてみせるのも、根本にはそうした顧客ニーズがあるところへの合理的行動なのだ。

 マスコミが指摘するべきだとしたら、「六本木ヒルズ族に対する懲罰」とかそういうことではなく、「デイトレ投資家に最適化するような行動を取る企業が出てくる日本の証券市場の構造をどうにかしろよ」ということなんじゃないのか。今の日本では、楽天なんかまさにそうだけど、株式の長期保有にふさわしい「堅気な企業」になろうとした途端に株価が下落し、M&Aなどを使った成長戦略が描けなくなってしまう。資本市場のせいで、堅気になりたくてもなれないというジレンマがあるのだ。

 これって誰のせいかと言われれば、長期保有株主をコケにしまくってきたNTTを初めとする日本の伝統的大企業の資本政策のせいであり、また投資家の長期的利益を尊重した経営をするように大企業に株式市場を通じた圧力をかけてこなかった「ぬるま湯の創造者」たる年金基金や投資信託といった大口機関投資家のせいである。つまり構造的な問題なのですよ。

 だから、たとえ今ライブドアを潰しても、日本の証券市場では短期売買の方が儲かるという(個人)投資家の信念を変えない限り、第二、第三のライブドアは生まれてくる。ライブドアの存在は、資本市場のプレーヤーの信念と持ちつ持たれつなのだから。霞ヶ関の方面に黒幕な方々がいらっしゃるようでしたら、ぜひそこんとこをよくお考えくださいな。

 念のため付け足しておくと、神田氏@KNNの「もし証取法違反が事実だったとしても、最高5億円の罰金はライブドアの経営自体を窮地に追い込むことにはなり得ない」という指摘は、まったくその通りだと思う。ライブドア本体は「流動性とボラティリティの高い株式」を提供するのが主な商売の会社かも知れないが、その子会社には見るべきものを持った事業会社がたくさんある。

 だから、個人投資家の皆さんはここぞとばかりにライブドアの上場事業子会社の株を拾いまくっておくと良い。セシール、ライブドアオート、ターボリナックスなどお勧めだと思うよ。そういう企業の株は、ライブドア本体の資本市場におけるメッキがはげ落ちたとしても、逆にこれから価値が出てくるだろうから。ま、株式投資はあくまで自己責任でよろしくってことで。

(13:10追記) ちょうどこの記事のおかげで、さっきアクセスカウンターが300万を超えたっぽい。ここまで続けてきた自分を褒めてあげたい(嘘)。ご愛読ありがとうございます>皆様。

http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2006/01/livedoor_b686.html

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