モルガン・Ｓのローチ氏：世界経済の不均衡と中銀の役割について (ブルームバーグ)

2006年1月24日(火)06時13分

１月23日（ブルームバーグ）：米証券大手モルガン・スタンレーのチー
フエコノミスト、スティーブン・ローチ氏は23日、世界経済の不均衡と中央銀
行の役割について、以下のようにコメントした。ローチ氏は、ロンドンでの会議
で米ニューヨーク連銀のガイトナー総裁に続いて発言した。

　　「世界の不均衡の多くを作り出した責任は中央銀行にある。特に、米国の連
邦準備制度は罪が重い。世界の不均衡に対して金融政策ができることはあまりな
いとのガイトナー総裁の発言は受け入れ難い」

　　「米国に関して言えば、私見では、米連邦準備制度がなければ、資産バブル
が次々と生まれ、所得ベースの貯蓄率を押し下げることはなかっただろう」

　　「国内の貯蓄率が低いことから、米国は海外から貯蓄を輸入しなければなら
ず、膨大な経常赤字を抱えて海外から資金を呼び込み、これが前例のない持続不
可能な世界の不均衡につながっている」

　　「現在、世界では２つの力が衝突し合い、最大の危険が迫っている」
　　「一方は米国の消費者で、不均衡の根源である彼らの命運は尽きようとし
ている」
　　「もう一方は、非常に危険な心理状態だ。うまい言葉が見つからないので、
わたしは取りあえず『自己満足』と呼んでいる。昨年、問題を避けて通ることが
できたために、人々はこの問題について安心しきっている」

原題：Morgan Stanley's Roach Comments on U.S., Global
Imbalances（抜粋）　　　　 {NXTW NSN ITJPI3076GHT }

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先：
東京　木下 晶代 Akiyo Kinoshita
akinoshita2@bloomberg.net Editor:Kobari
記事に関する記者への問い合わせ先：
Craig Stirling in London at cstirling1@bloomberg.net.

http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=24bloomberg32athViV8ty2jg

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